ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦   作:ボルメテウスさん

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クオンの愛情

吠が、その場から逃げた。

それを見た後、響達は他のゴジュウジャーに変身していた彼らと接触を試みた。

結果的に言えば、ガリュードという脅威に立ち向かう名目もあり、周囲には誰もいない小さな喫茶店にて。

 

「その、吠君の事は」

 

響は、陸王達に始めに聞いたのは吠の事に関してだった。

この場にいない吠が気になり、思わず聞く。

それに対しての陸王達の答えは。

 

「それは僕達も知らないんだ。僕達も同盟をしたのは最近だからね」

「どっちにしろ、あの様子はただ事じゃねぇだろうな」

「響先輩は、その…あのガリュードに変身していた人の事も知っているんですよね」

 

未だに吠が行方不明になっていた10年間。

その間に何が起きたのかについて、この場にいる誰も知らない。

だからこそ、この中でただ一人、10年前の吠の事を知っている響に尋ねる。

 

「うん、あの人は久光さんは昔から色々な事で一位を取っていて、皆のヒーローみたいな存在だったの。けれど、10年前に吠君と一緒に行方不明になってしまったけど」

 

吠と共に、久光の事を知っている。

だからこそ、あの時にガリュードとなっての行為を響は信じられなかった。

 

「そう言って貰えるとは、相変わらずだねぇ響ちゃんは」

「っ」

 

ぽつりっと過去を語った後、親しげに話しかける声。

その声に対して、全員が目を向けた。

そこに立つ人物は、笑みを浮かべながらも彼らを見ていた。

 

「久光さんっ」

 

そう、響は呟く。

 

「遠野久光はもう死んだ。今の僕はクオンだよ」

 

そうしながらも、周囲にいた彼らに対して特に興味のないように近くの席に座ると笑みを浮かべる。

それと共に、クリスは立ち上がると。

 

「お前っ!一体どういうつもりだ」

「どういうつもりかって?」

「自分の弟に立花を殺させるような真似をさせてっ」

「そうかい?僕としてはなかなか良かったと思うが」

 

そうして、飄々とした態度はまるで変わらずにいた。

 

「・・・身内を目の前で殺された。その時の感情を分かってやっていたのか」

「あいつの事、あんまり知らないけど、少なくとも目の前で生きていたお兄さんを殺されたら、私だって」

「兄弟としては、何も思わないの」

 

同時に吠のその場での行動。

それに対して、かつて父を目の前で殺された翼も、妹を持っていた事で姉という立場のある角乃とマリアは思わず問いかける。

対して。

 

「何も思わない?そんな訳ないだろ」

 

そう感情を剥き出しにした言葉で伝える。

 

「もしかして、何か事情が」

「事情?あぁ、あるとも」

 

そうした事で、切歌は思わず問いかけるが。

 

「吠は僕の愛、僕の希望、僕の……お人形。だから思うんだ、僕は吠を正しく導かなきゃならないってね」

 

しかし、その返答は、この場にいる誰もが共感する事はなかった。

だからこそ。

 

「狂ってる」

 

調のその一言が全てを物語った。

 

「さて、響ちゃんには、まだまだ役割があるからね。他の面々は少し邪魔になってきたし、この場で始末するとしようか」

「はっ、それが出来ると思っているのか」

「悪いが、この場にいる全員はお前の敵だ」

「何の策もなく来ていると思うか?それに、君達ヒーローは大変だろ。被害を抑えるのは」『ジュウレンジャー!』

 

それよりも早く、既にクオンは左腕にあるテガソードと酷似した武器、テガジューン。

テガジューンに装填した指輪の力を解放すると共に、そのまま店の外へと向けて、放った。

それが何の意味があるのか、疑問に思っていると、クオンは手を軽く叩くと。

 

「復元」

 

笑みを浮かべると同時に。

地震を思わせる揺れと共に現れたのは、巨大なロボット。

獅子の口から見える顔に、右腕にはカジキ、左腕にはカメレオン、右脚には牛、左脚には狼の漆黒のロボットがいた。

 

「あれは確か」

 

それを見ていた響達の元に、S.O.N.G.の本部から連絡が来た。

 

『情報を確認しました!あれは、ユニバース大戦で失われたロボットの一つとされているキュウレンオーです』

 

S.O.N.G.のオペレーターからの声と共に、その正体は判明した。

 

「なんで、そのキュウレンオーが」

「勿論、僕が頂いたからね、指輪を。そしてこのジュウレンジャーの能力はなかなかに便利だ。失われたロボットを蘇らせて手足のように操れるからな」

「往歳さんのっ指輪を」

「さて、正義の味方である君達が放っておいての良いのかな」

 

そうしていると、キュウレンオーに釣られる形で、5機の戦闘機が次々と現れる。

そのまま空に現れた戦闘機は、そのまま街を破壊し始める。

 

「これは、さすがに放っておけないな、アウェイキング!」

『放て!吠えろ!ブルー!放て!吠えろ!ブルー!テガソードブルー!』

 

それを見た陸王は、瞬時にテガソードを召喚した。

キュウレンオーと対峙するように陸王はテガソード・ブルーに搭乗し、そのままキュウレンオーに向かう。

 

「ふふっ…さて、追ってくるのも、あれをなんとかするのも自由だよ」

 

そうして、クオンは歩き出す。

以前、見せた○の中に入っての移動。

それをあえて行わないのは、彼らへの挑発か。

あるいは。

 

「先程の力をもう一度行われたら、マズイっ」

「ここは二手に分かれるしかない。キュウレンオーに対処するのと、クオンへと向かうのと」

 

そうして、各々が迫る脅威へと立ち向かう為に別れた。

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