ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
キングキャンデラーが吠えた。
胸の炉心が赤黒く脈動し、腕が振りかぶられる。その掌に凝縮されるのは、灼熱を超え、もはや球状の太陽。
「まだ終わっとらん! これぞ“炎球”じゃあッ!」
巨大な炎のボールが投げ放たれた。
空気を焼き裂き、尾を引きながら一直線にテガソード・グリーンへ迫る。
だが翠の騎士は微動だにしなかった。
次の瞬間、テガソード・グリーンが地面を蹴る轟音が響く。
巨体とは思えない速度で跳躍し、空を裂くように旋回する。
炎球が通過した軌跡が、遅れて爆ぜる。
背後で雨のように火花が降り注ぐが、テガソード・グリーンは一切の迷いなく腕部ウイングを広げる。
風を切り裂く轟音が空を満たし、翠色の残光が軌跡となって弧を描く。
その一瞬、禽次郎には巨人が“滑空している”ように見えた。
「いいぞテガソード! 速さなら負けねぇ!」
キングキャンデラーは苛立ち、再び数珠繋ぎの炎球を生成する。
火柱のような投球が連続で放たれるが、テガソード・グリーンは矢のごとく空中を駆け抜ける。
ひとつ避け、ふたつ撫で切り、三つ目を翼で弾き飛ばす。
巨体同士の戦いでありながら、その動きはまるで高速戦闘機。
翠の残光が空を縫い、そのたびにキングキャンデラーの視界から消える。
「どこじゃ……!?」
焦る炎の悪魔の背後に、翠の巨影がふっと現れた。
爆煙を切り裂くように、通信が入る。
「禽次郎ッ! 右二十五度下ッ! そっから来るよッ!」
キラメイレッドの声だ。
禽次郎は息を整える暇もなく叫ぶ。
「サンキュー! テガソード、行くぞ!」
翠の巨体が瞬時に旋回し、指摘された位置へと視線を向ける。
そこには、煙を裂いて迫るキングキャンデラーの巨拳――。
「甘いんじゃッ!!」
炎の悪魔が燃え盛る拳を振りかざす。
だが、禽次郎は躊躇なく手を掲げた。
「テガソード! イマジネーション全開ッ! “緑炎鳳(りょくえんおおとり)”――発進!」
次の瞬間、テガソード・グリーンの全身から緑の火炎が噴き上がる。
炎は瞬く間に翼を形作り、巨体はまるで“翠色の火の鳥”と化した。
キングキャンデラーが目を見開く。
「な、なんじゃその姿は――」
返答の代わりに、翠炎の鳳が空を裂いた。
風圧が嵐のように巻き起こり、火の鳥となったテガソード・グリーンが一直線に突撃する。
緑の軌跡が天を落書きし、炎の悪魔の胸へと一直線。
「貫けえぇぇッ!!」
轟音と共に、翠炎の巨躯がキングキャンデラーの胸を貫通した。
炎と緑光が交差し、巨体がよろめく。
「ぐっ……がはぁッ……!」
翠の火翼を広げながら、テガソード・グリーンが王のように空中で停止した。
勝負は――決した。