ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦   作:ボルメテウスさん

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一瞬の勇気

太志のゴジュウイーグルが高度を上げる。下方ではピルボロウの放った魔弾が瓦礫を爆砕し、硝煙が街を覆い尽くしていた。

 

「まだ来るぞ!」

 

警告より早く、緑の残像を引いて迫る弾幕。太志が右旋回で回避するが、肩口に火花が散る。

 

「こんな所で、どうすれば」

 

その時だった。

 

禽次郎は遙か天高くまで飛ぶ。マジレンジャーのセンタイリングをテガソードに嵌める。

 

「エンゲージ!」『マジレンジャー』

 

テガソードから響く呪文の音声と共に、禽次郎の姿が変化する。赤い魔法衣に包まれたマジレッドへと変わった。

 

「姿が変わって、一体」

 

高空の冷たい風が魔法衣を揺らす中、禽次郎の意識は研ぎ澄まされていた。

 

眼下には硝煙に霞むビル群。地上数百メートルという高所であっても、彼は視認できていた。崩れた高層ビルの屋上で蠢く影。ピルボロウだ。

 

(来る……)

 

敵はすでに標準を合わせている。空気中の流れが僅かに歪むのが感じられた。

 

その刹那—

 

「ッ!」

 

瓦礫の山が轟音と共に崩れ落ちる。ピルボロウの掌から放たれた漆黒の光弾が、一直線に禽次郎へと襲いかかる。弾速は音速を超え、空気摩擦で白熱の尾を引きながら迫る。空中では逃げ場はない。

 

それでも禽次郎は動かない。

 

「マージ・マジュナ」

 

凛とした詠唱と共に、禽次郎の周囲の空間が歪んだ。空気がが渦巻き、虹色の粒子となって拡散していく。その中心にある禽次郎の姿がぼやけ、次の瞬間—

 

「消えた……?」

 

太志の声が虚空に響く。一秒前まで空中にいた赤い魔法戦士の痕跡は一切ない。ピルボロウの目も虚ろに彷徨う。敵は標的を見失い、防御態勢すら整えられない。

 

「遅い!」

 

鷹揚たる声が直接脳裏に突き刺さる。振り返ったピルボロウの眼前—零距離に突如出現した禽次郎の刃。テガソードの蒼い光が弧を描く。

 

「グァッ!」

 

斬撃が炸裂。ミイラの右腕が鮮血の代わりに黒砂塵を撒き散らして宙を舞った。平衡を失った巨体がビルの残骸へ叩きつけられ、粉塵が再び舞い上がる。

 

「えっ何が!?」

 

それに驚きながらも、太志も彼らの元へと行き、禽次郎の隣に立つ。

 

「今のは」

 

「魔法の力で瞬間移動さ。場所が分からなければ有効でないかもだけど、今回は場所が特定できたからな」

 

そう言っている間に、ピルボロウも起き上がってきた。

 

その時にマジレッドの姿から、ゴジュウイーグルの姿へと戻り、その手にはイーグルシューター50を構える。

 

「さて、まだやれるな、太志!」

 

禽次郎の言葉に対して太志もまた、自信を持って言い返す。

 

「勿論だ!」

 

二人のゴジュウイーグルは肩を並べてピルボロウに向かい合う。

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