ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
螺旋階段の先に広がる個室前で二人が足を止めると、襖がひとりでに滑り開いた。
「ようこそお越しくださいました」
ピンク色の靄のようなものが部屋の中心に凝縮し、やがて人影を形成する。
それは――
「私はノーワンワールド・おもてなしNo.1。もてなしの心が無い者の頼みは聞けませんねぇ」
ピンクのアサガオが咲き乱れる茶室の化身だった。
頭部はオオタニシの甲羅に覆われ、障子窓に挟まれた赤い単眼がこちらを見据える。胸郭を形作る骸骨茶人の肋骨が透けて見え、畳を繋ぎ合わせた胴体には掛け軸の顔が嘲笑う。右腕の植木鉢からは蔦の蔓が無数に這い出し、鋭い刃先を露わにする。
「客を招いておいて土足で踏み込ませる気か?」
翼が嘲笑を浮かべる。ノーワンは障子窓をバタつかせながら高笑いした。
「おもてなしとはお客様に喜んで頂くことです。そのためなら多少の痛みも我慢してもらわなくては」
畳の隙間から噴き出した青紫色の煙が室内を染める。角乃は咄嗟にハンカチで鼻を押さえた。
「毒ガス!?」
「非道な」
そう、呟いていると。
「これは、一体どういうつもりだぁ!バケモンがぁぁ!」
「えっ、その声は、荒巻先輩!?」
すると、先に言っていた荒巻が、そのまま、走っていた。
それも。
「銀のテガソード!?」「まさか」
驚きを隠せない2人を余所に、荒巻は手にあるセンタイリングを銀のテガソードに装填する。
「エンゲージ!!」『カーレンジャー!』
鳴り響く音声と共に、荒巻はユニバース戦士であるレッドレーサーへと変身していた。
レッドレーサーへと変身していた荒巻は、その手に持ったフォーミュラーマシンのフェンダー部が剣に変形した武器でおもてなしノーワンを切り裂く。
レッドレーサーのマスク越しに荒巻の怒号が響いた。
「民間人は下がれ!これは現場判断だ!」
フォーミュラーマシン型剣を振るいながら彼が叫ぶ。ピンクの靄を裂いた斬撃が茶室の障子窓に深い傷を刻む。
「お前らはさっさと避難誘導しろ!」
突然の命令に角乃の体が固まった。脊髄に刻まれた警察官としての条件反射。だが喉から声が出ない。
「聞こえなかったかァ!?」
苛立つ罵声と共に轟音。レッドレーサーの脚が畳を踏み砕いた衝撃で塵芥が舞い上がる。
「ノーワンを相手に、逃げられる訳ないでしょ!」
「何?」
すると、角乃は叫びながら、その手にあるテガソードにゴジュウユニコーンのセンタイリングを装填する。
「エンゲージ!」『ゴジュウユニコーン!』
そう、ゴジュウユニコーンへと変身を完了すると共に。
「てめぇも、指輪の戦士だったのかよっ」