ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
満月の光が雲間に揺れる深夜。廃園と化した遊具が黒い陰影を地面に投げかけている。そんな寂れた公園で角乃は独り、待機していた。
「これまでの調査である程度は分かった。きっとノーワンはこの公園で出てくる筈よ」
そう言いながらも警戒しながら角乃は辺りを見渡す。
静寂の中、錆びたブランコのチェーンが風に煽られキィッと不気味な音を立てる。彼女はベンチに浅く腰掛け、スマートウォッチ型の通信機に耳を澄ませる。
「角乃さん聞こえますか?こちらポイントA配置完了。他二ヶ所とも状況良しです」
「了解。各自現地待機。本命が釣れたら即座に動いて」
エルフナインの控えめな声に応じた後、角乃はスマートウォッチを外して掌に乗せた。通信機を通して感じるのは仲間の体温ではなく、指輪が宿すテガソードの淡い鼓動だけ。
この力に導かれるように現場へ赴き、少女のために真相を探る旅路は今や彼女の生き様そのものとなりつつあった。
「さて……そろそろお出ましなんじゃない?」
角乃がぼそりと呟いた直後だった。池の水面が不自然に泡立ち、闇が実体を帯び始める。粘膜質の黒煙が渦巻き、やがて凝縮された塊は輪郭を露わにする。
「っ……あれは」
月光を遮る巨影が屹立した。頭頂部に聳える一本角の怪物が出た。
「あいつがノーワン、見た感じだと鬼のようなノーワンだけど」
そう、角乃がその正体である鬼ノーワンの名を呟くと同時に。
「うぅガァァァァァ!!」
咆哮と共に振るわれた三日月刀が空気を引き裂く。角乃は咄嗟に背後へ飛び退くも刃先が前髪を掠めた。
「理性ゼロ?まるで獣じゃない」
転がりながら体勢を立て直す間も鋭い殺意が突き刺さる。鬼ノーワンの瞳孔は拡散し焦点が定まっていない。まるで本能のみで動く狂獣だ。
「この子が狙われた理由も今一つ分からないけど」
再び振り下ろされた斬撃を紙一重で回避しながら角乃は思考を巡らせる。だが考える猶予を与えずノーワンは執拗に迫る。
三日月刀が横薙ぎに振られ木製ベンチを真っ二つに割った。破片が弾け飛び視界を埋める刹那。
そして、その体内が僅かに剥き出しになった。
剥き出しになった中に見えたのは、何人もの子供。
「まさかっあいつ自分の存在を保つ為に子供達の魂を吸っているの!?」
その瞬間。
「返してもらうわよ!あの子の友達もっその子達も!」『ゴジュウユニコーン!』
角乃はすぐにゴジュウユニコーンへと変身すると共に、その手にユニコーンドリル50を構える。
すると、それに対して鬼ノーワンは三日月刀を構えて向かってくる。
「来るなら来なさい!」
ユニコーンドリル50を構えながら、迎え撃つ。
鬼ノーワンは勢い良く襲い掛かってきた。
その斬撃に対して角乃は冷静に対応する。
迫りくる巨大な三日月刀が月光を反射し煌めく。しかし角乃は怯まない。
「まずは攪乱する!」
テガソードを握り直すと同時に地面を蹴る。鋭い呼気とともに放たれた突撃技は螺旋状の軌跡を描き相手の懐へ飛び込む。鬼ノーワンが咄嗟に振り下ろす三日月刀。しかし角乃は既にその斬撃範囲から逸脱していた。
「遅いわよ!」
鋭い蹴りが肋骨のような外骨格を打ち据える。金属的な衝撃音が夜空に響くも致命傷には至らず、鬼ノーワンは即座に反撃に転じる。
「グルルゥッ!」
唸り声と共に左手が突き出される。鋭利なスカシカシパンの棘が扇状に広がり角乃を貫かんとする。
「そんな単純な攻撃でっ!」
寸前で身体を捻り回避。同時に肘打ちを見舞う。関節から伸びる棘が外骨格にぶつかり火花を散らす。互いの技が拮抗し膠着状態に陥る中、角乃は間合いを計りながら呟いた。
「やっぱり本体へのダメージは効いてない……あの体内の子供達を先に助けないと!その為にも」『デカレンジャー!』
瞬時にデカレッドへと変わると共に、鬼ノーワンの装甲を少しでも剥がす為に、両手に保ったディーマグナムで銃撃する。
鬼ノーワンの外皮は厚く硬いがディーマグナムの火力は並ではない。弾痕が穿たれた箇所から紫電が走り遂に装甲の一部が剥離する。
「来た!」
角乃が叫んだ直後鬼ノーワンの胸郭部から青白い光が溢れ出した。捕らわれていた子供達の魂だ。しかし解放されかかる魂たちを逃すまいとノーワンは牙を剥く。
「グルゥォォォッ!」
巨大な三日月刀を横薙ぎに振るい周囲の地形ごと破壊せんばかりの威力で攻撃する。
「そう簡単には逃さないわよ!」『ゴーバスターズ!』
それと共に僅かな隙間。
その隙間から子供達を救う為に、ユニバース戦士の中でも最速と言えるレッドバスターとなって、鬼ノーワンから救出する。
「やっぱりこの力はは便利ねっ」
「グァァァ!!」
子供達を助けた事で更なる雄叫びと共に、鬼ノーワンは両腕から光弾を連射しながら突進してきた。
だが、その光弾の弾幕を避けながら角乃はそのまま駆け抜ける。
鬼ノーワンの背後を取り、そのままディーサンバルカンを取り出す。
「これで終わりよ」
「っ」
そして鬼ノーワンの体内にテガソードで体内にいる子供達を救出する事が出来た。
そのまま離れようとした時、鬼ノーワンの体内の奥に見えたのは1人の少女がいた。
「まだっ」
ボロボロなその少女は。
「生きたいっ」
その一言と共に、鬼ノーワンは巨大化していく。
「あの子、もぅどうなっているの!とにかく!アウェイキング!!」
角乃は叫びと共にテガソードを瞬時に呼び出す。
『貫け!突進!ブラック!貫け!突進!ブラック!』
角乃の言葉に合わせるように、月夜の中から現れたテガソードブラックが現れる
「さぁ、今度こそ!」『テガソードブラック!』