ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
赤い装甲に覆われた戦士が地面に降り立ち、二振りの刃を両手に構えた。
スパークベクターとアローベクター。タイムレッドのダブルベクターが鈍い光を放ちながら回転している。
「行くで!」
タイムレッドの足元から時間の渦のようなものが発生し、一瞬で消えた。
次の瞬間にはすでにノーワンの背後に移動しており、左腕のスパークベクターが赤い軌跡を描いた。
「ぐあっ!?」
振り向いたノーワンがガードしようと両腕を上げるが、そこへ右腕のアローベクターが切り裂くように迫る。
「昭和の魂を舐めるな!」
ノーワンが胸に貼られた昭和レトロステッカーを剥がすと、突如として懐中電灯が出現した。
光線がタイムレッドの目を直撃するはずだったが――
「遅い!」
彼女はすでに別の地点に立っており、ダブルベクターを交差させていた。
「だいたい!さっきから変な事を言う!今は昭和で当たり前やろぉ!」
「っ!」
その、彼女の言葉を聞いて、禽次郎とマリアは何が起きたのか。
察する事が出来た。
そうしている間にも、タイムレッドと昭和ノーワンの戦いは続く。
タイムレッドのダブルベクターが再び閃光を放ち、ノーワンの懐中電灯を弾き飛ばした。ノーワンはよろめきながら後退し、「昭和の威厳を守るためにも……」と歯噛みする。そのとき――
「もう終わりか?こんなもんかいな!」
タイムレッドは嘲るように言い放ち、ダブルベクターを振りかざした。鋭い斬撃が雨のように降り注ぎ、ノーワンの装甲にヒビが入り始める。
「くっ……!」
ノーワンは苦し紛れにステレオラジカセを投げつけた。スピーカーから爆音が轟き、一瞬だけ視界が妨げられる。その隙に、懐から取り出したカセットテープを放り投げた。
「昭和の思い出とともに去るぜ!次は必ず勝利する!」
煙幕のように広がる埃の中から、カセットテープが機関車のように疾走し始めた。ノーワンはそれに飛び乗り、街並みの奥へと駆け抜けていく。
「待て!逃げるなーっ!」
タイムレッドは慌てて追いかけるが、すでに戦場には煙だけが漂っていた。
「……逃げられた……」
タイムレッドは歯を食いしばり、握りしめた拳を震わせた。ダブルベクターが悲鳴のように火花を散らし、「次は絶対に決着つける!」と叫ぶ。
そうして、変身解除を見届けると。
「あれ?そこにいるのは、譲二さん?」
その戦いを見ていた二人に、時音が声をかける。
「えっ、いや、それは」
「わっ…じゃない、僕は禽次郎だ。その、譲二さんとは一体誰の事だい?」
マリアが答えに困っている時に、禽次郎が慌てて返答する。
すると。
「うぅん、そうなのかい?まぁ、確かにあの人がするとは思えない格好をしているから、そうなのかなぁ?」
そうしながら、少し疑問に思いながらも、納得したように頷く。