ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦   作:ボルメテウスさん

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歌声は届いて

「おやおや、随分と苦戦されていますね」

 

レッドキーパーは余裕綽々といった様子で嘲笑を浮かべる。

 

その声はまるで悪意そのものだ。

 

「仲間同士で潰し合う姿は見ていて飽きませんよ。特に……人命第一を掲げる貴方が苦しむ姿は最高の娯楽です」

 

陸王の拳が怒りで震える。

 

(こいつ……!)

 

だが反論する余裕すらない。

 

レッドマスクの右フックが横腹に直撃し、肺から息が漏れる。

 

「ぐはっ……!」

 

地面に転がりながらも、すぐさま起き上がろうとする。

 

しかし――

 

「先生!」

 

グッドスピードの叫び声が耳に入った。

 

顔を上げると、レッドキーパーがゆっくりとグッドスピードと賀州の方へ歩み寄っている。

 

「何を勘違いしているんですか? 戦っているのは彼らですよ」

 

レッドキーパーの冷たい視線が2人を貫く。

 

「くそっ……!」

 

グッドスピードは拳を強く握りしめる。

 

怒りを抑えきれず唇を噛み締めていたが、その目には静かな炎が灯っていた。

 

賀州は感情を爆発させるように叫ぶ。

 

「おい! お前みたいなのが! 俺たちの先生に何しやがる!!」

 

レッドキーパーは鼻で笑うと銃口を2人に向けた。

 

「……愚かですね」

 

トリガーに指を掛ける動作に迷いはない。

 

「っ!」

 

マリアと陸王が同時に動いた。

 

「やめろ!」

 

しかしどちらも届かない。

 

銃声が轟く――。

 

銃声が轟く寸前、白い閃光が走った。

 

「――ッ!」

 

眩い光が広がる。レッドキーパーの銃口から放たれたエネルギー弾は、突如として割って入った白い影によって防がれたのだ。

 

「なっ……!?」

 

誰もが目を見開いた。グッドスピードも賀州も、レッドキーパーさえも驚愕に固まる。マリアと陸王も呆然と見つめた。

 

そこに立っていたのは。

 

「熊手!?なんでここに」

 

未だにその詳しい素生が分からない彼がなぜここに。

 

そう言っていると。

 

「あえて言うならば、この指輪が俺様を導いたからな」

 

そう言い、熊手の手には。

 

「それって、俺の」

 

「なるほどな」

 

それに対して、賀州に問いかける。

 

「ふん。これは俺が手に入れたものではない。お前たちの意思が宿ったものだ」

 

熊手はニヤリと笑う。その眼光は鋭い。

 

「……どういうことだ?」

 

賀州が警戒心を露わにする。だが熊手は構わず言葉を続ける。

 

「単純な話だ。俺様と共に戦う覚悟があるかどうか――それが全てだ」

 

周囲の喧騒が遠ざかるかのような沈黙。

 

それに。

 

「俺は、ここでの暮らしは嫌だった。けれど、皆で行ったライブは、楽しかった。だって、確かに俺が求めていた青春だから」

 

それと共に、賀州は。

 

「だからこそ、外に出て、俺はもっと青春をしたい。皆と一緒に青春を送りたいんだ」

 

「それで良い」

 

賀州の言葉を聞きながら、熊手は満足そうに頷いた。

 

「ならば、これを使え」

 

そうして、投げ渡されたのは銀のグーデバーンとニンニンジャーのポーラーリング。

 

「使うって」

 

「簡単な事だ。エンゲージすれば良いだけだ」

 

その言葉に困惑する賀州だが、不思議と不安はなかった。

 

「・・・俺にもう1度、力をっ」

 

そして、ニンニンジャーの歩-ラーリングを、グーデバーンに装填する。

 

「エンゲージ!」『ニンニンジャー!』

 

鳴り響く音声。

 

それと共に、賀州は、変わる。

 

それは、かつて、失われたユニバース戦士としてのアカニンジャーに。

 

それだけではない。

 

陸王の手元のブンブンジャーのセンタイリングも。

 

「なるほど、そっちもか」

 

すると、熊手が陸王の下に接近し、そのブンブンジャーのセンタイリングを奪い取る。

 

「あっ!?何をしているんだい」

 

「これも、求めているからな」

 

それと共に、ブンブンジャーのセンタイリングの色がポーラーリングに。

 

そして、そのままグッドスピードにブンブンジャーのポーラーリングと銀のグーデバーンを。

 

「ふっ、ならば乗らせて貰おうか!エンゲージ!」『ブンブンジャー』

 

鳴り響く音声と共に、グッドスピードもまたブンブンジャーへと変わる。

 

「全く、後で返して欲しいが」

 

「そう言うな、お前の歌を気に入った奴が他にもいるぞ」

 

すると、陸王の近くに現れたのは、オルカブースターだった。

 

「なるほど、ならば、付き合って貰おうか」

 

その言葉と共に、オルカブースターの力により、新たに生まれたワイルドゴジュウライオンのセンタイリング。

 

それを、テガソードに装填する。

 

「エンゲージ!」『ワイルドパワーアップ!』

 

アンダースーツの基本色が深い海を思わせる濃紺に変わり、その上に流れるような金色の装飾が施された。肩部と腕部には野生的な凹凸が生まれている。頭部のライオンヘッドマスクはより獰猛さを増し、瞳が深い蒼に染まり、金色の鬣が風に靡くように装飾されていた。

 

「これが……ワイルドゴジュウレオンか」

 

陸王が呟くと同時に、全身から漲る圧倒的な力を感じる。

 

「さぁ、ここからが、反撃のショータイムだ」

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