ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦   作:ボルメテウスさん

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想像の先

轟音と共に現れた異形の巨躯に、街の喧騒が一瞬で凍りついた。未来は喉を鳴らす。その鉄塊のような装甲は明らかに物理法則を超えている。

 

「……あれが列車ノーワン?」

 

虹野が息を詰まらせる隣で、熊手が低い声で呟く。

 

「まさか、こんなノーワンが現れるとはな」

 

怪物の頭部から発せられる異様な咆哮。空間が歪むほどの圧力に、未来は膝が震えるのを感じた。

 

そのとき──

 

「我こそはノーワンワールド・列車No.1!」

 

拡声器を通したような機械的な声が街中に響き渡る。建物のガラスがビリビリと振動し、歩行者の鞄が床に落ちる音が響いた。

 

「この力、示して見せよう!」

 

宣告と共に、鋼鉄の怪物が姿勢を変えた。まるで本物の列車のように前傾し、巨大な連結器部分が隆起する。道路の中央に軌道線のように閃光が走った。

 

「来るぞ!」

 

熊手の叫びと同時に、列車ノーワンが疾走を開始した。アスファルトが割れ、舗装が弾け飛ぶ。高架下の支柱が金属音を立てて曲がり、路面電車の停留所が紙屑のように吹き飛んだ。

 

「きゃっ!」

 

近くにいた老婆が倒れる。未来が助け起こそうとするより早く、怪物の軌道線上にあった看板店のショーウィンドウが粉々に砕け散った。破片が宙を舞い、通行人たちが悲鳴を上げて逃げ惑う。

 

「ぐっ……なんて速さだ」

 

虹野が歯を食いしばる。だがその眼差しは怪物から離れない。

 

「止めないと……街が壊滅する!」

 

しかし現実は非情だ。列車ノーワンはなおも加速を続ける。ビル群の谷間を縫うように駆け抜け、その通った跡には瓦礫と煙しか残らない。

 

「・・・こんなの、俺が見たい列車の姿じゃない」

 

そう、虹野は呟く。

 

虹野の脳裏に走馬灯のように映像が流れる。幼い頃に家族で訪れた地方の小さな駅。蒸気機関車が汽笛を鳴らして入線すると、待っていた観光客たちが歓声を上げた。夏祭りの夜、線路沿いで花火を見上げる子どもたち。雪国で温かい飲み物を配る駅員さんの笑顔。虹野が写真に収めた数々の記憶──それは単なる鉄道車両ではなく、「列車とともに生きる人々の姿」だった。

 

虹野は俯いたまま拳を握りしめた。

 

「違う……違うんだ」

 

声が震えている。熊手と未来が訝しげに見つめる中、彼はゆっくりと顔を上げた。

 

「僕が撮りたかったのは……ただの列車じゃない」

 

視線の先には暴走する怪物。しかし虹野の瞳には既に迷いはなかった。

 

「みんなの笑顔があってこそ──幸せを運ぶ列車の姿だったんだ!」

 

決意の言葉と共に、虹野の手の中で指輪が燦然と輝きを増す。

 

熊手が低く笑う。

 

「ほう……ようやく思い出したか」

 

グーデバーンを肩に担ぎながら、獣のような眼光を少年へと向ける。

 

「ならば、さっさと止めるぞ。お前との決着は、その後だ」

 

「はいっ!」

 

それと共に、熊手と虹野は同時に構える。

 

「「エンゲージ!」」『ゴジュウポーラー!』『トッキュウジャー!』

 

それと共に、2人は再び変身を完了する。

 

すると、トッキュウジャーの指輪が輝き始める。

 

「これは?」

 

「トッキュウジャーの力が真に解放されたんだ。イマジネーションが」

 

「イマジネーション、だったら」

 

「クマ?」

 

すると、虹野はなぜか、ベアックマを見つめる。

 

それと共にトッキュウジャーのセンタイリングがより輝くと共に。

 

「うわぁ?!なんだクマぁ!?」

 

トッキュウジャーの指輪が眩い光を放つ刹那──

 

「うわぁぁ!? なんだクマぁ~っ!?」

 

ベアックマの叫びと共に、その小さな体が膨張し始めた。毛皮がピンと張り詰め、丸みを帯びた体型が流線型へと変貌する。肉球が車輪へ、背中が客室へと変わっていく異様な光景に、未来は息を呑んだ。

 

「これは……トッキュウジャーの力による『イマジネーション』の具現化か」

 

熊手が感嘆の声を漏らす間もなく、かつてベアックマだった物体は完全に変形を終えていた。全長わずか三メートルほどながらも、前面に猛々しい獣面を刻んだ銀の電車。その客席には確かに二人分のスペースが確保されている。

 

「さあ、熊手さん!」

 

虹野が手を差し伸べる。迷いはなかった。熊手はグーデバーンを携え、獣面電車に跳び乗る。

 

「行くぞ!」

 

獣面電車が唸りを上げた。タイヤではなく鉄の車輪がアスファルトを噛み締め、一気に加速する。周囲の建築物が後方に溶け去るほどの速度で疾走する二人乗り列車──否、“戦闘用列車”だ。

 

「我が力を知れ──!」

 

列車ノーワンが咆哮し、その巨大な装甲車体を旋回させた。複数の連結器が牙のように迫るが、獣面電車は巧みな蛇行で回避。火花を散らしながらすれ違いざまにグーデバーンが唸る。

 

「ベアックマ! 軌道強化!」

 

虹野の声に応じて電車底部から光のレールが伸びる。空中にも次々と延伸し、ノーワンの追撃を巧みに封じ込める立体戦術だ。

 

「ちぃっ……生意気な!」

 

ノーワンが怒りの咆哮と共に全身の武装を開放する。無数の砲門が電車めがけて火を噴いた──刹那。

 

「踏切!」

 

その攻撃は、虹野の言葉と共に放たれた全ての攻撃が止まる。

 

「なっ!」「切り替え注意だ!」

 

それと共に熊手が、グーデバーンで殴る。

 

それによって、空中で止まっていた全ての攻撃は方向を無理矢理変わり、列車ノーワンに襲い掛かる。

 

「ぐわぁぁぁっ!」

 

自身の攻撃でダメージを受ける列車ノーワン。

 

「さて、とどめだ!」

 

それと共に熊手と虹野は同時に構える。

 

「ベアックマ!発射準備!」「クマー!準備OKクマ!」

 

すると獣面電車から、大きくベアックマが照準を合わせる。

 

「・・・なかなか愉快な変形をするな。気に入った」

 

そう熊手は小さく呟く。

 

それと共に熊手はトリガーを引いた。

 

「ベアックマ!」

 

それと共に放たれた光線はそのまま列車ノーワンに向かって行く。

 

「こいつらぁ」

 

そう列車ノーワンも迎撃しようと砲門を狙い定める。

 

だが。

 

「させない!」

 

虹野が自身のレールスラッシャーを構えた。

 

虹野が思いっきり振ったレールスラッシャーが線路となって、列車ノーワンの砲門を塞ぐ。

 

「しまっ」

 

それと同時に熊手の放った光線が命中する。

 

「ぐわぁぁぁぁぁっ!」

 

その一撃で列車ノーワンは爆散する。

 

それと共にベアックマは熊手の元に戻る。

 

「全く」

 

そう熊手は呆れた顔をしながらも、どこか嬉しそうにしていた。

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