ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦   作:ボルメテウスさん

138 / 346
隠された正体

タイムレッドによく似た戦士が手にある恐竜を模した銃だった。

 

銀色の装甲が光を反射し、機械仕掛けの眼球が獲物を捉えるように瞬く。

 

「ふっ」

 

それと共に、引き金を引く。

 

ドンッ!

 

一筋の赤い光条が空気を裂いた。音速を超えた弾丸が路上を穿ち、舗装が粉塵を噴き上げる。だが標的は──

 

ドガンッ!

 

真正面から弾を受け止めている。胸甲に刻まれた亀裂から火花が散った。

 

「……硬いな」

 

陸王は思わず呟いた。

 

さらに距離を詰める動きは流れるように滑らか。まるで鋼鉄の塊が泳ぐようだった。

 

「チッ」

 

タイムレッドもどきが舌打ちし、二発目を放つ。

 

だが着弾の寸前。

 

シュバァッ!

 

相手の肘が突き上がり、銃弾を弾いた。火花が流星のように散る。

 

「射撃の精度は認める。だがそれだけでは足りん」

 

低い声がマスク越しに響く。

 

拳法使いの構えでじりじりと間合いを詰める。腕の筋肉が鎧の隙間から盛り上がる。

 

「ならば」

 

タイムレッドもどきの左手が動いて、見せる。

 

「なっあれって、もしかして」

 

切歌が悲鳴に近い声を上げる。

 

拳銃状の小型火器。

 

陸王の背筋に冷たい汗が伝う。

 

「テガジューンっ」

 

調が呟く。

 

「という事は、もしかしてブライダンの」

 

答えはない。

 

ズドン! ズガガガガッ!

 

連射音が夜を劈く。テガジューンの小さな銃口から吐き出される弾丸が路上を跳ね、コンクリート壁を蜂の巣にする。

 

だが相手は止まらない。機敏に身を屈めながら距離を詰めてくる。その動きはまるで野生の獣──。

 

「あれが出た以上、どちらを味方するのかは明白だね」『ゴジュウレオン!』

 

陸王もまた、既にゴジュウレオンへと変身する。

 

「さぁて……ショーの始まりだ」

 

ゴジュウレオンとなった陸王が右手に握るレオンバスター50が唸りを上げる。獣の咆哮にも似た重低音が路地裏に反響する。

 

「おぉっと!危ない危ない!」

 

タイムレッドもどきがバックフリップで後退すると同時にトリガーを引いた。

 

ズガガガッ!

 

テガジューンから放たれる弾丸の軌跡は月光に白く光りながら、陸王へ襲いかかる。

 

陸王もまた、後ろに下がる。

 

「・・・あなた達は一体」

 

そうして、もう1人のユニバース戦士が訪ねてくる。

 

「まぁ、ちょっとした助っ人かな、事情があってね」

 

そうしながら、陸王が構えていると。

 

「・・・まったく、こういう時にまた会うとはな」

 

「っ」

 

タイムレッドから聞こえた声。

 

その声に、陸王は驚きを隠せなかった。

 

「陸王さん?」「どうしたんですか?」

 

そうしていると、タイムレッドの変身は解除される。

 

同時に、その素顔を見た陸王は眼を見開く。

 

「兄さんっ」

 

「デデース!お兄さん!?」

 

その一言に、切歌は驚きの声を出してしまう。

 

だが、それだけに終わらなかった。

 

「あれは、灰色の瞳、まさか」

 

同時に、その瞳を見て、驚きを隠せなかった。

 

「本来ならば、そこにいる子の指輪を貰いたかったけど、仕方ないね」

 

すると、男はその場で円を描く。

 

それは、まさしくブライダンの移動手段と同じように。

 

「兄さんっ!」

 

そうしている間にも、男はその姿を消した。

 

「一体、これはどういう状況なんですか」

 

そう、ユニバース戦士は変身を解除させながら、その疑問を呟く。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。