ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
「行くぞ!」
「おう!」
二人のゴジュウイーグルが同時に地を蹴った。ピルボロウの手から黒い銃弾が嵐のように放たれる。
「風よ!」
禽次郎の唱えた言葉に呼応し、イーグルシューター50から緑の矢が迸った。風を纏った矢が空気を切り裂き、黒弾と衝突して爆音と共に消滅する。
「左!」
太志の指示。禽次郎は無言で右へ旋回し、太志ががら空きになった敵の脇腹へ滑り込む。
「速い……!」
ピルボロウの呟きが風に乗って消える。太志の矢が額を掠めた瞬間、禽次郎が背後に回り込み、その風の矢で敵の肩口を切り裂いた。
「ふっ……!」
息を吐くタイミングまで同じ。二人の動きがまるで鏡写しのようにシンクロする。太志の直感的な動きを禽次郎の経験が補完し、老練な判断を太志の俊敏性が実行する。互いに言葉を交わす必要すらない完璧な呼吸。
(まるで昔の稽古場のようだな……)
禽次郎は密かに微笑む。あの頃も太志を鍛える時はこうして背中を預け合った。祖父が庇い、孫が突進し、最終的には一緒に土埃を浴びながら笑い合った日々—
「っ! 下!」
突然の警告。地中から槍状の岩が突き出し、二人を分断しようとする。だが禽次郎は咄嗟に太志の腰を抱え、風圧で跳ね上がり回避した。
「助かった!」
「礼はあとだ!」
地上ではピルボロウが巨大なエネルギー弾を充填し始めた。空中から急降下するしかない。
「同時に行くぞ!」
「了解!」
それと共に、2人は同時にイーグルシューター50を構える。
『『フィニッシュフィンガーイーグル』』
「風よ唸れ!」
「我が意志よ!」
二人の叫びが共鳴し、イーグルシューター50が金色の光を纏う。弓の中央にあるゴジュウリングが高速回転し、螺旋状の風圧が生成される。
二筋の雷光が交差するように放たれた。矢は融合し、巨大な鷲の形となってピルボロウに直撃する。
「グァァァッ!!」
ミイラの皮膚が紙のように裂け、黒い血液が噴水のように噴き上がる。肉塊が爆散し、残骸が灰となって風に散った。
着地した二人のゴジュウイーグルは背中合わせで立つ。変身を解くと、同じ顔の青年が汗を拭いながら笑い合った。
「……お前、すげえな」
太志が初めて敬意を込めて言った。禽次郎も笑みを返す。
「まあな」
そうしながらも、禽次郎が声をかけようとした時。
突然、空気が凍りついた。
「!?」
爆散したピルボロウの灰が空中で渦を巻き、猛烈な勢いで太志にまとわりついた。腐敗臭と共に肌を焼くような刺激が走る。
「ぐあっ……離れろっ!」
太志が必死に掻き毟るが、灰はまるで意思を持つかのように服の隙間から侵入していく。眼球を突き刺す痛みに思わず膝をつく。
「太志!」
禽次郎が駆け寄ろうとした刹那―
灰が膨張し、そのままどこかへ飛んでいった。
「一体、何が」
「禽次郎さん!」
「調っち!?今、太志がっ」
そこに追いついた調が慌てた様子だった。
「それが、他の人達の所でも大変な事に」