個性だと思ってたけど喰種だった   作:こらか

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続けて読んで下さりありがとうございます。


子離れのタイミング

 

 演習試験後、雄英教師たちは試験結果を確認するため、ある部屋に集まっていた。

 

 

「実技総合成績出ました」

 

 

 スクリーンに上位10名の成績が映し出される。

 

 まず初めに話題に上がったのは首席の爆豪勝己について。次に対象的な結果を残した緑谷出久について。

 

「──()()に立ち向かったのは過去にもいたけど...ブッ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」

「思わずYEAH ! って言っちゃったからなー」

 

「────そういえば4位のあの子、書類上の個性だけ見るとそこまでだと思ってたよ」

「確かに。個性 " 触手 " 腰から最大2本の触手をだし、自在に操れる。言っちゃ悪いがこれだけ見るとあまり強そうには思えんな」

「さらに驚いたのが1Pと2Pの仮想敵は素手で壊しちゃってるんだよなぁ。いくら少し脆く作られてても、増強型でもない女子生徒が壊せるとは思わなかったよ」

「パッと見華奢だし、どこにあんな力あったんだろうな」

「個性にいたっては使ってたの3Pを壊す時と移動の補助くらいじゃなかった ? 」

「もっと驚きなのはゼロP敵に潰されて本人は意外と平気そうだったところだよ」

「血まみれだったけどリカバリーガールに治癒して貰わずに帰ってたよな────」

 

 

 

 

 

 ◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 約1週間後

 

「やったぁぁぁぁ ! ! ! ! 」

 私、佐倉さとり15歳はなんとあの有名な雄英高校に合格いたしました !

「さっそく父さんと母さんに報告しなくちゃ」

 自室からドタドタと足音をたて階段を駆け下り、父がいる1階へ走る。

 

 

「サトリ ! どうだった ! ? 」

「受かったよ ! 受かった ! 」

「良かったなぁ......これ持って母さんにも報告してきなさい」

 父は目元にうっすら涙を浮かべながら自分のことのように喜んでくれた。そして、父から受け取った小皿を持って母のもとへ向かう。

 

「母さん、私雄英高校に受かったよ」

 仏壇にある母の写真立てにお供えをし、手を合わせる。

 私は母と一緒に過ごした記憶がない。母は、私を産んだ時に亡くなったらしい。心做しか写真の中の母はいつもより幸せそうに微笑んでいる。

 

 

 父にも母にも報告をした私は早々にベッドに入った。その日は興奮でなかなか寝付けなかった。

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

「うぅ......寂しくなるなぁ......」

「ちょっと、父さん泣きすぎだよ」

「娘が一人暮らしするんだぞ ! これが泣かずにいられるか ! 」

 そう、私はこれからの高校生活のために一人暮らしする。流石に家からは通えないからね。

「定期的に連絡するし、帰れる時に帰ってくるから。ね ? 」

 本当に父さん泣きすぎ。40越えの子持ち男性のガチ泣きはキツイところがあるよ。

 

「じゃあ、時間もやばいからもう行くね」

「気を付けてな。精一杯頑張りなさい」

「──行ってきます ! 」

 新生活への不安と期待を抱きながら家を出た。

 

 

 ◇◇

 

 

 鏡の前で真新しい制服に身を包みくるりと回る。

 今日は待ちに待った雄英高校の初登校日。せっかくだから制服姿の私を送り付けてやろ。

「ははっ、父さん返信早すぎ」

 父からの返信が「とっても似合ってる」「うちの娘が世界一」とかだった。子が離れると重症化するタイプの親バカだったみたい。

「そろそろ行くかぁ」

 初日から遅刻はまずいもんね。時間的には余裕の余裕。早めに到着して早速友達作っちゃお。

 

 

 ◇

 

 

「早く着きすぎた......」

 流石に集合時間の40分前は早すぎたな。誰もいなかったらどうしよう。1人ぼっちの教室とか耐えられない......

 そんな不安を感じながら大きすぎる教室のドアを開ける。

 

 教室には3人のクラスメイトが既にいた。

 初めての教室に1人で待機は不安になっちゃうから良かった。

「あ ! 」

 入試の時の腕がすごい大きい人がいた。顔を知っている人がいると安心感あるな。

「ねぇねぇ。あなた入試の時の人だよね。私のこと覚えてる ? 」

「ああ。確かゼロP敵に潰されてた......」

 腕からニュっと口が出てきて驚いたがそれよりも、

「なんか覚えられ方が心外 ! 」

 

 軽く雑談をし、自己紹介をした。

「よろしくね。障子くん」

「よろしく。佐倉」

 

 いい具合に仲良くなったところで自分の席に座る。

 既に教室にいるのはさっき仲良くなった障子くんと私。あとはメガネの彼と黒髪ポニテの女の子。あのメガネの彼は入試説明の時に目立っていた人だ。怖そうだけど席近いから挨拶だけでも......

 

「は、初めまして。佐倉さとりです」

「初めまして ! 俺は飯田天哉だ ! よろしく、佐倉くん ! 」

 さっきと同じように軽く雑談を交わす。怖いと思っていたけど、真面目なだけでいい人だった。

 こんな要領でポニテ女子改め、八百万さん。いや、ももちゃんとも仲良くなれた。

しばらくすると徐々に人が集まってきて、またもや見た事のある人が教室に入ってきた。話しかけに行こうと思い立ち上がろうとしたら、向こうも私に気付いたのかこっちに向かってきた。

 

「なぁ俺のこと覚えてる ? 」

「もちろんだよ ! 入試の時はとっても助かったよ。ありがとう。それと、あの時のお礼 ! 」

私はしょうゆ顔の彼に新品のハンカチをお礼として渡した。あの時のは血まみれにしちゃったから流石にね

「わざわざ新品用意してくれたのね ! ありがと ! 俺は瀬呂範太。よろしくな」

「私は佐倉さとりだよ。よろしく瀬呂くん」

瀬呂くんとも少し雑談をした。仲良くなった。

 

その後も席が近い子とかと自己紹介と雑談をした。時計を確認すると後少しで予鈴の時間だったので着席して待つことにした。

 私の席は廊下側から2番目の1番後ろ。右隣の人がまだ来ていない。ちなみに左隣の人は雰囲気が怖すぎて話しかけられなかった。

 

「────机の製作者方に申し訳ないと思わないのか ! ? 」

「思わねーよてめーどこ中だよ端役が ! 」

 えぇぇ。マジでか飯田くん......君はすごい人だ。尊敬するよ。私なら絶対に話しかけられないタイプだ。あのツンツン髪の彼。

 

 おっ ! あのモサモサの彼は入試説明の時に飯田くんに注意されていた人だ。緑谷くんっていうのね。

 次、教室に入ってくるのが私の右隣さんだ ! お名前見た感じ女の子だから楽しみ。

 

 

「あ ! そのモサモサ頭は ! ! 地味めの ! ! 」

 あの子が麗日お茶子さん ! 是非とも仲良くさせて頂きたい。

 

「──今日って式とかガイダンスだけかな ? 先生ってどんな人だろうね。緊張するよね」

 あの2人めっちゃ喋ってるけどもうチャイムなり終わったんだよなぁ。そろそろ先生来るから座った方がいいんじゃない ? 緊張でこんな簡単なことすら言いに行けない...ごめんよ2人とも......

 

 

「────静かになるまで8秒かかりました。時間は有限。君たちは合理性に欠くね」

 なんかくたびれた不審者っぽい人がきた。おそらく、先生なんだろうけど信じられない......

「担任の相澤消太だ。よろしくね」

 わーお...担任か......てかなんで寝袋 ? 何時でも何処でも寝れるぜ ! ってこと ? この人は人としての生活を極限まで削って、最高の合理性を求めるタイプなのか......

 寝袋を漁り始めた。何入ってるんだろ。

「早速だが体操服着てグラウンドに出ろ」

 




最後まで読んでくださりありがとうございます。

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