ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
大学キャンパスは穏やかなざわめきに包まれていた。
立花響は案内板を見上げ、軽く肩に掛けたバッグを握り直す。
「……高校も、もうすぐ卒業だし。
自分の進む道、ちゃんと見つけないと」
これまで、S.O.N.G.において、多くの活動をしていた。
けれど、既に彼女ももうすぐ受験が始まる。
これまで通り、S.O.N.G.で活動するとしても、未だに自分の未来が想像出来ない彼女は、少しでも未来の可能性を広げる為に、以前、訪れた事のあるこの大学に来ていた。
そんな独り言を胸の中で呟きながら門をくぐったその時──
視界の先に、聞き覚えのある気配が立ち昇った。
ベンチに腰掛け、スマホを手にしていた青年が顔を上げる。
竜儀だった。
「……おや?響さんではないか?」
静かに目を見開いた竜儀が、少し戸惑いながら立ち上がる。
響もまた驚いたように瞬きを返した。
「竜儀さん……どうして、大学に?」
距離を測るような丁寧な声音。
二人は何度か顔を合わせたことがある程度の関係──
だが、互いに信頼の芽はある。
竜儀は困ったように後頭部に手を当てた。
「実は……少し呼ばれていまして。
往歳のほうから『手を貸してほしい』と」
「往歳さん!無事に大学に復帰したんですね!」
以前の出来事があって以来、入院していた彼の安否を気になっていたが、激化するブライダンや厄災との戦いにおいて、気にする余裕がなかった事もあり、その情報はまさしく朗報であった。
「えぇ、だが、私に一体どんな用が」
そのやり取りの最中──
研究棟の自動ドアが開き、白衣の裾を揺らしながら往歳巡が姿を見せた。
「やあ、待たせて、あれ?響ちゃんがなんでここに?まぁ!ようこそ、竜儀君、悪いな急に?」
「いえいえ、こちらとしても気になっていた事もあるので」
竜儀は苦笑し、響の前で軽く会釈する。
「往歳さん、無事で良かったです」
「ははぁ、その件は本当に心配かけたな」
響も柔らかい笑みで返し、往歳も頷きながら。
「いえ、会えてよかったわ、本当やったら大学の案内をしたいんやけど、実は竜儀に頼みがあってな」
「頼みですか?」
それに対して、疑問に思った響は首を傾げると。
「ユニバース大戦の事に関して、より詳しく知りたいそうでな。私のテガソード様の知識を借りたいそうでな」
「ユニバース大戦」
その言葉は、既に響にとっては無関係なかった。
少し前の1件において、彼女はかつて存在した厄災と戦い、さらには乗っ取られた。
今後の事を考えても、それは無関係ではないとすぐに理解出来た。
何よりも。
「・・・あの、私も見学しても良いですか?」
「急にどうしたんや?」
「私にとっても、関係ない事じゃないですし、だから」
そう言った響の言葉に、往歳は少し驚きながらも。
「そうやな、この事は決して無関係じゃないしな、良いかな?」
「構いません、何よりも、私も彼女には世話になっていますから」
「そうか!ならば、行くとしようか!」
そうして、3人は、そのまま往歳の研究室へと向かう為に歩き始めた。