ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
ブライダンによる問題が多く解決した。
ファイヤキャンドルとの決闘により、ブライダンと和平を結ぶ事が出来た。
未だに敵対していた情況もあってか、本格的な和平が結ばれるのはまだ。
喫茶テガソードの里は、戦いの熱が引いたぶんだけ妙に静かだった。焦げた匂いの代わりに、豆を挽く音と湯気の匂いが空間を満たしている。カウンターの向こうに本来の店主の姿はないのに、いつも通り椅子は並び、いつも通りカップは温かい――その“いつも通り”が、逆に胸に引っかかった。
俺たち六人は、丸テーブルを囲んだ。戦いが終わった直後の身体はまだ重い。なのに、誰も椅子の背に深くもたれない。ここで一息ついたら、次の一歩を踏み出すのが怖くなるからだ。だから、やることをやる。ゴジュウジャー同士の戦い――その相手を決めるための、くだらなくて大事な儀式を。
「……で、ジャンケンで決めるってマジか?」
俺が言うと、陸王は砂糖の入ったスプーンをくるりと回しながら、楽しそうに笑った。
「よし。いくぞ……最初は全員で出す。勝ち残りで組む。恨みっこなしな」
「さっさと出せ」
「焦りすぎ、真白。あなた、ジャンケンでも命令形なのね」
「黙れ。出すぞ」
俺たちは同時に拳を振り下ろした。
「ジャン、ケン――」
「ポン!」
テーブルの上に、チョキとパーとグーが散った。俺はグー。陸王はパー。角乃はチョキ。禽次郎はグー。竜儀もグー。真白は……チョキ。
陸王が一瞬だけ目を丸くしてから、笑みを深くする。
「僕の勝ちだね。吠君はグー、愛しいほど素直だ」
「うっせ。……次」
角乃はチョキのまま視線を動かし、真白のチョキを見て口元を少しだけ歪めた。
「同じ手。やり直しね」
「やり直しだ。退け、運命」
「運命に退けって言う奴、初めて見たわ……」
禽次郎は静かに手を引っ込める。
「今ので勝ち残りは陸王さんだけか。なら、陸王さんは待機。残りで次の手を出そう」
竜儀が面倒くさそうに顎をしゃくる。
「一発で決めろよ。ジャンケンで疲れるとか笑えねぇ」
「疲れてるのは事実だろ。だからこそ、変にぶつからずに決めるんだよ」
俺が言い切った瞬間、竜儀がほんの少しだけ目を細めた。茶化しながらも、分かってる顔だ。
二回目。陸王は勝者枠で腕を組み、観客みたいに楽しそうに見ている。残り五人で、もう一度。
「ジャン、ケン――ポン!」
俺はチョキ。角乃はグー。禽次郎はパー。竜儀はチョキ。真白はグー。
角乃のグーが勝った。真白のグーも勝った。禽次郎のパーは……負け。俺と竜儀のチョキも負け。
角乃が息を吐く。勝ったのに、喜びは見せない。勝者として受け取るだけだ。
「私が勝つわよ」
真白が即答する。
「いい。俺様が裁く」
角乃は眉を動かしただけで頷いた。たぶん、あれは“了解”の顔だ。二人が組になった瞬間、テーブルの空気がわずかに鋭くなる。短くて刺さる言葉同士がぶつかる予感がする。
残るのは俺、禽次郎、竜儀。すでに陸王は勝者枠で相手待ちだ。つまり、次で“誰が陸王の相手になるか”が決まり、残り二人がもう一組になる。
禽次郎が手を軽く上げる。
「次で決めよう。ジャンケンは運だが、運は集中に寄る」
「それ、精神論っぽいけど嫌いじゃねぇ」
「言ってろ。いくぞ」
三回目。
「ジャン、ケン――ポン!」
俺はパー。禽次郎はグー。竜儀はチョキ。
パーが勝った。俺が勝ち残りだ。陸王が指を鳴らす。
「決まった。僕と吠君。いいね、舞台は整った」
「別に舞台とかいらねぇ。……けど、やるなら全力だ」
禽次郎と竜儀が顔を見合わせる。竜儀が肩をすくめた。
「残りは私と禽次郎さんだな」
「そうじゃな」
禽次郎の返しが落ち着いてるのに、やけに強い。竜儀が口角を上げる。こういうのが、噛み合うってやつか。
こうして、組み合わせは揃った。
吠 vs 陸王。
角乃 vs 真白。
禽次郎 vs 竜儀。
カップの底に残った苦味が、今は妙にうまい。俺は椅子を引き、立ち上がった。
「さて、やろうぜ。邪魔が入る前にな」