ブルーアーカイブ 転生者によって歪められた青春の記録   作:雨の日

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メモ帳 トリニティ編その4

 ベアはベアトリーチェに近づいていく。ベアトリーチェはそばにいたアリウススクワッドにベアを攻撃するように命じたがアリウススクワッドは動かなかった。アリウススクワッドはベアの雰囲気に完璧に飲み込まれていた。

 

 ベアはアリウススクワッドになぜ命令通りにしないと激怒しているベアトリーチェに触れた。触れた直後ベアトリーチェの体から黒い玉のようなものが出てベアトリーチェの影に落ちていった。

 

 ベアトリーチェの影は黒い玉が落ちる前から小さく蠢いていたが玉が落ちると動きが大きくなり仕舞いにはベアトリーチェの影から独立した。その姿は体全体が黒く龍のような頭が9つありカマキリのような前腕が8本ありムカデのような無数の脚がある怪物だった。大きさも徐々に大きくなり至聖所に収まらない大きさになった。

 

 ウル一行は突然の出来事に驚きながら怪物に銃撃を行った。だが元は影だったからか銃弾はすり抜けていきダメージを全くあたえていないように見える。ただしベアの銃弾は例外のようで鬱陶しそうだ。ただベアの銃種がハンドガンであることもあり大したダメージはあたえられていないようだ。

 

 アリウススクワッドも突然の怪物の出現に驚き動きを止めていたがウルによる声かけに応じて怪物から離れてウルたちの元まで移動してきた。ウルは目の前に怪物について知っているか訊くがアリウススクワッドは誰も知らず視線を自然とベアに向けてベアなら知っているのではと答えた。

 

 全員の視線は自然とベアの方に向きベアは向けられた視線に気づき目の前の怪物について説明を始めた。あれはアリウスに蓄積された絶望や恐怖、怒りなどの負のエネルギーで構成されたものであると。

 

 三大校と呼ばれる大きな学園や何らかの条件を満たした学園はループするときに何らかの形で次の周に影響をあたえるものが残る。それは様々でありアリウスはあの黒い玉だった。

 

 あの黒い玉は最初の方の周回では周囲の絶望や怒り恐怖などの負のエネルギーを取りこみ一定量を超えると黒い怪物を生みだすだけのものだった。アリウスはこの黒い怪物に何度も滅ぼされてきたが周を重ねると前の周の記憶持ちが増え3桁を越えたころには記憶持ちに発見され次第壊されるようになっていった。そして記憶持ちの人数は4桁に届いたところで増えなくなった。

 

 黒い玉は何度も壊されていくうちに学習したのか怪物を発生させる前の無防備な状態の時には近くの生き物に寄生するようになっていった。そしてその生き物の思考を負のエネルギー回収をしやすいように誘導するようにもなった。

 

 もともと傲慢で支配者気質でありアリウス生を自分の手駒としか思っていないため拷問などの負のエネルギーを発生させやすい行動も平気でとる。ベアトリーチェは黒い玉にとって最高の隠れ蓑だった。

 

 ベアがなぜこのことを知っているのかというとベアは何度目かのループの時から記憶持ちになっていて幼少期に同じ境遇のアリウス生にアリウスで対処できなかった時のための保険としてトリニティに逃がされていたからだった。

 

 ベアの神秘元がベアトリーチェなのが逃がされた要因の一つでキヴォトスがループした後黒い玉が取りつく相手がベアトリーチェに固定されつつありベアはそのベアトリーチェを殺すのに最も適した神秘を宿していたのだ。

 

 ベア以外のアリウスの記憶持ちは黒い玉の誘導を受けたベアトリーチェの命令を受けた拷問官であったクモモによる拷問などによって既にこの世にいない。そのことは神秘活性時にアリウス自治区に放出された神秘による調査で憶えのある古い神秘の残骸が確認されたことでベアにはわかっていた。

 

 転生者であるクモモは度重なるループによって起こったバグによってこの世界に転生させられたイレギュラーでありその前の周にはクモモは存在していない。クモモはキヴォトスに来る際に記憶をほぼ失っておりその後の劣悪な環境により残っていた記録もほぼなくしているためほぼ一般アリウス生と変わらない状態だった。全校生徒を憶えている記憶持ちがいなかったためにあんな奴いたっけと思うものはいたが黒い玉捜索などにリソースを割いていたため深くつっこむものがいなかった。

 

 黒い玉から生みだされた怪物は普通の銃撃では傷一つつけることができない。ベアも前の周までは黒い玉が負のエネルギーを集めて怪物を生みだす前に破壊するようにしていた。間に合わず黒い玉が怪物を生みだした後は黒い玉は寄生した主が死ぬと砕けるという弱点があったので黒い玉と繋がっているベアトリーチェを殺すことによってどうにかしていた。

 

 今ループではその弱点を解決しているようで黒い玉はベアトリーチェが死亡する寸前で体からとび出して怪物を生みだした。なので寄生先を殺すという手段は使えない。怪物を殺すことはどの周でも成し遂げられておらず最初のころはなすすべなく全滅しており最近の周でも負のエネルギーが尽きるまで怪物を足止めするのが精いっぱいだった。

 

 ベアは足止めという点においても優秀でアリウス自治区を地獄と定義してアリウス自治区外という天国に向かう門を作成。そこ以外からアリウス自治区外に出ることをできなくするということができる。この能力を使って怪物をアリウス自治区に留めてエネルギー切れを狙うのが最後の手段になっていた。

 

 ウルたちに空中にある門からアリウス自治区外への避難をするようにベアは言うがウルたちは全員拒否した。ここで避難した場合ベアは確実に死ぬ。アリウス自治区にいるアリウス生も同様に死ぬだろう。それを許容できるほどウルたちは図太くなかったのだ。

 

 ウルたちはベアの提案を却下したものの打開策が思いつかなかった。ベア以外に碌にダメージをあたえられるものがいないが怪物がなぜかその場にとどまっているので被害が拡大していない。だがいつこの場から離れようとしてもおかしくないのでウルたちは焦っていた。

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