"創造"と"想像"   作:神剣狩刃

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第42話 親しくない仲なら礼儀はいらないわよね。親しい仲でも必要ないけど

トガちゃんはあたしに会うや否やナイフで襲ってきた。

あたしはそれを軽く捻って取り押さえて、組み伏せたわ。

「久しぶりねトガちゃん。過激な挨拶は相変わらずね。」

「…何で終さんがここにいるんですか?」

 

公安のインターンの社会科見学のための人柱と言ったら

「頭おかしいです。」

とバッサリ言われたわ。

だからお風呂でめちゃくちゃにしてあげたわ。

 

「『想像せよ。』『トガちゃんは『自主規制』する。』」

「ッ!?な、なんで…!?勝手に…!?」」

「『想像せよ。』『トガちゃんは『自主規制』する。』」

「あぅ…も、もうやめてください…足が…」

「『想像せよ。』『トガちゃんは『自主規制』する。』」

「あ゛あ゛あ゛っ!死んじゃいますっ!」

具体的には八斎會にちなんで八回…いや、もっとした気がするわ?

 

久しぶりのお風呂ですっきりしたあたしは、

のぼせあがったトガちゃんを堪能している。

「若い体っていいわね…嫉妬しちゃうわ。」

トガちゃんの裸を舌で舐める。おいしいわ。

「…サイテーです。人じゃないです。死んじゃえばいいです…」

抵抗する体力がなくなったトガちゃんは口だけで抵抗している。

 

「警察に言えば罪に問えるわよ?」

「そう言うところがサイテーです…」

これが公安直伝、敵の弱みは死ぬまで握れ、よ。

トガちゃんが泣くまで舐め回したわ。具体的には全部よ。ええ。全部よ。

 

改めてトガちゃんを洗いまわして、お風呂から出たら治崎がいたわ。

「入浴が終わったら部屋に戻れ。お前に自由を与えるつもりはない。」

あたしは治崎によって、また部屋にぶち込まれたわ。

そして敵連合のメンバーの本名と犯罪歴を打ち明けたわ。

「…褒美だ。飲め。」

冷えた牛乳を出された。ここで暮らそうかしら、あたし。

 

俺はナイトアイ事務所での会議で頭を抱えていた。

死穢八斎會と敵連合に関わりがあるのはまだいい。

終が捕まっているのが問題だ。

 

それを聞いて俺は真っ先に創と八百万に尋ねた。

もちろん公安での出来事だから限られたことしか聞けなかったが…

「何が目的なんだ…『あたしは緑谷と会いたがっているだけだ』…?」

俺に伝えたのには意味があるはずだ。

 

俺と終で共通している情報はなんだ?

ドーナツ、アイスミルク…こんなものはどうでもいい。

「…内通者…緑谷が内通者に関しての有力な情報を持っている…?

まさか関係を作るためだけに攫われた…!?いかれてやがる…!」

今回の案件は緑谷から目が離せなくなった。

 

ついに作戦決行日になる。作戦の最優先目標はエリちゃんの保護だ。

終は勝手に何かやるだろうから放っておくことにした。

「…創と八百万は来ていないか…」

 

てっきり参加すると思っていたが…『公安』として関わるのはマズいのだろう。

勝手に捕まった奴など自業自得でしかないと切り捨てるつもりか。

「よくないところを学んでくるなよ…!」

今は目の前のことに集中するか。

 

生きる迷宮を進む中、二人のロックロックに出会った。

「嬉しいなァ出久くん!!」

一人は渡身被身子だった。捕縛布で捕らえて引き寄せたが、

背中をナイフで刺され捕縛は失敗に終わ

 

「またナイフ貸してちょうだい、トガちゃん。あと今回は服も。」

どこからともなく出てきた終が渡身被身子の顎に掌底を打ち込む。

「…久しぶりね相澤。ちょっとスリムになったでしょ?」

なんでこいつは裸なんだ?…まて、服を借りる?

 

「んー…サイズが合わないけれど…裸よりましね。」

まさかそのぎちぎちパツパツの制服で行くつもりか?

確か俺と同い年だろ?30のやつの制服は

「キツイとか言ったら殺すわよ?」

…今はエリちゃんの保護が先だ。

 

何とか相澤と緑谷くんと合流できたし、服と武器も調達できた。

トガちゃんにはお礼に発信機を『取り出して』『入れて』あげたわ。

「さて、出口はどっち」

「終!俺たちはこの事務所にいる子供を保護しようとしている!

手伝ってくれたら…ドーナツ腹いっぱい奢ってやる!」

 

ドーナツは嫌だ。いつでも食べれるから。

「焼き肉にしなさい!食べ放題じゃない、高いところで!」

「それでいい!こっちだ!」

創と百ちゃんと火伊那さんにいい手土産ができたわ。

後はとっとと片付けるだけね。

 

緑谷君がぶち破った壁の先では治崎が誰かと戦っていた。

その傍らには女の子がいた。あの子が保護対象ね。

「デウスエクスマキナァァァ!!!謀ったなぁぁぁ!!!」

「量ってないわ!確実にダイエット成功でしょうけど!

『想像せよ!』『治崎は捕縛布に拘束される!』」

 

個性を"抹消"された治崎に捕縛布が巻かれる。

がら空きになった治崎の頭に蹴りを叩き込む。

そして治崎の喉元にナイフを深く突き刺す。念入りにもう四回突き刺す。

「お礼の六文銭よ。あの世で使いなさい。」

 

止めにとがった床で治崎の喉を刺し貫く。

これで『転倒して、運悪く刺さった』ことにできる。

「すべてがそろった時、事象を意のままに操ることができる…

これが『機械仕掛けの神』だ。悪人よ、妾の掌で踊れ。」

 

残りの構成員もヒーロー達と一緒に捕まえて一件落着…とはいかなかった。

敵連合が逃げたらしい。そのあたりも対策済みだ。

「誰か携帯貸してくれる?」

「俺のでよければ貸してやる。」

相澤のスマホから創に連絡する。

 

「創?発信機の反応は?」

「事務所の近くから動いてないよ!事務所の正面から出て右辺り!」

創の言ったあたりに行ってみる。発信機が落ちていた。

「…流石にバレたわね…服全部もらったのはミスだったわね…」

トガちゃんの服だと思って、下着までもらったのはマズかったか。

 

「…でも、子供の保護はしたから、焼き肉は奢ってもらうわよ?」

「お前だけだぞ。創や八百万には奢らん。」

「じゃあ、火伊那さん」

「お前だけだ。じゃなきゃ奢らんぞ。」

相澤二人っきりでの焼肉になった…やけ食いしてやる。

 

その日のうちに、俺は終を連れて高級焼肉店に来た。

「特上タン!特上カルビ!特上ホルモン!それぞれ5人前!飲み物はウーロン茶で!」

「入り口で叫ぶな。席に着いてから注文しろ。」

「あたしはお腹空いて」

「分かったから落ち着け。店員さんを困らせるな。」

俺は終を捕縛布で縛り上げ、席へ運んだ。

 

「肉が焼けるまでこれ見てよ。」

スマホには、筒美さんに赤ちゃん言葉で甘えている終が映し出されていた。

「…制服の次は赤ちゃんか…年を考えろ。」

タンをひっくり返しながら目を逸らす。

 

「次はねえ…火伊那さんが赤ちゃんになってるや」

「お前も少しは焼くのを手伝え。帰るぞ。」

こいつ、奢らせるどころか焼くのも俺に押し付ける気か?

「あんただったら合理的に焼けるでしょ?」

「いきなりホルモンから焼こうとするお前よりはな。」

いい感じに焼けたタンを俺の皿に移す。

 

「ちょっと、何してんのよ?あたしの分は?」

「焼けてきたから勝手に取れ。追加したかったら勝手にしろ。」

「『想像せよ。』『相澤はタンを喉に」

「くだらないことをしようとするな。自分でやれ。」

こんな事で"個性"を使わせないでほしい。

というか、終は詰まらせたことがあるのか…

 

「何で緑谷くんと関係を作りたかったかでしょ?」

「…肉を焼いている時にその話をするべきじゃないのか?」

終の話は有益なものだったが…財布の中身がかなり軽くなった。




トガちゃんとの入浴シーンを入れるために本編削りました。
残酷なシーンはほんわかするシーンで挟んじゃいましょうね。

「全然ほんわかじゃないです…ひっく…」
「トガちゃんがエッチなのが悪いのよ。
…もし捕まえたら、百合3Pができるわね…!」
「終…その話、後で詳しく聞かせてくれないか?」
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