ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
「・・・それで、協力はできないのかしら」
呟きながら、マリアは眼前にいる人物、角乃に話しかける。
現状、最後の協力を求めるゴジュウジャーのメンバーの1人である彼女の説得。
それは、かなり困難を迎えていた。
「ごめんなさいね、マリアさん。私はあなた達とは協力できないわ」
「それは一体」
「あなた達が政府直属の組織というのもあるの」
そう呟きながらも、珈琲を飲んでいた。
角乃の素生を調べる事に関しては、それ程難しくなかった。
僅かな手掛かりと共に、彼女が元警察官であった事。
そして、誘拐事件が原因で心に余裕が無くなり、実際に警察官になってからは容疑者を過剰に追い詰め、更にその人物が無関係だった不祥事を起こし、責任を取らされる形で警察を辞めている。
そうした事からか、角乃は政府を信じていない。
そもそも、この世の中は汚いと感じているから。
彼女のその言葉は、あまりにも重く響いた。マリアは言葉を失いそうになりながらも、必死に次の言葉を探す。
しかし、その沈黙を破るように、不意に場の空気が張り詰めた。
「見つけたぞ。ユニバース戦士」
突如として響いた声。その声の主に視線を向けると、そこに立っていたのは見知らぬ双子の少女たちだった。
「お前がゴジュウユニコーンか」
一人が冷ややかに言い放つ。鋭い眼光を放つ水色の瞳に、オレンジ髪をサイドでゆるい縦ロールにまとめた髪型。その隣に立つ妹らしき少女は、落ち着いた紫色の瞳とオレンジに近い髪を三つ編みにしている。
「あんた達は一体」
角乃が訝しげに問うと、姉の方が答えた。
「私は瑚陽。こちらは双子の姉の陰夢だ」
「陰夢です。よろしくお願いします」
陰夢が丁寧に頭を下げるが、その表情は硬く、警戒心が漂っている。
「ユニバース戦士……ね」
角乃は彼女たちの言葉を反芻し、自分の身に宿る力と目の前の双子が繋がっていることを確信した。
「それで、わざわざ尋ねてきたって事は、狙いはこれよね」
角乃は、その言葉と共に、自身の指輪を見せる。
「その通り」「話が早くて、助かります」
それと共に彼女達は、各々の指輪を見せる。
それが、指輪争奪戦の始まりを告げる合図。
その状況を見て、マリアは息を呑む。
「ちょっと待ってください。指輪の争奪戦は」
「悪いけど、マリアさん。これは私の問題なの。指輪の争奪戦では譲れないものがある」
角乃の言葉には揺るがない決意が込められていた。マリアはそれ以上何も言えず、ただ見守ることしかできなかった。
角乃は瑚陽と陰夢を交互に見据える。彼女たちの瞳には迷いがなく、強い意志が宿っていた。それはかつての自分と同じような覚悟を決めた者特有のものだと角乃は直感した。
(この子たちも何かを背負っているんだな……)
過去の自分を思い出し、角乃は胸の奥が締め付けられるような感覚に襲われる。それでも今は戦うしかない。
「いいわよ。相手してあげる」
角乃はテガソードを構え、静かに宣言した。
「エンゲージ!」
指輪が光を放ち、角乃の体を包み込む。装甲が装着される音と共にゴジュウユニコーンへと姿を変えた。
「行くぞ!」「はい」
陰夢と瑚陽も同時に指輪を銀のテガソードに装填する。
「「エンゲージ」」
それぞれが変身する。妹の瑚陽がデンジレッドへ、姉の陰夢はレッドワンへと姿を変えた。