ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
洸のおっちゃんがドンモモタロウだった。
それに対して、驚きを隠せずにいた。
すぐに戦うのかと思ったが、洸のおっちゃんは、どういう訳か少し話したいと言う。
「それにしても、吠君が生きていて本当に良かった」
「いえ、俺は」
昔と変わらない気さくに話しかけてくれる洸のおっちゃんに、俺はどう答えたら良いのか分からなかった。
けど。
「きっと、吠君のお父さんとお母さんも君に会えたら、喜ぶよ」
その言葉で、俺は。
「それはっ、止めてくれっ」
すぐに止めた。
洸のおっちゃんは、驚いたように見て。
「その、言いにくい事かもしれないけど…もしかして」
「いえ、父さんも母さんも俺は恨んでいません。むしろ、今も大好きです」
「だったら」
「だから、こそなんです」
俺は、そのままゆっくりと思い出しながら過去を話し出す。
ある日、突然ノーワンの世界に迷い混んでしまった。
どうして迷ったのか、今でも分からない。
けれど、俺以外にも兄ちゃんや多くの人がいた。
だから、俺達はノーワン達に追われながらノーワンワールドで10年間逃亡生活を送っていた。
その時に、兄ちゃんとはぐれた。
だから、もう死んだと思っていた。
そして、この時ノーワンワールドで出会った大切な人。
女性彼女から「二度と傷つかないように、心を殺せ」と言われた。
それは、今でも間違いじゃないと思う。
あの時、そうしなければ、生き残れなかったから。
その後突然こっちの世界に帰還するも、10年の間に両親は息子達が帰って来ない事に折り合いをつけ、養子を2人とって共に穏やかに暮らしていた。
「それは」
「ノイズのような災害があったんだ。ある日、突然いなくなっても可笑しくない。それでも、二人は生きて、前に進んでくれた。そんな二人の幸せを、俺は壊したくない」
そうして、古い写真に目を向けながら。
「もはや自分の出る幕は無い」
俺は両親と名も知らない義弟達に背を向け、去った。
それが、俺が今でも一人でいようとした訳。
「強いな、吠君は」
「そんな事は」
「俺は逃げたからな」
「逃げた」
そうして、洸のおっちゃんも話してくれた。
響が、過去のライブでノイズによって死にかけた事。
生き残る事は出来たが、その事をきっかけに周囲からの酷い苛め。
それに心を折れて、逃げた事。
「俺は君とは違って、逃げたんだ。大切な人を守らずに。それでも繋いでくれたのは、響なんだ」
「あいつ、凄い奴になったんだな」
「昔の君との思い出もあったからね。だから吠君」
それと共に洸のおっちゃんは、センタイリングを俺に渡した。
「えっ、なんで」
「俺の願いは、響のヒーローになりたかった。響は結構無茶をしていたからね。けど、彼女にとってのヒーローは戻ってきた」
「俺は」
「今の響は、多くの人に頼られている。だから、周りが言ってもきっと逃げられない」
洸のおっちゃんは、そのまま俺にセンタイリングを見つめる。
「嫌な時に、逃げたって良い。そう言えるヒーローになる為に俺は指輪の戦士になった。だけど、今も家族の為に生きている君にだったら、託せる。
駄目だろうか」
その言葉に、俺は。
「君は響と一緒にいるのは、嫌かい」
それに対して、俺は首を横にふる。
「俺はあいつを傷つけた」
「だけど、まだ間に合うさ。君が思っているよりも、君も響もね」
それを聞いて、俺は。