ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦   作:ボルメテウスさん

228 / 346
理屈を超えた信教

名乗りを終えた瞬間、ゴジュウティラノの足元から金色の衝撃波が走る。

竜儀の気迫に、空気そのものが震える。

 

「カイセキ・ノーワン……まずは、その不遜な口を黙らせる!」

 

竜儀は腰のホルダーに手を伸ばし、

輝く金の武器――ティラノハンマー50を引き抜いた。

 

片手で振り上げるだけで、ハンマーの内部から重低音の鼓動が響く。

まるで巨大獣の心臓が脈打っているかのようだ。

 

「ほぉん? いきなり武器かいな。

 せやけど――」

 

カイセキ・ノーワンは触手ケーブルをわざとらしく広げ、

指先をチッチッと鳴らす。

 

「ワイは“解析ナンバーワン”やで?

 まずはデータ収集からや!」

 

ベルの音が響く。

 

キーン! コーン! カーン!!

 

銀アーイーと金アーイーたちがカイセキ・ノーワンを守るように前方へ飛び出し、

一斉にゴジュウティラノへ襲いかかった。

 

「データは揃えば揃うほど強なる!

 ほな――取らせてもらおか、ゴジュウティラノ!!」

 

「その目論見、断ち切る!!」

 

ゴジュウティラノが地を蹴る。

巨大な足音が大地を揺らし、竜儀は片手でティラノハンマー50を構えた。

 

アーイーのシャンバーンが振り下ろされる瞬間――

 

バゴォォン!!

 

ハンマーが唸り、アーイー3体をまとめて吹き飛ばした。

軽々と振り抜くその動作は、怪力というより“信仰の衝撃”に近い。

 

「何やとっ!? 一撃であれか!?」

 

カイセキ・ノーワンがデータホログラムを乱れさせながら後ずさる。

 

しかし、アーイーの数はまだ減らない。

続々と鐘の音を鳴らしながら、ゴジュウティラノを囲むように襲いかかる。

 

竜儀は振り向きざまにティラノハンマー50を片手で回転させ、

迫るアーイーを弾き飛ばしながら叫ぶ。

 

「解析のための攻撃……ならば、倒しきるまでだ!!」

 

金の閃光が走る!

だがその背後で、カイセキ・ノーワンはニヤァと笑い――

新たな解析ラインを展開していた。

 

「ええデータ、ようさん取れとるでぇ……!」

 

ゴジュウティラノの猛攻と、ノーワンの策略がぶつかり合う――

 

カイセキ・ノーワンの眼前にホログラムが一斉展開し、

ゴジュウティラノの動作パターンを示す数値がずらりと並んだ。

 

「次はワイのターンやでぇ!!」

 

触手ケーブルを広げ、

ゴジュウティラノへ突撃しようとした瞬間——

 

「いやさかッ!!」

 

竜儀が片手で構えていた ティラノハンマー50を、まさかの投擲。

高速で回転しながら飛来する金色のハンマーに、

カイセキ・ノーワンは思わず目を剥いた。

 

「投げるんかいッ!? そんなんデータに無いわ!!」

 

慌てて身をひねり、ギリギリで回避する。

そのすれ違い様、ゴジュウティラノの拳が迫る——

しかしその拳も、ノーワンは間一髪で後退し回避した。

 

「……な、なんやコイツ……!

 ワイの解析が……通用せぇへんやと!?」

 

未知の行動ばかりを取るゴジュウティラノに意識が集中する。

完全に目が離せない。

 

だが——

 

ノーワンは忘れていた。

この場には“あと3人”戦士がいることを。

 

背後から静かに、反撃の気配が近づいていた。

 

「な、なんやお前ら……まだ動けるんかい!?

 けどもう遅いでぇ! ワイはとっくにお前らのデータ、解析済みや!!」

 

3人がゴジュウティラノの背後に並び立つと、

カイセキ・ノーワンは触手を広げて嘲笑った。

完全に“勝った”という顔だった。

 

——だが。

 

アクティが静かにファルコンセイバーを構え直す。

 

「解析は……更新される。あなたのデータは、もう古い」

 

月原のバイザーHUDが赤から青へと変わり、

戦闘評価が跳ね上がる。

 

「ボクたち、竜儀さんのデータを受信した。

 もうキミの予測は通用しないよ」

 

「ば、ばかな……!?

 逆にワイの解析が追いつかれてる!?」

 

動揺するノーワンの懐へ、

ゴジュウティラノが一歩踏み出した。

その足音だけで地面が震える。

 

「いやさか!これこそ!テガソード様の導き!」

 

ティラノハンマー50が竜儀の手元に戻り、

ゴジュウティラノが大きく振りかぶる。

 

同時に—

 

響の拳がノーワンの死角から迫り、

アクティの斬撃が軌道を封じ、

月原のドリルセイバーが逃げ道を塞ぐ。

 

「なっ……全方向から!?」

 

「これが――」

 

「4人の!」

 

「連携です!!」

 

そして中央から、

ゴジュウティラノのハンマーが炸裂する。

 

「いやさかぁぁぁッ!!」

 

衝撃がノーワンの身体を吹き飛ばす。

 

金のテガソードが竜儀の手で強く輝いた。

その光はまるで意志を持つかのように震え、

次の瞬間――刃の奥から、確かに声が響いた。

 

『3人の力を……合わせるんだ!』

 

「……テ、テガソード様!?」

竜儀は驚愕から一転、目を潤ませて震え上がった。

「か、感激……いやさか……!この身に御声を賜るとは……!」

 

その光は月原のドリルセイバーへ、

アクティのファルコンセイバーへ、

そしてティラノハンマー50へと伸び、

3つの武器を同時に包み込む。

 

刹那――武器たちは吸い寄せられるように中央へ集まり、

金色の光を中心核にして 融合を開始 した。

 

ガギィィンッ!

ギュルルルルルッ!

バサァァッ!!

 

ティラノハンマー50が合体の骨格となりドリルセイバーのドリルが前方へせり出しし、ファルコンセイバーの翼状エネルギー刃が左右に展開する。

 

そして――

 

トライアド・ブレイカーが誕生した。

 

「こ、これは……!」

月原が息を呑み、

アクティが目を見開き、

響も思わず言葉を失った。

 

だが竜儀だけは違った。

 

「テガソード様の……御導き……!

 3人の力と、我が信仰が一致する事で……

 こんな神々しい“奇跡”が起こるとは!!

 いやさかッ!!」

 

まるで宗教画の天使を見たかのように両手を広げ、

震える声で歓喜する竜儀。

 

その横でトライアド・ブレイカーは、

黄金の光を噴き上げながら、

敵を穿つ瞬間を静かに待っていた。

 

黄金の巨刃トライアド・ブレイカーを中心に、4人が円を描くように立ち位置を整える。

 

月原のヘルメットが電子音を発し、

「ラーニング完了……連携パターン、同期します!」

 

アクティの眼も紅く輝き、

「解析一致。全行動軌道、最適化した」

 

響が胸に手を当て、

「みんなの力、合わせるよ!」

 

そして――竜儀が一歩前に出る。

 

「見よ、テガソード様!

 我ら四人、心を一つにッ!

 いやさかぁぁぁ!!」

 

その叫びと同時に、

3人のエネルギーがトライアド・ブレイカーへと流れ込んだ。

 

ファルコンの紅の翼が刃に纏わりつき、ドリルの電子スパークが回転力を増幅し、シンフォギアのエネルギーが衝撃波となって重なる

 

刃は黄金を超えて“白金色”に輝きはじめる。

 

「な、なんやこの出力……!? 解析不能やと!?」

カイセキ・ノーワンの声が裏返った。

 

竜儀が叫ぶ。

 

「必殺!! トライアド――インパァァクトォォ!!!」

 

トライアド・ブレイカーが振り下ろされる。

 

刃の軌跡は三重の螺旋を描き、

翼の残光が巨大な“鳥”の姿を形作り、

中央のドリルが全てを貫く槍となる。

 

その一撃は光の奔流となってカイセキ・ノーワンを直撃した。

 

「ウワアアアァァッ!? 解析……できへん……!!」

触手が弾け飛び、躯体が縦横に裂け――

光に飲まれて爆散した。

 

爆炎の向こうで、竜儀が静かに両手を合わせる。

 

「御覧あれ……テガソード様。

 我らの絆が生みし“ナンバーワン”の一撃――

 いやさか。」

 

炎が収まり、倒れた怪人の残骸が風に散っていった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。