ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
「何がどうなっているんだよ」
俺は、その状況が分からずにいた。
それに対して、兄ちゃんは呟く。
「お前もあの世界で生き残る事に必死だった。目の前の出来事しか目を向けなければ生き残れない環境だった」
「黙れ」
「だからこそ、お前は一度怒れば、それがどのような事になるのか分からなくなる。特に親しい兄を殺されたと思ったらな」
「黙れっ」
「故にお前は、そんな間違いにも気づかなかった」
その言葉に、俺は完全に頭に血が昇って、兄ちゃんに向かって、その手に持つテガソードを突き刺す。
けれど、ガリュードとなった兄ちゃんはテガソードを受け止めた。
「なんでっ」
「今のお前は昔のバカな自分を見ているようでイライラするからね」
俺の言葉を答えながら、兄ちゃんは、そのマントを翻して、その攻撃を跳ね返す。
「仲間に囲まれ、弱気を助けるヒーロー」
そうしている間に、兄ちゃんはその手にある銃で俺の足下を撃つ。
それによって、俺は後ろに下がりながら構える。
「ナンバーワンだっけ?それも結局俺の影を追ってるだけだろ?本当のお前じゃない」
「そんな事は」
「何よりもお前は失いそうになっても、それに気づかない程の虚無へとなっている」
兄ちゃんの言葉と共に、俺は後ろを振り返る。
そこにいた響を見て。
俺が傷つけた事に。
「違う、俺はっ俺は」
「吠君!」
「吠君」
俺は響達の言葉を耳にしながらも、それを否定するように頭を振る。
俺が否定しなければいけない。
「何もないお前に願いなんてないんだ、だからこそ、吠。お前の獲物は僕が決めてやる」
その言葉が、俺の中にいた兄ちゃんがいない事を理解した。
けれど、本能で、俺はそれが理解出来ず。
「アァァァァァ」
叫びと共に、その場を逃げてしまう。
「・・・逃げちゃったか、少し刺激が強すぎたかな」
「久光さんっ」
「おっと」
そうして、俺が逃げ出した後。
響は、兄ちゃんへと拳を向けた。
「感動の再会で、いきなり拳で殴るなんて酷いじゃないか。君は話し合いの前には拳で語り合うタイプなのかな」
「・・・正直に言うと、吠君とあなたが生きていて嬉しい気持ちがあったっ!けどっなんで弟である吠君を傷つけているんですか!」
「正直に言えば、失敗したと思っているよ」
そうしながら、響の拳を受け止めながら兄ちゃんは見つめる。
「途中で君だとバレないようにもっと細工をしておけば良かった。そうしたら吠はもっともっと傷ついて、僕の言う通りになってくれたのにね」
「っ」
その一言を聞いて、響は驚きを隠せなかった。
これまで、数多くの敵と戦ってきた響。
だが、その一言を呟く兄ちゃんに、響はこれまでにない嫌悪感が出てしまう。
「ふぅ…それじゃ、この辺で失礼しようか」
それと共に兄ちゃんは後ろに下がり、後ろにある穴の中へと消えていく。
それを、響達は見つめるしかなかった。