ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
廃墟が完全に沈黙する中、陸王は手の上にある二つの輝くセンタイリングを取り出した。
ハリケンジャーとカクレンジャーのセンタイリング。
「君達の指輪、確かに貰うよ」
彼が手のひらを開くと、リングは静かに脈動した。敗北した風間と大原は瓦礫の上で座り込みながらも、まだ闘志を失っていない様子だった。
「ちくしょー……やっぱり強かったな」
風間が埃を払いながら立ち上がる。
服がボロボロだ。
「だがな……」
大原が拳を固める。
「次はこうはいかねぇ」
二人の目には、敗北に対する憎しみではなく、挑戦者の輝きがあった。陸王は不思議と彼らに親近感を覚えた。
「次はって、言っても、既に指輪はないだろ」
「あぁ確かに指輪はない!けれど!まだ忍者になる夢を諦めた訳じゃない!」
「指輪の争奪戦以外にも、まだまだ夢を叶える方法はあるからな!」
そう言う2人の眼には希望の光が宿っていた。そんな2人に触れられて陸王は内心思う事があった。
「そうだよな……夢を追うこと自体は罪じゃない」
自分達にも何かできることがきっとあるはずだ――陸王の中で改めて決意が固まっていった。
「みんな、ありがとう」
陸王は深く頭を下げた。その顔には感謝と決意の表情が浮かんでいる。
「え? 何だよいきなり!?」
風間と大原が困惑した表情を見せる。
「君達のお陰で大切なことを思い出したんだ」
「はぁ? 大したことしてねぇぞ!」
「そうそう! ただ負けただけだ!」
二人は不満げだが、陸王の表情に何かを感じ取ったようだ。
「これからも色々あるだろうけど――」
陸王は改めて顔を上げる。
「必ず夢を掴みに行くから!」
その瞳に揺るぎない信念が宿っていることを感じ取り、風間と大原も自然と笑みを浮かべた。
「へへっ……楽しみにしてるぜ!」
「次会う時はもっと強くなってやるからな!」
こうして三人は別々の道を歩み始めたが、同じ目標に向かって進む者同士として心でつながっていた。
そう、陸王は戻ると共に笑みを浮かべていた。
「もしも、あのまま謝罪しに行っていたら、きっと僕は自分の夢を諦めていたかもしれないね」
自身の恩人がかけた迷惑。
それが、響にどのような影響をうけたのか分からない。
そこで責任を持って、自分の夢を諦める事も無意識だが考えていた。
けれど、この戦いで、そんな自分に活を入れられた。
「ならば、僕がこれからやる事は変わらない。指輪の争奪戦を勝ち抜いて、夢を叶える。まぁ、もしも負けたとしても、彼らのように」
その決断と共に、陸王は彼女達への謝罪の為に再び歩き始める。