"創造"と"想像"   作:神剣狩刃

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第50話 A組とB組の対決が始まります。私の成長をお見せするときですわ。

終姉さんの騒動は収まったわけじゃないけど、時は待ってくれない。

今日も今日とて授業がある。今日はA組対B組のクラス対抗戦だ。

1チーム4人で戦い、4人捕まえるか制限時間終了時に人数が多いほうが勝ちとなる。

くじ引きの結果、僕と百姉さんは別のチームだった。

 

「今回も一緒になれませんでしたね…でも、心はいつも一緒です。」

「強くなりましたわね、創さん。お互いの役目を全うしましょう。」

もう、百姉さんがいなきゃ何もできない僕じゃない。

まずは百姉さんの戦いを見よう。

 

B組のチームをみて私は早速一つの懸念が出てきました。

「小森さんの"キノコ"…危険ですわね。」

「えー?なんで?キノコを生やすだけでしょ?」

葉隠さんの疑問に、私の化粧を施しながら答えました。

 

「もし手段を選ばないなら…毒性の強いキノコを使うでしょう。

私なら触れただけで強い反応を起こすカエンタケを使いますわ。」

「流石に訓練でそんな危険なキノコは使わないと思いたいね☆」

青山さんの言う通りではありますが、警戒に値する事でしょう。

 

「それに…胞子を吸い込んでしまう可能性もあります。

アレルギー反応やアスペルギルス症も起きかねません。」

「ガスマスクは必須だな…俺は黒影で覆うとしよう。」

変声機を仕込んだガスマスクと、全員分の防菌滅菌スーツを作り戦いに挑みます。

 

常闇さんの黒影による奇襲は、黒色さんが黒影溶け込む事によって防がれました。

「…ん?葉隠がいないな?二重の奇襲とはやるじゃないか。」

黒色さんが配管の影を移動する中、青山さんが攫われかけましたが、

常闇さんが黒影を纏い飛ぶ、『漆黒の堕天使』によって救出しました。

 

「青山さんネビル・ビュッフェを!常闇さんは自由飛行!!」

辺り青山さんのレーザーが満ちて、黒色さんの姿が露になりました。

「葉隠さん!!今ですわ!!」

その声と同時に私は物陰から現れました。

 

「なに!?八百万が2」

「その一瞬の隙が欲しかったですわ。」

私はスナイパーライフルを"創造"し、額にライオット弾を撃ち込みました。

直撃した黒色さんは、私の姿をした葉隠さんに受け止められました。

 

「想定外の事態など…私、すでに想定内ですわ!!」

ガスマスクからキノコが生えてきました。

次第に辺りをキノコが埋め尽くしていきました。

 

「常闇さん!!黒色さんを運んでください!!」

「委細承知!」

常闇さんが飛び去った直後、大きな何かが降ってきました。

「冴えてるぞ!ボク!まだまだ行くよ!」

おそらく、吹出さんの"個性"による擬音の壁でしょう。

 

「頭脳を分断して、後は力で攻め切る!」

背後から拳藤さんが襲ってきました。彼女の"大拳"による一撃は

タングステンの盾をも変形させる一撃はなかなかのものでした。

「委員長対決ですわね…!」

「余裕あるじゃん…!考える時間は与えない…!」

 

連撃を防ぐなかで、彼女は思いを言いました。

「八百万の方が成績も"個性"も上なのに一緒くたにされんのが…

地味に嫌だったんだよね…!」

自分より勝る存在との同一視…確かに、気後れするところがあるでしょう。

 

「私と拳藤さんでは違うところが多いはずですものね…!」

ですが、そんなことを戦いの中で思う暇はありません。

私が、いえ、私たちが勝てるように考えなければなりません。

「時間がかかりますの、大きいものを創るのは!」

私は大砲を"創造"し、拳藤さんに向けました。

 

「避けないと痛いですわよ!」

そして空に向けて弾を発射しました。

「これで貴方との戦闘に専念できますわ!」

私はあるものを創造し、身に纏いました。

 

「何を纏おうと同じ…!?」

ぐちゃっと柔らかな何かが液を伴って潰れる音がしました。

拳藤さんの手には黒光りする羽、妙に長い触角、甲虫特有の足が付着していました。

「御器噛やあぶら虫と言われている…いわゆるゴキブリですわ。」

「みぎゃあああ!?!?!?いやあああ!!!」

拳藤さんは青ざめながら絶叫しました。

 

もちろん本物ではありません。おもちゃをそれっぽい素材で作っただけです。

「人の死を見た私からすればこれぐらい可愛いものですわ!」

もちろん、動いたり、飛ぶように作ることも可能ですわ。

「倫理観どうなってんのよおおお!?!?!?」

これぞ公安直伝、弱みを握ったら死ぬまで握れ、ですわ。

 

「遅くなってすまな…うおお!?」

「こ、これは…なかなか壮観だね…」

私が送ったサーモグラフゴーグルを着けた常闇さんと青山さんがやってきました。

「吹出さんと小森ちゃんは捕まえ、きゃあああ!?!?!?」

私が送った滅菌スプレーを持った葉隠さんもやってきました。

 

「お待ちしていましたわ。…今の拳藤さんのは顔しか見せられませんわ。」

ゴキブリだけでは足りないと思った私は、ムカデや蛾、蝿といった

大半の人間が不快だと思う虫のおもちゃを、大量に押し付けました。

その結果…明言は避けさせていただきますわ。

 

「ビニールシートでくるんでありますわ。…察してください。」

「…あっ…そうだね☆早く運んであげよう☆」

「お、おもちゃだとしても気持ち悪すぎるよお…」

「これでも手段は選んだ方なのだな…

いや、手段を選ばない方がましだったのかもしれない…」

流石に、毒や武器を使うのは止めましたわ。手段を選ぶ練習ですわ。

 

4対0という完勝を手にしましたが、(蛙吹さんを除いて)皆様、

顔色を悪くしていました。

「八百万、脱がなくなったのは褒めてやるが…まあ、なんだ。

もし、民間人がいたら気分を悪くする。もう少し無害の方向性を選べ。」

相澤先生の指摘はごもっともでした。悪意を持って選びましたから。

 

そこで私は閃いてしまいました。

「…私が脱ぎながら出せば丁度良くなるのでは?」

自分で言うのも恥ずかしいですが、私のプロポーションは良い方です。

不快なものと美しいものが合わされば丁度良くなるので

 

創さんが背伸びして私の肩に手を置きました。

「百姉さん…僕のためにも人前で裸は晒さないでください…」

…そうですわね。この体は創さんのものでもありますから、

むやみやたらに人目に晒すものではありませんわ。

 

第3セットは3-3で引き分けに終わりました。

第4セットは創さんがいます。

「創さん!頑張ってください!」

「…っ!ありがとうございます!百姉さんも応援頑張ってください!」

創さんの背中を押して送り出しました。

 

「皆様も応援を手伝ってください!道具や衣装は私が創ります!」

私は早速チアガールの衣装を纏い、黄色いポンポンを作りました。

「フレー!フレー!は・じ・め!H.A.J.I.M.Eは・じ・め!」

 

「気合入ってんなあ八百万!俺に学ラン作ってくれよ!」

私は大喜びで切島さんに学ランとハチマキを作りました。

「相心創のおおお!健闘を祈ってえええ!フレー!フレー!は・じ・め!」

「「奮え!奮え!は・じ・め!奮え!奮え!は・じ・めえええ!!!」」

創さん応援団が結成されましたわ。

 

「何をやっているお前ら!B組でもやるんだ!」

「止めろよブラド。というか、お前の偏見実況が原因じゃないか?」

「いいじゃない!八百万!私にもチアコス作ってちょうだい!」

「…30の制服見た次は31のチアコ」

「それ以上言ったら殺すわよ?」

「私も学ランを着て応援しようかな!八百万少女!お願いしたい!」

「はあ…勝手にやってろ…」




ヒーローを目指しているとはいえ、少女が虫に襲われたとあれば
心にくるものはあるでしょう。原作でもプレゼンマイクが虫で気絶していましね。
ちなみに青山君が察したということは…
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