ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
時音の誘いを受けて、マリアと禽次郎の2人は、彼女の家で食事をしていた。
その家は、現代の人間から見たら、かなり住みにくい家となっていたが、それでも昭和の時代の彼らにとっては、とても住みやすい家ではあった。
そして、彼女の家で振る舞われた食事を食べている最中、マリアが見たのは。
「美味いなぁ」
「おいおい、なんでそんなに嬉しそうに食べるんだい?たくっ」
禽次郎は、涙を流しながら食べていた。
それと共にマリアは周囲を見る。
「それにしても、もしかして1人暮らしなのかしら?」
「いいや、結婚はしているけど、今は旦那は遠くで働いているよ」
「そうなの」
それを聞いて、理解すると共に、彼らはそのまま、寝る事になった。
やがて、夜。
ベランダにて、禽次郎が1人でいる時に見計らって、話しかける。
「・・・聞きたい事があるのだけど、良いかしら?」
マリアからの言葉に対して、禽次郎は頷く。
「君も知っているだろ、この時代はどれだけ大変だったのか」
「えぇ」
そうして、禽次郎もまた、ゆっくりと語り始める。
「戦争が終わったばかりの頃、苦しい生活が待っていた。生活する為に子供の頃から働いていた。その為に、結婚したばかりの頃はこうして家にいない事も珍しくなかった」
禽次郎がぽつり、ぽつりとゆっくりと話していた。
「パーリーピーポーを目指すのは、今でも変わらないが、それ以上にワシはあの頃の時音と一緒に過ごしたかった。それが願いである事は分かっていたがな」
「・・・それじゃ、今のこの状況は」
「笑えるだろ、この状況が間違っている事も分かるし、いずれ終わってしまうのも分かっている。けれど、ワシは少しでも良いと考えてしまった」
懺悔するように言った禽次郎に対して、マリアは横に首を振る。
「あなたを責めるつもりはないし、もしも、私も同じ状況だったら、きっとそうする。私にも大切な妹がいたのだから」
「・・・そうだったのか」
禽次郎は、その言葉だけで、彼女の身に何が起きたのか理解した。
だからこそ。
「禽次郎さん、どうするつもり?」
その問いかけは、まさしくこれから彼の選択を確かめるように。
残酷な選択を。
だが、彼は。
「この状況はワシの願いが叶ったような状況かもしれない。けれど、それは同時に裏切りでもあると思うんじゃ」
「裏切り」
禽次郎は繰り返すように言う。
「確かにもっと過ごしたかった。けれど、時音や、家族の為に必死に働いたからこそ、ワシはあの時に別れを惜しめる程に愛する事が出来た。
何よりも、この時代には、今も必死に彼女の為に働く譲二がいる!」
「ならば、やるのね」
その言葉に禽次郎は。
「昭和ノーワンを倒し、元の時代に戻る!」