ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
静かな研究室に、二人の青年が響と竜儀へ向き直る。
先に一歩踏み出したのは、物静かな青年・アクティだった。
必要最低限の言葉だけを選ぶように、短く名乗る。
「……アクティ・イカロス。往歳先生の助手です。
こちらが……レッドファルコンのセンタイリング」
淡々としながらも、指輪を掲げる所作には迷いがなかった。
続いて、柔らかな笑みを浮かべた月原望が前へ出る。
「ボクは月原望。教授のゼミでお世話になってます。
こっちはメガレッドのリング。戦闘データを“学ぶ”力があるんです」
語尾に熱を込めながらも、現実的な口調。
年上の響へ礼儀正しく会釈しつつ言葉を続けた。
「あなたたちに会えるなんて光栄です。
……ボクで力になれることがあれば、何でも言ってください」
二人のリングが静かに光り、研究室の空気が一瞬だけ引き締まった──。
月原がノートPCを操作すると、画面に赤い波形が並んだ。
「……ここです。ずっと安定していたセンタイリングの出力が、
ある日を境に、明らかに上昇しているんです」
アクティも隣で静かに頷く。
「解析では、リングそのものの機能向上……
いえ、“力を取り戻し始めている”としか説明できません」
竜儀と響が顔を見合わせた。
月原が日付の欄を指し示す。
「そして……この異常が起きた日なんですが──
あなたたちが“厄災”と戦った日と、完全に一致しているんです」
研究室の空気が静まり返る。
「つまり厄災の出現が、センタイリングの封印や制約を揺らした……
そう考えるのが自然ですね」
アクティの低い声が、重く響いた。
厄災の名が出た瞬間、竜儀の表情が凛として引き締まった。
「……厄災。あの邪悪は、必ず討ち滅ぼします。
テガソード様に仕える者として、見過ごすわけにはいきません」
その決意の響きに、往歳は頷きながらデータを指し示した。
「竜儀、観測してほしいんは“金のテガソード”の反応や。
この金色のテガソードは……お前を含む ゴジュウジャーだけ が持っとる。
センタイリングの変動に、唯一強く同期しとる」
月原も画面を見ながら補足する。
「だからこそ、竜儀さんのデータが必要なんです。
他のユニバース戦士では絶対に取れない情報で……」
竜儀は胸に手を当て、静かに頷いた。
「これもテガソード様の導きでしょう。
私でよろしければ──喜んで協力します」
そう、言った時、大学の静かな廊下に、突然「キーン!」「コーン!」という鐘の音が響きわたった。
次いで、白衣めいた皮膚を揺らしながら、巨大なタコ頭の影が研究棟へズルリと入り込む。
「ノーワンワールド・解析ナンバーワン!!
カイセキ・ノーワン、参上ッ!!」
触腕を広げた怪人が名乗りを上げると同時に、後ろから銀色のアーイーたちが雪崩れ込む。
「リンリン!」「カーン!」とベルメットを鳴らしながら棚を倒し、資料を撒き散らし、学生たちをパニックに陥れた。
カイセキ・ノーワンは散乱した書類を勝手にスキャンし始める。
「解析ッ!データッ!知識は全部いただくッ!」
触腕がうねるたび、研究室の備品が次々と光に変換され吸い上げられていった――。