新学期早々、緑谷さんと爆豪さんが喧嘩をしたらしい。
よくぶつかり合う二人だけど、喧嘩はさすがによくないと思う。
いつもの授業が始まる前に"ヒーローインターン"の話になった。
相澤先生曰く
行う郊外でのヒーロー活動で体育祭での指名をコネクションとして行う。
もともとは事務所からの募集だったが訳合って任意式になった。
詳しいことは後日ちゃんと説明する。
とのことだった。
僕は真っ先にあることが思い浮かんだ。
「…姉さんからスカウト受けてること言ったほうがいいよね…」
「私も相澤先生に相談したいですわ。一緒に行きましょう。」
僕と百姉さんは放課後、相澤先生に相談しに行った。
職員室が妙に騒がしい。扉を開けて中を覗いてみる。
「だから創と百ちゃんを公安によこしなさいって言ってるでしょ?」
「インターンは生徒の同意が必要だ。それに公安へのインターンなど前例が」
「自由な校風が売りでしょ。前例がなければ作ればいいわ。」
「自由な校風ではあるが、OGまで自由でいい理由にはならない。」
終姉さんと相澤先生が口論していた。
終姉さんと目が合ってしまった。
「…今日の所はタイムオーバーね。話が通らないなんてあたしも衰えたものね…」
終姉さんがこちらに向かってやってくる。
「百ちゃんとはどこまでやったの?B?C?あたしは火伊那さんとCまで」
終姉さんが百姉さんの左手を見て硬直する。
「Kまで言ってるじゃない!?こうしちゃいられないわ!私も買ってこなきゃ!」
終姉さんはものすごい勢いで走り去っていった。
「…終の言ってたことは気にするな。アイツに付き合ってたら持たないぞ。」
「そうですわね…終さんは少し強引すぎますから…一旦忘れてしまいましょう。」
百姉さんも言っていることだし、僕たちは一旦忘れることにした。
そんなことがあってから数日経ち、緑谷さんが学業に復帰した。
そして、通称ビッグ3の方々からインターンの話を聞くことになった。
まず、かっこよくて、眼力のすごい天喰環先輩が
「頭が真っ白だ…辛いっ…帰りたい……!」
話してくれなかった。
次に百姉さんの次に美人(創さん…///)の波動ねじれ先輩が
「どの子も皆気になるところばかり!ねえねえ答えて気になるの。」
話してくれなかった。
最後に可愛い目とガチガチの体が不釣り合いな通形ミリオ先輩が
「君たちまとめて俺と戦ってみようよ!」
話すよりも前に戦うことになった。
体育館γに場所を移し戦いを挑む。
皆が攻めて、僕と百姉さんが支援をする形をとる。
皆の攻撃が通形先輩を"すり抜けて"いく。そして、消えた。
「…!?皆、防御を固め」
「まずは後方支援だよね!!」
いつの間にか僕の目の前に通形先輩がいた。
僕の腹部にボディーブローが入る。
ゴン、と鈍い音が響く。
「痛ったあ!?金属!?」
通形先輩が拳を抑える。
「瞬間的に"想像"しました!『黒よ、捕らえろ』!」
僕はワイヤーで通形先輩を捕らえようとするが、すり抜け、通形先輩が消える。
「何かからくりがあると思うよ!分かっている範囲から仮説を立てて、
とにかく勝ち筋を探っていこう!」
緑谷さんの言う通りだ。今わかっているのは通形先輩は"すり抜ける"と言うことだ。
だとしたら消える原理は…『地面をすり抜けている』か
「油断大敵だよ!」
僕は通形先輩の攻撃を躱し、高く跳びあがった。
「通型先輩は消えたら地面から出てきている!
芦戸さん!粘度が高い酸を地面に撒いて!出てくる場所がわかりやすくなるはずだよ!」
「任せてハジメン!皆!滑らないように気を付けて!」
芦戸さんが地面に酸をまいていく。
「創さん!皆さんにガスマスクを"想像"してください!」
百姉さんが何かを思いついたようだ。
「任せてください!皆!これを付けて!」
空中から皆に向けてガスマスクをばらまいていく。
皆がガスマスクを装着したのを確認し、百姉さんが手榴弾を作る。
「すべてを透過するというのであれば、空気も透過してしまうはずです!」
百姉さんが投げた手榴弾が爆発し、白いガスがまき散らされる。
「出てくる場所が見破られ、呼吸もままならないとなれば…」
「通型先輩も考える時間が必要なはずです!その間に僕たちの迎撃体勢を」
「流石に降参だね!今年の一年生は大豊作だ!」
通型先輩が両手をあげて出てきた。
「うまくいってよかったですわ…」
百姉さんがガスマスクを外す。
「百姉さん!?危ないです」
「ただの小麦粉ですわ。けほっ…外さない方がよかったかもしれませんわね。」
この状況をただの小麦粉とブラフだけで乗りきるなんて…流石、百姉さんだ。
インターンでは一人のプロとして扱われる。
時には恐ろしい思いもするかもしれない。でも、一線級の経験が手に入る。
その経験は人を大きく成長させるからやるべきだ。と通型先輩は激励してくれた。
僕と百姉さんは顔を見合って、頷いた。
再びやってきた職員室も騒がしかった。
「受け入れ実績がないとダメ?公安は実績が多いからいいでしょ。」
「多くの先生方との協議の結果だ。俺個人じゃなく雄英高校としての」
「実戦でそれが通用するの?ヒーローの協議で敵が止まるかしら?」
「我儘なくせにまともなこと言うから厄介なんだよ…」
終姉さんと相澤先生が口論していた。
僕と百姉さんは職員室に入り、終姉さんに口を開いた。
「終姉さん。僕に…」
「終さん。私に…」
「「公安でのインターンをお願いします。」」
次回、ゲロヤバインターン編開始です。