ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
「どっどうなっているデスか!?この状況は」
「それは私も気になる所ですがね」
そうしながら、切歌を守ったゴジュウティラノは、そのまま変身を解除する。
そこにいたのは、間違いなく、切歌の知る爆神である事は間違いない。
「あなた、一体何者ですか?私の姿を真似しているようですが」
そう、爆神が問いかけると。
「余が主の真似を?逆ではないないのか?余の真似を主が行っているのだろう」
そう、ゴジュウティラノの変身は解除された。
そこにいたのは、豪華な青い貴族が着る服に身を包んでいる青年。
「えっとあなたは一体何者ですか」
「余は、主等の主にして、惑星アッサミカの王子・アッサムである。存分に忠義を尽くせよ」
そう、彼が呟く最中、爆神は。
「…何を言っているんだ、こいつは」
そうして、思わず呟く爆神と共に切歌も冷たい視線を向ける。
「大体、アッサミカって、なんデスか?」
「いったいどうなっているデスか……?」
切歌は混乱した面持ちで眉を寄せた。目の前の二人のゴジュウティラノ――一方は切歌がよく知る爆神で、もう一方は自称「王子」という謎の青年。どちらも同一の変身アイテムを使っているにも関わらず、全く異なる雰囲気を醸し出している。
「まったく……偽物とは腹立たしい限り」
アッサムと名乗る青年は苛立ちを露わにしながら、悠然と爆神に近づいた。青い貴族風の衣装の裾が靡き、その動きには洗練された優雅さを感じる。対して爆神は警戒心を全開にし、低い姿勢で前に出る。二人の距離が縮まるにつれ、切歌の肌が粟立った。異様な空気が張り詰めている。
「随分と傲慢な態度ですね」
爆神が挑発的に言い放つ。彼の瞳は氷のように冷たく、獣のような鋭さを帯びていた。
「傲慢ではなく正当な権利だ。我が領地を汚す偽者は排除すべきだろう?」
アッサムもまた拳を構えながら答える。その声音にはどこか楽しんでいるような響きがあり、嫌悪感を煽る。
次の瞬間――
「っ!?」
切歌は息を呑む暇もなく、二人が同時に駆け出した。青と橙が交錯する閃光のごとき速さで肉薄する。
ドォォォォンッ!!
二つの拳が真正面から激突した。
衝撃波が四散する。まるで大地震のような振動が走り、近くの建物のガラスが一斉に粉砕されて降り注いだ。路面が蜘蛛の巣状にひび割れ、砕けたアスファルトが飛び散る。周囲の電柱は根元から傾き、配管が破裂して水蒸気が高く立ち上った。
「くっ……!」
切歌は咄嗟に片腕を上げて顔を庇った。激しい風圧が彼女の髪を激しく揺さぶり、頬に鋭い痛みが走る。おそらくガラス片がかすめたのだろう。
彼女の視界に映るのは崩壊していく世界――道路標識が吹き飛び、停車中の車が横転し、信号機が火花を散らしながら地上に落下していくさま。
だが最も恐ろしいのは、その渦中で平然と睨み合う二人の男だった。
アッサムの拳は微動だにせず、むしろ押し返そうとする爆神の筋肉が隆起して血管が浮き出ている。それでもなお均衡は保たれたまま。
はぁっ……と息を吐き出しながら、切歌は砕け散るコンクリートの破片から必死に顔を守る。地面がまるで生き物のように波打ち、立っているのもやっとだ。
「ぐ……」
歯を食いしばる爆神の呻き声が聞こえた。両者の拳は文字通り膠着状態。互いの腕の筋肉が隆起し、血管が浮き上がっている。額には玉のような汗が浮かび、それでも視線は鋭く相手を射貫いていた。
アッサムと名乗ったあの男も同じだった。優雅さの欠片もない鬼のような形相で、王子と呼ぶにはあまりにも暴力的な笑みを浮かべている。
「ふむ……これは」
低く唸るような声でアッサムが呟く。
「互いに嘘は通用しないようだな」
その言葉に切歌の背筋が凍りつく。つまり、この二人ともが“本物”だってことを認め合っているのだ。
「ありえないデス……」
思わず声が漏れた。