ブルーアーカイブ 転生者によって歪められた青春の記録   作:雨の日

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叡智は遺物を超えられるか? 2

 ハジメの捕縛からすぐに少数の機械の軍勢がミレニアムサイエンススクールのミレニアムタワーに向かってくるようになった。そして機械の軍勢がきた方に向かうと建物がありその最奥にハジメが入っていた台座があり、その前にひときわ大きい機械の兵士がいる。その兵士を倒すと台座が壊れて中にいた人物が出てくる。この流れが繰り返されていた。

 

 中に入っていた人は基本的にブラックマーケットの人間でまれにククリの同級生もいた。ククリの同級生は台座に入る前の記憶が自室にいたのが最後の記憶である人が多く説明も全くされていなかった。ただ、何かが近づいてくるのは台座内でもわかっていたらしくそれに何とか気づいてもらおうとした結果兵士が製造されていくという結果になっていたらしい。

 

 ブラックマーケットの人には説明がされておりある程度兵士の種類を選んで製造することもできるようになっていた。ミレニアムタワーに向けて侵攻してきていたのはこっち側で同級生の方の兵士は建物に籠っていた。c&cが同級生の方の建物を見つけられたのはアスナの力が大きい。

 

 この騒動、ミレニアムサイセンススクールには損しかないように見えるが得になっていることもあった。侵攻されていることがわかってから学園内の全部活や委員会が連携することになり横の繋がりが生まれ思いもよらないアプローチによって研究で詰まっていた部分が解決したりなどの事例が出ていた。

 

「リオ、ここって確かゲーム開発部では?」

 

「ええ。ゲームの中の世界に1番詳しいのはゲームを作っている人でしょう」

 

「確かにそうかもしれませんが」

 

「それにヒマリはその様子だと知らなかったみたいだけどコアを見つけた数はゲーム開発部が1番多いのよ?」

 

「えっ? アスナさんではなく?」

 

「ええ」

 

 ゲーム開発部。部長である花岡ユズと才羽モモと才羽ミドリの3人しか所属する人がいない原作で登場する部活である。才羽姉妹の姉であるモモイがシナリオライターをやり妹のミドリがイラストレーター、ユズがテストプレイとバグ取りという風に役割分担をしているのだがユズのプレイングが上手すぎるため初心者にはハードルが高いものになったりモモイがめちゃくちゃなシナリオを作ったりとお世辞にも評価が高いとはいえない部活であった。

 

「失礼するわ」

 

「あっ! リオ会長。今回は何の用!」

 

「お姉ちゃん! リオ会長にその言い方はまずいよ」

 

「・・・・・・・別にいいわ」

 

「そうですか?」

 

「ええ。リオはこう見えて後輩には甘いんですよ」

 

「・・・・・・ヒマリ」

 

「事実でしょう?」

 

 リオはヒマリに言い返すこともなくゲーム開発部の方に向き直ると先ほど見ていたミレニアムハイスクール全体の地図を広げた。それをモモイたちは見ると真剣な顔になる。モモイたちも機械軍団の襲撃の件は知っておりバツマークのいくつかには関わってもいた。

 

「これが何かはわかるわね?」

 

「コアがあった場所でしょ? こことか私が見つけた場所だし」

 

「ええ。それでこのコアをつくった人がこの世界はゲームの中の世界だって言ったらしいのよ」

 

「この世界はゲームの中の世界?」

 

「私たちはゲームの中のキャラクターってこと?」

 

「おそらくそういうことでしょうね。だから殺しても問題ないと言っていたそうですよ?」

 

「ええ!? そんなのおかしい!」

 

「お姉ちゃんのいう通りだよ!」

 

「もちろんそんなことセミナーの会長として認めるわけにはいかないわ」

 

「ええ、私のかわいい後輩を簡単に殺していいなんて認めるわけにはいきません」

 

 モモイたちの怒りにリオ達も同意した。それを認めるということはミレニアムサイエンススクールをまとめる生徒会であるセミナーの長としても先輩としても認められない。

 

「だけどゲームの中の世界ということは最終的にはクリアできるようにしているはずなのよ。あの人はそういうところはきっちりする人だったから」

 

「確かにそうですね。ククリ先輩は自分でしっかりと試作品を試すタイプでしたしね。余計なものをつけないのでロマンを感じられないってウタハが言っているのをきいたことがあります」

 

「だからここにきたのよ。モモイ、ミドリ、ユズ。この地図を見て気になる場所はないかしら?」

 

「え? うーん・・・・・・」

 

 モモイたちはリオに言われて改めて地図を見る。バツマークはミレニアムサイエンススクールを中心に周囲を囲むように記されていることはわかるがそのくらいはリオ達もわかっているはず。自分たちにききにきたんだから何かしらあるはず。

 

「このバツマーク、ブラックマーケットの住人とミレニアムの生徒で分けられます?」

 

「え?」

 

「多分、意味があるはずなんです。ブラックマーケットの住人とミレニアムの生徒。2種類の人を使ったのは」

 

「・・・・・・そうね。人が必要ならわざわざミレニアムの生徒を使う必要もないものね」

 

 ブラックマーケットの住人だけであれば完成するまでにことが露見する可能性は低いのにわざわざミレニアムサイエンススクールの生徒も誘拐している。であればそこに意味がある。リオはその可能性に至らなかった自分を恥ずかしく思いながらバツの色を赤と黒に分けた。

 

「うーん・・・・・・」

 

「ほかに気になる点は・・・・・・」

 

「あっ!?」

 

 色分けされた地図からミレニアムサイエンススクールの生徒の赤色が北側に多くブラックマーケットの住人の黒色が南側に多いということだった。ほかに何かないかと見ているとモモイが大声を上げた。

 

「どうしたのモモイ?」

 

「いや、この赤い点を繋げるとミレニアムの校章になるなって思って」

 

「・・・・・・確かにそうね。でもこれに何の意味があるの?」

 

 リオはモモイに言われた通り赤い点をペンで繋げていって浮かび上がったものに驚く。ヒマリやネルたちも同様の表情を浮かべている。

 

「赤がミレニアムの校章なら黒でブラックマーケットの校章に?」

 

「お姉ちゃん、ブラックマーケットに校章なんてないよ」

 

「そうだよね」

 

「・・・・・・ブラックマーケットの校章」

 

 リオはモモイの言葉で何か引っかかるものを感じた。何かわからないもどかしさを感じながら黒の点を結んで何かにならないか試していく。有名どころの学園の校章や今回誘拐されたブラックマーケットの住人の元学園の校章まですべて。ただすべて当てはまらない。

 

「ん?」

 

「どうしたのネル先輩?」

 

「いや・・・・・・」

 

 ネルはリオが何とか繋げようとしている黒い点を改めて見る。そして地図上にある建物に入っている企業を見ていく。自分が思い至った予想があっているか確認するように。

 

「ネル先輩?」

 

「・・・・・・当たってるか?」

 

「ネル?」

 

「・・・・・・そういうことですか」

 

「ヒマリ?」

 

「リオ、わかりませんか? 線ではなく真ん中です」

 

「真ん中? ・・・・・・あ!」

 

「真ん中? えーと・・・・・・」

 

 地図上にある黒い点を繋げて正方形ができるところがいくつかあり、その中央にはカイザー系列の企業が必ずある。1つや2つではないのでこれは偶然ではおそらくないであろう。とすると正方形に今はなっていないところも中央にカイザー系列が来るように線を引いた角の場所にコアがある可能性がある。

 

「モモイ、ありがとう。助かったわ」

 

「えへへ。どういたしまして」

 

「ネル、いける?」

 

「ああん? 私を誰だと思ってんだ」

 

「ネル先輩、私たちも手伝います!」

 

「早くこの騒動終わらせて次のゲーム作らないといけないからね! 部費も残り少なくなってきたし」

 

「・・・・・・勝手にしろ」

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