ブルーアーカイブ 転生者によって歪められた青春の記録   作:雨の日

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黒幕(迷惑な奴ら)による表面上の状況整理と裏で行われていたことその2です


黒幕は現状を確認する2~叡智の壁は高い~

 アビドスの現状を確認した彼女たちは次のページを見て顔をしかめた。その資料には彼女たちにとって望ましくないことが書かれていたからだ。

 

「次の舞台であるミレニアムだが・・・・・・」

 

「われらと同じ転生者によってこうまで変えられてしまうとは」

 

「なぜ原作通りになるようにしない!? 原作通りではないと世界が滅びるというのに!」

 

「これはどうすればいいんだ?」

 

「わからん! わからないが何とかしないと原作通りにいかないぞ」

 

「こちらから出した人員はどうした? ここまでなる前に対処できなかったのか」

 

「無理です。こちらから出した人員は全員あちらの人員に消されています」

 

「なんだと!?」

 

 ククリ世代による迷惑な遺物。これによりミレニアムは原作から大きく離れていってしまっている。特に大きいのはリオの現状である。リオはククリ世代の遺物の処理のためにセミナーに頻繁に訪れるようになりユウカやノアなどと交流を深めていた。ククリ世代の思惑通りに。

 

 なぜリオがセミナーと交流を深めているのか。それは遺物の性質が関係している。ククリ世代の転生者はククリ以外に4人いてそれぞれ違う遺物を残した。計算に特化したものが必要なもの、解錠能力に特化したものが必要なもの、記憶力に特化したものが必要なもの、総合的な能力が必要なもの。リオは総合的な能力が必要なものは対処できたが他には惜しいところまではいけるがといった感じだった。

 

 リオは合理的な判断として計算に特化したものにユウカを、解錠能力に特化したものにコユキを、記憶能力に特化したものにノアを当てた。リオに必要とされたことを受けて奮起した3人は見事に遺物の対処に成功した。

 

 ククリはリオ達が遺物の対処をしている間、ハジメとセミナーの運営を行っていた。リオと仲が悪いヒマリをうまく乗せてヴェリタスとセミナーの仲を取り持ったりエンジニア部をしばいたり古巣である新素材開発部に無茶ぶりしたりと精力的に動いていた。

 

 もちろんリオ達のサポートも行っていて自分のPCにあるククリ世代の転生者たちの情報を共有したり遺物がありそうな場所の候補をだしたり、遺物に対処するための道具を製造したりしていた。

 

 全部の遺物の対処が終わったと思ったときにミレニアム郊外に突如町が出現した。その町にはドローンや警備ロボなどの防衛設備が充実していて中々堅そうな印象を受ける。壁の材質はククリが作った素材で作られているようなので何とかできそうだが戦闘能力がセミナーだけでは足りない。

 

 リオは瞬時に判断しC&Cやヴェリタス、エンジニア部などククリの発明品に対処した時の面々を招集した。ここで意外に活躍したのはユズ率いるゲーム開発部だった。ゲーム開発部は町の外壁の衛星写真からとあるゲームを連想した。そのゲームの町にあったバグのようなものをヴェリタスに確認してもらい確信を得て攻略にのりだした。

 

 ゲーム内でのバグのようなものは単純で4面の内1面だけなぜか攻撃が薄いというものだった。これはそのゲームが3人用に作られたからで1面には誰も攻撃しないからと余計なリソースを削ったものだった。一応攻撃はするのだがそれもほかの面が近い端っこだけで真ん中はほとんど攻撃がないようになっている。3面をエンジニア部の発明品やリオのドローンで対処してもらい1面に人員を集中させる。この策がはまり外壁は攻略された。

 

 中もゲーム開発部がやったことがあるゲームによく似ていた。自然にゲーム開発部が主導になり町攻略が進んでいく。謎解きの時は全員で悩み、計算問題はユウカが対処し電子ロックはコユキが解除した。

 

 最奥には転生者たち全員の合作である機械が待っていて猛威を振るった。C&Cによる猛攻を耐えてヴェリタスのハッキングを凌いだ機械は突入部隊の半数を戦闘不能にすることに成功したが最後にリオによるアヴァンギャルド君の特攻によって機能を停止した。

 

 町攻略部隊には一緒のことに取り組んだ仲間意識のようなものが芽生え物怖じしないモモイを中心に仲が深まっていった。リオも例外ではなくヒマリとよく口喧嘩しながらもどこか楽しそうだった。

 

 連邦生徒会はこの動きを把握しており協力を申し出ていたがリオは全部却下していた。自分たちの戦力で十分対処できるためこの件で連邦生徒会に借りを作りたくなかったからというのもあるが先輩の遺物を自分たちの力で乗り越えたいという合理的ではない理由が大半を占めていた。

 

 どの遺物も詳細に解析するとまだまだ詰められる部分があり、ククリが後輩の能力でぎりぎり対処できるように設定されていたんじゃないかと発言したのを受けて何か燃え上がるものをリオは感じていた。絶対に自分たちで何とかしてやろうというリオの決意はこの町攻略戦に参加していた面々にも届いていた。

 

 ククリは最近侵入してきていた者たちが連邦生徒会の人間に雇われたものだと気づき困惑した。表では協力を申しでておいて裏では妨害しようとする。よくあることだが今やる理由がいまいち読めなかったのとリオではなく自分やハジメを排除しようとする理由がわからない。だからブラックマーケットなど裏のことに詳しいハジメにこのことを話し何か情報がないか訊いてみた。

 

 ハジメは侵入者がきた時期などを確認しブラックマーケットで情報収集を行った結果、連邦生徒会からの侵入者ではなく連邦生徒会にいる転生者の誰かが原作通りにするために送りこんできていたことが判明した。

 

 ククリはその情報をすぐにミレニアムの主要部活動の部長たちに共有した。部長たちの反応は様々であったがヒマリとリオの怒りは凄まじかった。自分たちを創作上のキャラだと決めつけて碌にこちらを見ず原作という意味不明なもののために身勝手な行動をとる。許せるものではなかった。

 

 ククリ世代の転生者たちの所業はリオを見てコミュニケーション能力の低さをどうにかしようと画策した結果であり一応許せるものであった。普通のやり方ではリオが誰かに協力を要請したりはしなかったというのはリオ自身もわかっておりヒマリやネルなどリオと同年代の生徒も同意することだろう。

 

 リオはネルに侵入者の確保を命じネルもそれに応えた。校内の治安はククリの発明品とハジメの尽力などもありC&Cのナンバーズが動かなくても何とかなる程度までなっていた。

 

 裏組織による暗躍もこの時期はまだミレニアム内ではあまり見られなかったためネルたちは侵入者に対処することに集中できた。この結果、連邦生徒会はミレニアムからの信用を失いさらに原作から離れることになった。

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