ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
ドリル攻撃を辛うじて回避したものの、崩れ落ちた天井の岩石に挟まれてしまった。
全身が鉛のように重い。瓦礫が肩を押し潰し、指一本動かすのも困難だ。
「畜生!このままじゃ……!」
ゴライアスが巨大な影となって迫る。回転するドリルが唸りを上げる。
「吠!」
クリスの叫びが遠く聞こえる。
「動けよ……頼む……」
瓦礫がミシミシと軋む。もう逃げられない。
その刹那──
「イーグルシューターフルチャージ!」
緑色の閃光が洞窟を切り裂いた。風の矢がゴライアスの側面に命中し、巨体が大きく傾く。そして背中から舞い散る金色の羽根が光の刃となり、追撃を加える。
「待たせたな!吠っち!」
低く落ち着いた声。振り向くとそこには黄金と緑の鎧を纏った巨漢の戦士が立っていた。背中に生えた巨大な鷹の翼が威圧感を放つ。
「へっ遅かったじゃないか」
「すまない、だが、その分は取り戻す!」
翼が大きく広がると同時に激しい突風が巻き起こり、瓦礫が粉々に砕け散った。
自由を取り戻した瞬間、もう一つの光が眼前を貫く。
「炎のたてがみ!」
赤き炎の奔流がゴライアスを直撃し、巨体がよろめく。
「すみません……!」
ギンガレッドが深々と頭を下げる。赤い仮面越しでも悔恨の念が伝わってくる。
「さっきは我を忘れて……皆さんを危険に晒してしまいました。申し訳ありません」
「ふん、やっと気づいたか」
クリスがため息をつく。
「だがな、莉央ちゃんよ」
ワイルドゴジュウイーグルが彼女の肩に優しく手を置く。
「反省するのはいいが、今は敵を倒すのが先決だ」
その言葉に莉央が顔を上げる。真剣な眼差しが仮面越しに見える。
「はい! 今度こそ共に戦います!」
俺は瓦礫から立ち上がりながらニヤリと笑う。
「まあいい、とりあえず、お前らに任せるぞ。俺は今は疲れた」
「あぁ、任せたまえ!」「えぇ!」
ギンガレッドが疾風のごとく飛びかかる。剣先が陽光を受けて灼熱の光芒を放つ。
「炎一閃!」
鋭い弧を描いて振り下ろされた刀身がゴライアスの胴体を斜めに薙ぐ。金属同士が擦れ合う耳障りな音と同時に、巨体が後方へ大きく仰け反った。
「まだだ!」
ワイルドゴジュウイーグルが左手を高く掲げる。五指の間から無数の羽毛のようなエネルギー粒子が舞い散る。
「イーグルフェザー・スクラム!」
突如として放たれた細長い光条群が蛇のようにゴライアスの四肢へ絡みつく。その拘束力に巨躯が痙攣し、動きが一瞬止まった。
「隙あり!」
ギンガレッドが跳躍する。空中で体を捻りながら両手で剣を握り直す。切っ先が鮮紅色の軌跡を描きながら振り下ろされる。
「獣火一閃!」
剣身全体が灼熱のオーラに包まれ、真っ赤な軌道を刻んでゴライアスの背部を直撃。衝撃で爆発的に噴き上がる炎が天井まで届くほどの高さに達した。
しかしゴライアスの眼光は衰えない。
咆哮と共に全身から灰色の瘴気が溢れ出す。
ゴライアスの放つ瘴気が洞窟内を濃厚な灰色で満たす。呼吸するだけで肺が焼けつくような刺激を感じる中、莉央は両手で握った剣を水平に構えた。
「ワイルドゴジュウイーグルさん……私の力ではこれ以上の瘴気は止められません。私たちの技で……終わりにしましょう」
禽次郎が深くうなずく。
「了解した。だがこの技は互いの力を完全に融合させねば発動できん。タイミングを狂わせるなよ」
「もちろん」
二人は背中合わせに立つ。ギンガレッドの全身から迸る赤い粒子と、ワイルドゴジュウイーグルが纏う黄金の粒子が混ざり合い始める。
「行くぞ!」
「はい!」
獣王が剣を掲げた瞬間、彼女の全身が眩い光に包まれた。
洞窟全体が震動するほどの圧倒的熱量が放出される。その光はまるで太陽のコロナのように拡がり、ワイルドゴジュウイーグルを飲み込んでいく。
緑と金色の鎧が溶け出し、獣王の光と一体化。巨大な光球が形成される。
「これが……私たちの全てだ!」
二人の声が重なり合った瞬間、光球は猛禽類の形へと変化した。星屑を撒き散らす彗星のような輝きを放ちながら、巨鳥が出現する。
翼の羽一枚一枚が煌めく刃。嘴は研ぎ澄まされた宝石の如し。
「「はぁぁぁぁあ!!!」」
それと共に、俺達はゴライアスを貫いて、空の向こうへと飛び去る。
巨大な光鳥が轟音と共に加速する。その翼の一打ちで洞窟内の瘴気が押し流され、道筋に光の帯が敷かれていく。
ゴライアスの巨体が震えた。
「グォオオオオン!!」
獣の本能が危機を告げる。ドリル腕を交差させて防御態勢を取るが──
光鳥の突進速度は既に音速を超えている。
「うぉりゃぁぁあっ!!」
嘴が触れた瞬間、ゴライアスの装甲が融解し始めた。内部機構が悲鳴を上げるように火花を散らす。
「貫通ッ!!」
光鳥は鋼鉄の体を易々と貫通。出口へと突き抜ける。
刹那の静寂──
そして、地響きと共に爆炎が洞窟全体を包み込んだ。
「……終わったか?」
煙が晴れると、洞窟の床には巨大なクレーターが穿たれているだけだった。
「……勝てたか」
洞窟全体が激しく揺れ始めた。最初はゴライアスの爆発の余波かと思われたが、次第に震源が別の場所にあることが明らかになっていく。
「おいおい!まだ何かあるのかよ!」
吠が瓦礫の下敷きにならないように素早く転がった。
「地盤が緩んでる……!このままじゃ洞窟が崩壊する!」
クリスがコンパス状の装置を睨みながら叫ぶ。針が狂ったように回転している。
「莉央ちゃん!出口はどっちだ?」
ワイルドゴジュウイーグルが巨大な翼で瓦礫を払い除けながら尋ねた。
「こっちです!」
「おいおい……マジかよ……」
洞窟を脱出した俺たちの目に映ったのは、信じられない光景だった。
崩れかけた洞窟の天井が巨大な影に押しつぶされている。
その影の正体―――十倍以上に膨れ上がったゴライアスだった。
「これって、どういう」
「さっきの必殺技でエネルギーを吸収したんだろう、既に崩壊寸前だが……」
「けど崩壊するまでどれくらいあるか分かりません!」
「とにかく止めないとな」
「ワシもって」「うぅ、身体が」
すると、2人も一緒に行こうとした。
だが、先程の戦闘で既にボロボロだ。
「さっきは世話になったからな、ここは俺がやるよ」『アウェイキング!』
それと共に、俺は既にテガソードを構える。
同時に、頭上には、既にテガソードが現れる。
すると、連動するように、なんと巨大なオルカブースターも現れた。
「お前も暴れ足りないようだな、良いぜ!やるぞ!」『ハッ! ソリャッ! オリャッ!』
最後の一塊が左肘関節に嵌り込むと同時に、背後から直径三メートルを超える円形の物体が浮かび上がった。 その形状は仏像の背後に浮かぶ光背の如く荘厳でありながら、中央に鋭利な刃紋が刻まれている。
『テガソードアカツキ!!』
「テガソードアカツキ!」
『降臨!!』
その名乗りと共に、俺の両肩から蒸気のような黄金の粒子が噴き上がる。
俺は一度深く息を吸い込み、両脚を広げて大地を踏みしめた。
「行くぜ!」