ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
「ったく……面倒くせぇ戦いだったな」
テガソードから降りた俺は、額の汗を拭いながら呟いた。
周囲では、まだ緊張した面持ちの仲間たちがそれぞれの立場で警戒を続けている。
「でも、勝てたよね」
響の声が背後から聞こえてきた。振り返ると、彼女は微笑みながら立っていた。
「当たり前だろ。俺を誰だと思ってんだ」
俺は無意識に唇を尖らせながら答えた。昔から変わらない口調。それが自分でも情けないと思いつつも、すぐには直せない。
「やっぱり吠君だ」
響は嬉しそうに笑った。その笑顔を見て、なぜか胸が少しだけ痛んだ。
「何だよそれ。馬鹿にしてんのか?」
思わず苛立ち混じりの言葉が出てしまったが、響は首を横に振る。
「違うよ。昔から変わらないなって思って」
「は?お前……何言ってんだよ」
言葉とは裏腹に、胸の中の痛みが少し和らいだ。俺は視線を逸らして言う。
「…昔とは、すっかり変わっているよ、てめぇの事、分からなかったし」
「けど、助けてくれたでしょ」
響の言葉に、俺は言葉を詰まらせた。確かに助けた。だが、それは偶然の連続だった。
「……別に。偶然だよ」
強がりを言ったが、響は優しく首を横に振った。
「約束のことじゃないよ。吠君が変わったことを知っても、それでも戦ってくれたこと」
その言葉に、俺は沈黙した。響は何も知らない。俺がどれほど臆病になり、どれほど弱くなったか。そして、どれほど大切なものを恐れて逃げてきたか。
「……別に、お前が変だと感じてるわけじゃねぇよ。ただ、色々あったんだよ」
言い訳のように言いながら、俺は地面に座り込んだ。
「色々?」
響も隣に座る。その距離感が、昔と同じで少し安心した。
「ああ……色々だ。逃げたり、戻ったり、また逃げたり……」
苦笑しながら言った。
「でも、今はここにいるじゃん」
響の言葉に、俺はため息をついた。
「今は仕方なくだよ。お前が死んじまったら、後味悪いだろ」
口から出るのは棘のある言葉。でも本心じゃない。自分でも分かる。
「それでもいいよ。吠君がいてくれるなら」
響は真剣な眼差しで言った。その瞳には嘘がない。
「……お前さ、本当にお人好しだな」
呆れたように言ったが、響の真剣さに少しだけ心が揺れた。
「そうかな」
「…そうだよ」
そうしながらも、俺はそのまま見つめない。
それと同時に、ゆっくりと響は息を吸った。
「ねぇ、吠君」
「…なんだ」
「吠君は、指輪の争奪戦を止める気はないかな」
そう、響がそんな事を聞いた。
「…ねぇよ、今の俺には確かに夢はない。指輪の争奪戦を行う理由なんてねぇ。けれど」
「けど?」
「…託された以上、俺は戦うよ、願いを見つける為にもな」
それだけを言った。
「そっか、だったら、もう一つだけ」
「なんだ?」
「ガリュードを止める時や、ノーワンから人々を守る時には、一緒に戦って」
響は、そう俺の方を見つめる。
一緒にか。
「…別に」
「別に?」
「…邪魔しなければ、良い」
それだけ言って、俺はその場から去る事にした。
「良いのか?追わなくて」
それに対して、背中から響に話しかける仲間の声が聞こえた。
「うん!少なくとも吠君は変わらなくて一緒に戦ってくれるって分かったから」
「それにしても、ゴジュウウルフの中の人、かなりワイルドだったデス!イメージ通りデス!」
「…切ちゃん、もしかして、さっきの雰囲気でまだ」
そうして、聞こえてくるが。
「むっ、吠、まさかお前は」
「えぇ、もしかしてぇ」
その際に、俺の顔を見た二人が何やら呟く。
「あぁ、うるせぇ!てめぇら!ここで指輪を奪っても良いんだぞ!!」