個性だと思ってたけど喰種だった   作:こらか

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みなさんお久しぶりです。
前回の投稿から約1ヶ月程経ってしまいました。
大変お待たせしてしまい申し訳ないです...

今回は私史上1番の文字数なので楽しんでくれたら幸いです。



反省と委員長決定

 

「くっそー!油断した!負けた!!悔しい!!」

 

「何も出来なかった...足手まとい......」

 

 2戦目で敗北したヴィランチームの佐倉と尾白は、それぞれ違う形で落ち込んでいた。

 

 

「てか、障子くんはいつ核の部屋まで行ったの?私と轟くんがいたところを通らないと絶対行けないのに」

 佐倉はふと、疑問に思ったことを口に出す。

「それは、佐倉が轟の氷で動けなくなっている間に通ったんだ」

 障子が佐倉の疑問に答える

 

 

「それでは、2戦目の講評をしていこうか!」

 

「まず、今戦のベストは轟少年だ!最初の氷漬けがとても強力だった!仲間を巻き込まず、核兵器も傷つけず、敵も弱体化!その後の味方への連絡や時間稼ぎなどもとても素晴らしかったぞ!」

 

「悔しい思いもしただろうが、ほかの3人もよく頑張った!」

 私たちの2戦目の講評が一通り終わり、オールマイトが3戦目に出る人に移動するように言う。

 

 

 誰かに後ろから肩をポンッと叩かれ振り返る。

「さとりちゃんおつかれ!轟くん相手に凄かったね!」

 

「お茶子ちゃん!まぁ負けちゃったけどね」

 

「それにしても近接キレキレやったね!!」

 

「小さい頃から護身用で習ってたからね〜 結構強いよ!」

 そんな雑談をしながら3戦目の開始をモニター越しに見ていた。

 

 ◇

 

「お疲れさん!!初めての訓練にしちゃ皆 上出来だったぜ!」

 全員の訓練が終了し、オールマイトが締めの言葉を言う。その後、ものすごいスピードで走り去った。しばらくして、各々更衣室でコスチュームから制服に着替える。

 

 着替えて教室に戻り、帰る支度をしていると、クラスの誰かがある提案をした。

 

「皆でさっきの訓練の反省会しないか?」

 

「いいね!いいね!」

 

 赤いツンツンの髪が特徴的な切島くんの提案に続き、ピンクの肌の芦戸ちゃんがそれに賛成する。芦戸ちゃんの元気な賛成の挙手皮切りに、次々とクラスメイトのみんなが盛り上がる。

 

 そんなクラスの盛り上がりをよそに、帰ろうとする轟くんと爆豪くん。かくいう私も今日は予定があるのでこのまま帰る。

 

「あれ、さとりちゃん帰っちゃうの?」

 

「ごめんね〜 今日は病院行くから。また今度誘って!」

 

「佐倉と轟の凄かったから話聞きたかったけど、用事があるなら仕方ねぇな。じゃあまた明日!」

 

 

 

 ◇

 

 

 

 翌朝

 

 寝坊して慌てて準備をした。電車の時間ギリギリだったので朝のパンも食べれず、お昼のお弁当も準備出来なかった。学校に着いてから食べようと思い、朝食で食べる予定だったパンをカバンに突っ込んで慌てて家を出た。

 駅のホームに着くと、

 

「あっ!シンソーじゃん おはよ!」

 

「おはよう」

 

「いつもこの時間なの?」

 

「そうだけど。てか、寝坊した?髪ボサボサだぞ」

 

「うわっ ホントだ。実は寝坊して走ってきたんだよね」

 乱れた髪を手ぐしで直す。そういえばいつもこの時間って言ってたけど、初めて遭遇したなぁ。私もいつもこの時間の電車なのに

 

 

 一通り乱れた髪を整え終わった佐倉に向かってスっと心操が腕を伸ばす。はて?何事だ と頭にクエスチョンマークを浮かべる佐倉。

「まだ直ってない」

 そう一言いい、手早く髪を撫でる。

 

「ありがと!」

 

「ほら、電車来たぞ」

 

 

 ◇

 

 

 電車に乗り、学校の最寄りに到着するまで雑談をした。(ほとんど佐倉が一方的に話していた)

 

モグモグそういえばさモグモグシンソーのモグモグ友達ってモグモグ

 駅から学校に向かう道すがら、空腹の限界を迎えた佐倉は朝食用のパンを食べていた。

 

「あのさ、食べるか喋るかどっちかにしなよ」

 心操の言葉に たしかに! と思った佐倉は口にあるパンを飲み込む。

 

「シンソーの友達ってどんな感じの人?会ってみたい!」

 

「じゃあ今度、機会があれば紹介するよ」

 

 

 ──────

 

 

 学校がもうすぐのところでいつもとは違う門の前

「なんか学校の前にすごいいっぱい人いない?」

 

「ホントだ。マスコミか?」

 

「どうしたんだろー お祭り?」

 そんな訳ないだろ と言いたげな心操をよそにスタスタと普通に登校する佐倉。もちろんマスコミに行く手を阻まれる。

 

「オールマイトの授業はどんな感じですか?」

 

「面白くて楽しいですよ!昨日の授業もなんかこう凄かったです!」

 佐倉は身振り手振りをしながらコメントするが、語彙力がとても残念だった。そんな残念な語彙力でもインタビューに答えたからか、カメラと共にズイズイと迫ってくる。

 

「授業中にどんなことを言っていましたか!?」

 

「えーと、頑張った!素晴らしい!って言ってくれました」

 息付く間もなく根掘り葉掘り聞こうとするマスコミ。佐倉はそろそろ教室に行きたいなと思い始めた。

 

「佐倉!行くぞ!」

 突然もみくちゃにされていた心操に腕を引かれる佐倉。そのまま、マスコミの群れを突っ走っていく。

 校内に入り一息つく。

 

「ありがとうシンソー 助かったよ!」

 

「あんなヤツら無視すればいいんだよ」

 

「いやー お祭りかなって思って聞こうとしたら逆に捕まっちゃったよ!」

 佐倉はエヘヘと困ったような顔で笑う。心操はまた佐倉の髪が乱れていることに気付く。さっきのように髪を整えてやる。

 

「また髪ボサボサだったぞ」

 またもや!と衝撃を受ける佐倉。既に髪は綺麗に直っているのに、恥ずかしそうに自分で髪を整え直す。

 

「今日は恥ずかしいとこばかり見せてしまって...」

 

「気にしなくていいよ、好きでやってるから。それより、そろそろ教室行かないと時間やばいよ」

 

「ホントだ!じゃあ行くね!」

 バタバタとシンソーと別れた。

 

 

 

 慌てて教室に入り時計をみたら、始業3分前だった。

「ふぅー ギリギリセーフ」

 

「佐倉くん!廊下を走ってはいけない!」

 

「ごめん、飯田くん!見逃して!!」

 

 そんなこんなで席に着くとすぐに始業のチャイムが鳴り、先生が教室に入ってきた。みんなが自分の席に着くのを確認すると先生が口を開く

 

「昨日の戦闘訓練お疲れ、Vと成績見させてもらった。爆豪、おまえもうガキみたいなマネするな。で、緑谷は個性の制御出来ないから仕方ないじゃ通させねえぞ。俺は同じ事を言うのは嫌いだ。焦れよ」

 

 相澤先生は緑谷くんと爆豪くんに対して苦言を呈した。2人は多分自覚がある分、何も言い返せずただ短く返事を返すだけで俯いてしまった。

 

「さてHRの本題だが、今日は学級委員長を決めてもらう」

 

 威圧感たっぷりの様子だったので、また抜き打ちテストでもさせられるのかとクラス全員で身構えていると、予想外の回答が返ってきた

 

「「「学校っぽいの来たー!!!」」」

 

 全員がホッとし、すぐにテンションが上がる。一部不適切な発言(峰田くん)を除くみんながリーダーというポジションに惹かれ、 やりたい! と挙手しながら自分をアピールしている。

 私は委員長をやりたい訳ではないのでヒッソリ小さくなっておく。すると飯田くんが口を開く、

 

「静粛にしたまえ!!」

 

 彼の声は響き渡り、あれだけ騒がしかった教室が一瞬にして静かになった。彼は続けて、やりたい人ができるのではなく、周囲の信頼によって成り立つ職務だから投票で決めるべきだと言った。

 確かにそうだと思うし、立派な意見だと思う。だけど、

 

「その見事にそびえ立つ右手がなければもっと立派だったよ、飯田くん...」

 

「そうだぞ 飯田!何故発案した!!?」

 

 各方面から様々なツッコミを入れられる飯田くん。彼はツッコミに律儀に答えながら、相澤先生に「どうでしょうか先生!!」と許可を求める。先生は時間内に決まれば何でも良いとあっさり許可し、モゾモゾと寝袋に帰っていった。

 そうして、投票用に1人1枚紙が配られ適任だと思う人の名前を書く。全員が書き終わり、投票結果が黒板に現れると

 

「僕 三票ーーー!!!?」

 

 緑谷くんが驚愕の叫び声をあげる。黒板の結果をみると、1位は緑谷くんで三票、2位が二票でももちゃん、そのほかが私とお茶子ちゃん、轟くんが0票で残りのみんなが一票ずつ入る結果となった。

 

「なに!?俺に一票だと...すまない君の期待には答えられなかった」

 

「他に入れたのね......」

 

「お前もやりたがってたのに何がしたいんだ飯田...」

 

 またまたツッコミを入れられる飯田くん。まぁ確かに彼の性格じゃ自分には投票しなさそうだよね。私はめっちゃ委員長っぽいから飯田くんに投票したけど、まさか緑谷くんになるとは...

 大丈夫なのかな?今も前に出ただけでめっちゃ上がっちゃってるよ。投票で決まったことだし文句はないけど、すごい心配というかなんと言うか 大丈夫なの? って気持ちが出てくる...

 とりあえず、朝のHRは委員長緑谷くん、副委員長ももちゃんという形で終了した。

 

 

 ◇

 

 

 今日も今日とて平和に授業を受け、四限の途中で腹が鳴り、待ちに待った昼食の時間!いつもなら教室でお弁当を広げるが、今日は寝坊したので初の食堂ご飯。誰かとご一緒したいので食堂に行く人を探す。

 

「お茶子ちゃん!食堂行くの?一緒に行っていい?」

 お茶子ちゃんから食堂に行く感じの雰囲気を察知し声をかける。

 

「もちろん!ご飯はみんなで食べた方がうまい!!」

 

「ありがと!私初めて食堂行くからちょっと不安だったんだよね」

 

 そんなこんなで一緒にご飯を食べてくれるお茶子ちゃんと緑谷くんと飯田くんとで食堂に行く。

 食堂に着き、食券の買い方を教えてもらったり席を取ったりしてようやくご飯にありつけた。

 

「うまぁ〜」

 たくさん種類があって迷ったけど和食に落ち着いた。やっぱり米と味噌汁は至高。初めて来たけど食堂ありだな...これからも食堂使おうかな

 

「あのさ、気になってたんだけどさとりちゃんが飲んでるそのジュース?のパックって何?朝も飲んでたよね」

 

「あっ、これ?これは個性使う時のエネルギーみたいな感じのやつ!」

 

「俺のオレンジジュースと同じようなものか」

 

「そうそう!」

ビックリしたぁぁぁ......上手くごまかせて良かった。だって、実は血飲んでます!とか言えるわけないじゃん。ドン引きだよ

まぁ嘘はついてないからセーフってことで

 

「いざ委員長やるとなると務まるか不安だよ......」

 緑谷くんが弱音をこぼす。勝手なイメージだけど緑谷くんって大勢の前に立って仕切るとか苦手そう。

 

「ツトマル」

 

「まぁやってみたら何とかなるよ。あっ、お茶子ちゃん口の横にご飯ついてるよ」

 

「緑谷くんのここぞという時の胆力や判断力は多を牽引するに値する。だから君に投票したのだ」

 

「飯田くんは緑谷くんに投票したんだ。私は飯田くんに投票したよ。なんか見た目とかが委員長っぽかったし」

 

「私も、メガネかけてるし委員長やりたいのかと思った!」

 

「やりたいと相応しいか否かは別の話...」

 

 4人でご飯をモグモグしながら雑談をしてなかなか楽しい時間を過ごした。私はご飯が美味すぎて後半はほぼ話を聴いているだけだった。

 焼き魚に大根おろしを少し乗せて口に運び、次にお米も口に入れる。よく噛んで飲み込み、味噌汁を口に含む。すると突然、

 

 ウウー!

 

 校内に響き渡る大音量の警報の音が聞こえた。

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難してください』

 避難の放送が流れた瞬間に食堂にいたたくさんの生徒が一斉に出口に向かった。

 

「セキュリティ3て何ですか?」

 飯田くんが近くにいた上級生に尋ねる。

 上級生は校舎内に誰かが侵入してきたと簡潔に教えてくれた。それを聞いた3人は他の人と同じように出口へ向かおうとする。

 

「佐倉さん何してるの!?はやく避難しないと」

 警報が鳴ったのにも関わらず未だにご飯を口に運んでいる私を見た緑谷くんが言う。でも、落ち着いて外を見て欲しい。侵入者はマスコミの群れだ。しかも今出口に向かったら転んだりして逆に危ない。

 

「3人とも落ち着いて。外見たらわかると思うけど、侵入者はマスコミだよ」

 

「本当だ... ありがとう佐倉さん」

 

「麗日くん俺を浮かしてくれ。一番目立つあの出入口のところで大丈夫だと言うことを伝えなければ、パニックで被害が広がってしまう」

 そう言い、お茶子ちゃんの個性で浮く飯田くん。彼はふくらはぎのエンジンをふかし、回転しながら非常口のマークのように出入口の上に張り付く。そして簡潔に「大丈夫」といいパニックに陥っていた生徒たちは落ち着きを取り戻した。

 その後、警察が来てマスコミは帰っていった。

 

 昼休みが終わり午後の授業で残りの委員決めをするべく、朝のHRで決まったクラス委員の緑谷くんとももちゃんが前に出る。すると緑谷くんが委員決めをする前に言いたいことがあるらしい。

 

「委員長はやっぱり飯田くんが良い...と思います!」

 

 さっきの昼休みの件での飯田くんの行動が緑谷くんの発言の理由らしい。確かに行動力もあるしすごいかっこよかった。非常口みたいになってたのは少し面白かったけど。

 

「委員長の指名ならば仕方あるまい!!」

 

「任せたぜ非常口!」

 

「非常口飯田!しっかりやれよー!」

 

 相澤先生に睨まれながらもなんだかんだ飯田くんが委員長に決まった。

にしてもどうやってただのマスコミがあんなに大勢入ってきたんだろう。

 





約1ヶ月お待たせしていたのに今回も読んでくれて本当にありがたいです。

さとりちゃんの御先祖は喰種ですが、血が薄まりすぎてほとんど人間です。さとりちゃんはいわゆる先祖返りってやつです。でも、人肉は食べなくても平気です。毎食一定量の血液を摂取していれば、喰種特有の飢餓感は抑えることができます。

以上初の設定(?)公開でした
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