ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
テガソードの里——表通りから一本入った薄暗い路地にあるその喫茶店に、巨漢の男が足を踏み入れた。
「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ」
カウンターの中でカップを磨いていた黄色い法衣姿の店主——暴神竜儀が微笑む。
「すまんな。少し時間をもらえんか」
男は店の奥のテーブルに着くと、鋭い眼光を店主に向けた。
「ご注文は?」
竜儀が尋ねると、男は無骨な手でメニューを開き、即答した。
「この『ダイスキミルクティー』を」
竜儀の目が驚きに見開かれた。
「ほう……初めてのお客様でこれを選ばれるとは。なかなか良い感覚をお持ちですね」
嬉しそうに言いながら、竜儀は手慣れた様子でポットを温め始めた。
しばらくすると、湯気立つマグカップが運ばれてきた。
「こちらです。テガソード様の加護が込められていますので、一口飲むだけで天にも昇るような至福が——」
「いただこう」
説明途中だったが、男は熱いミルクティーを一気に喉に流し込んだ。
「ふぅ……美味い!」
男の率直な感想に竜儀の顔が輝いた。
「ありがとうございます!そう言っていただけるのが何よりの幸せでございまして——」
言葉を途切れさせる竜儀。目の前の客があまりに真剣な表情をしていたからだ。
「・・・こうして、本当だったら喫茶店で楽しみたい所だが、あなたには聞きたい事があって来ました」
「・・・内容によっては」
それと共に弦十郎が問いかけると共に、竜儀はすぐに構えようとした。
だが。
「テガソードの事についてを教えて貰えると嬉しいのですが・・・・・・」
竜儀の表情が一変した。
「なるほど……ただの飲み歩きではなかったわけですね」
彼は満面の笑みを浮かべながらカウンターに戻った。
「もちろん構いませんよ!むしろ光栄です!」
そう言って戻ってきた竜儀は、テガソードについて語ろうとした。
したのだが。
「・・・ですが、残念ながら、私自身もそれ程、多くの事を知らないのです」
「そうなのか」
「私がテガソード様を知ったのも、父の書斎で、その本を偶然見つけただけ。ですが、その時、私は知ったのです。テガソード様が完全な力を得た時、この世に悲しみのない平和な世界になると」
そう話す竜儀の瞳には迷いなどなく、どこか遠いものを見ているように感じられた。
「なるほど」
弦十郎自身、未だにテガソードの正体は分からないままだった。
だが、竜儀からの言葉から果たして、テガソードの事を信じても良いのか。
「!!!」
轟音が店内を震わせた。
竜儀と弦十郎は同時に窓の方へ振り返る。遠くで上がる煙が見える。
「これは……?」
竜儀が眉をひそめた。
「っ」
弦十郎は既に立ち上がり、ドアへ向かっていた。竜儀も慌てて後を追う。
「なんだこれは……!」
到着した二人が目にしたのは、焼け焦げた商店街の惨状だった。炎と黒煙が舞い上がり、人々の叫び声が聞こえる。
そして—
「フハハハ!素晴らしい爆発だ!この破壊の美学をもっと広めなくては!」
巨大な花火玉を抱えた異形の存在が高笑いしていた。全身が黒い花火のような装甲に覆われ、ネズミを思わせる頭部が特徴的だ。
「あれは……!」
竜儀の表情が凍りつく。
「ノーワン!?一体なぜこんな所に!」
異形はゆっくりと振り返り、赤く光る眼が二人を捉えた。
「我こそは、ノーワンワールド・爆発No.1! 爆発ノーワン!ここで全てを爆発で彩ろう!」
再び大きく口を開き、体内から眩い閃光が漏れ出す。
「まずい!」
弦十郎が咄嗟に構えた瞬間—
「させませんよ!」
そう、竜儀が構えようとした時。
「消火!」
「なっ」
それと共に、爆発ノーワンの炎を消したのは。
「まさか」
「なんだ、これは」
「・・・指輪の戦士」
そこにいたのは、新たなユニバース戦士。