雄英高校と言えど午前中の授業は普通の授業だった。
百姉さんと僕の学力なら問題ないけど、予習復習はしっかりする。
そして昼休みが最高だ。百姉さんの財力があれば食べ放題に等しかった。
「かわいい弟にご馳走するのは姉の務めですわ!」
「ありがとうございます…百姉さん…」
二人で仲良く定食をコンプリートした。
午後の授業からヒーロー科らしい授業が始まる。
今回の授業は戦闘訓練だ。そしてコスチュームを着る時が来た。
「これなら間違いなくオシャレだ!」
上下赤色の長袖ジャージ。
防刃防弾防寒の三点盛。シューズは赤い安全靴。
後はゴーグルをかけて完璧だ。
「お似合いですわ、創さん。」
百姉さんが褒めてくれるんだから間違いな
「も、も、もももも姉さん!?そ、その…もももも姉さんもお似合いです…」
おっぱいの谷間は見えるし腰のベルトの下は履いてる…よね?
お似合いとかいうレベルじゃない。並の男性ならこの姿だけで行動不能ものだ。
僕の百姉さんのエッチな妄想のネタが爆増した。やばい、"想像"に影響が出る。
もももすもももももねえさんのももにはかてない…もももももも…
屋内での対人戦闘を想定したもので2対2のヒーローチームと敵チームに分かれる。
今回想定されてる状況は敵がアジトに核兵器を隠しており
ヒーローはそれを処理するというものだ。
ヒーローは制限時間内に敵を捕まえるか核兵器を回収する事
敵は制限時間まで核兵器を守るかヒーローを捕まえる事
これがそれぞれの勝利条件だ。
そしてチーム決めは実戦での即席チームアップを考慮してくじ引きで決める。
実戦的なんだかドラマティックなんだかよくわからないけど…
どんな相手でも勝ってみせるぞ!
「創さん!私と一緒ですわ!」
勝ち確定演出です。対戦ありがとうございました。また次回でお会いしましょう。
「…油断は禁物ですわ…相手は…」
半分氷の轟って人と手がいっぱい生えてる障子って人らしい。
さて、百姉さんと五分間の作戦会議だ。
「核のニセモノでカムフラージュするのはどうでしょう?」
ももも姉さんが5個ほど偽物を"創造"する。
「ブービートラップで捕縛するのも面白そうですわ。」
「柱が邪魔ですね…いや、くりぬいてこうすれば…」
続けて幾つものピアノ線を張り罠を作る。
いくつか柱をくりぬき、トラップのために柱を何本かを"創造"してもらう。
「窓も塞ぎましょう。これは僕が溶接します。」
窓が開かないようにする。これはガラスを割らなきゃ入れないぞ。
「そもそも入れなくするのが一番かもしれないですわね。」
ももも姉さんが鉄骨でドアを封じている。
「あとは…武装ですね。」
「私は後方支援に回りますわ。」
僕はメリケンサックを、百姉さんは弓を装備する。
開始と同時に地面や床が凍る。
「百姉さん、動けますか?」
「ええ、これぐらい…!訳ないですわ…!」
百姉さんと僕は足の氷を砕いて自由を手にする。
「ですが…さ、寒いですわ…」
百姉さんの露出度で寒くない方がおかしいだろう。
「も、百姉さん、これ着てください…」
僕はすかさずジャージを脱いで百姉さんに渡す。そして火起こし器を"想像"する。
「サイズは合わないですけど…少しはましになると思います。」
「…ありがとうございます…温かいですわ…」
火をつけ、暖を確保している時、窓に何かが映った。
「目と…耳…?…情報を探っているのか…いや、下手に動かない方がいいか。」
少なくともこの部屋への侵入経路はドア以外になる。
窓を破るか、壁や天井、床をぶち抜いてくるか…
どのみちこのトラップを潜り抜けて本物の核を見つけるのは不可能だろう。
考えているうちに氷が溶けていく。そしてドアのついている壁が壊される、
「強行突破になるとはな…」
「防衛戦というよりも…籠城戦だったか。」
轟君と障子君が現れた。ここでとるべき選択は…
「僕が障子君をどうにかします!百姉さんは後方支援をお願いします!」
僕は障子君に向かって飛び掛かる。
「まだ二対一だぜ?」
轟君が氷を打ち出してくる。
「氷ぐらい簡単に砕ける!」
メリケンサックを纏った拳で氷を殴って砕く。
そして氷の破片によってトラップが起動する。
四方八方から捕縛テープが襲い掛かる。
「甘いな」
氷によってテープが阻まれる。
「トラップがなくなれば俺も本気を出せる!」
障子君が大量の腕をはやしていく。
「しまった…!百姉さん!」
「任せてください!」
僕は姿勢を低くする。頭上を矢が通っていく。
「もちろん弓道も嗜んでおりますわ!」
百姉さんはまさに矢継ぎ早に障子君の腕を打ち抜いていく。
「これでどうにもならない」
「これでどうにもならないだろ。」
轟君が再び地面を凍らせる。一瞬で僕と百姉さんの機動力がなくなる。
「一度に大量に生み出せるのは俺も同じだ!」
跳んでいた障子君が一気に腕を作り5個のハリボテを確保する。
「あっ…」
「しまった…」
「『タイムアップ!敵チームの勝利!』」
オールマイトが僕たちの勝利宣言をする。
「「なんだと…!?」」
轟君と障子君は信じられないという顔をしている。
「…やりましたね!百姉さん!作戦大成功です!」
「創さんの作戦通りでしたね!お見事です!」
俺と百姉さんはハイタッチで喜ぶ。
「種明かしの時間だ…偽物がいくつかあったら『その中に本物がある』と思うでしょ。
…僕は百姉さんと違ってビビりで…妄想しがちなんだ。
『その中に本物がなかったら』…怖いよね。」
そして僕は得意げに『ちょっと大きな柱』に近づく。
「名付けて…『木の葉を隠すなら森の地面に埋めよう作戦』。」
ばきっと砕けたハリボテの柱の中に本物の核が入っていた。
「"創造"と"想像"が組み合わさったら…不可能なことなんてない。」
ジンジンする手を抑えながら、昔から言いたかった決め台詞をバシッと決める。
創君と百姉さんのタッグは反則的な強さを誇ります。
生徒は当然、一部先生も勝てない可能性が出てきます。
8/26追記 轟君が炎を使ってしまっていたため訂正しました。指摘をしてくださった方、ありがとうございます。