ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
グラウンドに、地鳴りのような振動が走った。
さっきまで普通の校庭だった場所に、突然、巨大な影が覆いかぶさる。
「まだ巨大な野球が残っているぞォォォ!!」
火柱を割るようにして現れたのは、ブライダン幹部――ファイヤキャンドル。
その背後では、まるで蝋燭の王のような巨大ロボ・キングキャンデラーが、ド派手に炎を噴き上げながら姿を現した。
「おいおい……今度は巨大戦かよ」
禽次郎は、グラウンドに一人ぽつんと立ったまま、目の前で暴れる巨体を見上げた。
キラメイレッドもダイナレッドもいない。仲間は他所で別行動中。つまり――ここは自分がなんとかするしかない。
「さあ!ラストイニングだ! 我がキングキャンデラーの炎の一球、受けてみろッ!」
次の瞬間、キングキャンデラーは巨大な腕を振りかぶった。
その掌に、灼熱のエネルギーボール――まさに火の玉が形成されていく。
「うわ、あれ絶対に当たったら死ぬやつじゃん!」
禽次郎はとっさに飛び退き、火球が地面に叩きつけられる直前で回避した。
爆発が風を巻き起こし、グラウンドの砂が渦を巻く。
「どこへ逃げる!? まだまだストライクを投げ込むぞ!」
「野球ってそういう競技じゃないだろ!」
ファイヤキャンドルの暴走にツッコミを入れながらも、禽次郎は必死で距離をとる。
しかしキングキャンデラーは容赦なく追ってきた。炎のボールを次々と生み出し、投げつけてくる。
(まずいな……このままじゃただの的だぞ、俺)
ひとつひとつは避けられるが、回避に専念しているせいで反撃の隙を作れない。
仲間が来るまでの時間稼ぎ……そんな悠長な状況でもない。
火の粉が頬をかすめる。
禽次郎は奥歯を噛みしめ、地面に転がって距離を稼ぎながら立ち上がった。
「ふッ……なかなか粘るじゃないか。だが、次で終わりだ!」
ファイヤキャンドルが高く腕を掲げると、周囲の炎が巨体に集まり、巨大な“炎のバット”が形成される。
キングキャンデラーは構えを取り、火の玉を浮かべた。
「ホームランで沈めてくれる!」
「あーもう完全に野球違うじゃん! てか俺、装備もロボも持ってきてねぇんだけど!?」
禽次郎の叫びを無視して、キングキャンデラーはスイング態勢へ。
振り下ろされる炎のバット。
地面が震え、空気が灼熱で歪む。
禽次郎は迷うことなく腕を突き上げる。
「カモンヌッ! テガソード!」
『アウェイキング!』
翠色の光が天から奔り落ちる。
その光は矢のように一直線に飛び、禽次郎の前へと突き刺さるように降り立つ。
地面が震え、風が巻き起こる。
光の内部で機械の駆動音が重なり、巨体が姿を組み上げていく。
「リングイン! 人神一体!」
『射貫け! 最速! グリーン! 射貫け! 最速! グリーン!』
翠と金が眩く輝き、完全に形を成した巨人が、王者の風格で頭をもたげる。
「テガソード・グリーン!」
『テガソードグリーン!』
その名が響いた瞬間、キングキャンデラーの炎が押し返されるほどの衝撃波が走った。
禽次郎はその圧倒的な存在感に、思わず笑みをこぼした。
「よし……こっからが逆転だ!」