ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
空から現れた巨大な影が地響きとともに着地した。テガジューン――女王の名を冠する巨大メカニカル・ユニットがその姿を現す。全身を覆う装甲は紫と黒の妖しい輝きを放ち、胸部には巨大な×印のレリーフが不気味に浮かび上がっていた。その威容はまさに終末の象徴そのものだった。
「ハハッ……さあ、祝福の結婚式を始めようじゃないか」
コックピット内でガリュードが不気味な高笑いを響かせる。彼の指が操作レバーを滑らかに動かすたびに、テガジューンの全身が紫色のオーラを纏った。その巨体から放たれる威圧感は、周囲の空間すら歪ませるかのようだった。
「あの男っ!」
そう、角乃が叫んでいる。
その時、テガジューンに向かって行く存在、テガソードデカクロウが飛び出した。
その姿は、まるで鋼鉄の狼そのもの。赤を基調とした装甲に銀の縁取りが施され、背部から伸びる炎のような排気ダクトが轟音と共に青白い光を吐き出している。左腕には巨大な三本の爪――デカクロウが装備され、それがまるで獣の牙のように煌めいていた。
「吠っ……!!」
テガソードデカクロウの中で、吠は必死に叫んだ。
彼の視界にはテガジューンから放たれる紫色のオーラと、それと対峙する自分のロボが映っている。操縦桿を握る彼の指先は震えていた。恐怖ではない。これは怒りと使命感が入り混じった戦慄だった。
「お前みたいな奴に……!!」
吠の言葉に呼応するように、テガソードデカクロウが猛然と突進する。左腕のデカクロウが展開し、まるで野獣が牙を剥くかのようにテガジューンに襲いかかった。
「今は、あの子に任せるしかないわ。それよりも」
マリアは、そうテガソードデカクロウの姿を見ながら、今は倒れている二人を救出する方が重要だと言った。
「くそっ……!」
しかし、彼の集中力が一瞬揺らいだその隙を、ガリュードは見逃さなかった。
「隙ありだね!」
テガジューンの右腕が唸りを上げて伸びた。その腕先にはガリュードが常に携帯している小型テガジューンの複製兵器が装着されている。一瞬で放たれた紫電がテガソードデカクロウの胴体に炸裂した。
「ぐっ……!」
衝撃と共にコックピットが激しく揺れる。吠は歯を食いしばって耐えようとするが、システム画面には次々と警告表示が点滅していた。
「吠、大丈夫か?!」
テガソードが心配そうに声をかける。
「……平気だっ!まだまだ行くぞっ!!」
吠の言葉と同時に、テガソードデカクロウは左腕のデカクロウを展開し、今度は上空から飛び降りるようにして攻撃を仕掛ける。巨体であるにも関わらずその動きは軽快で、まるで野生の狼のようだった。
「ハハッ!元気がいいね!」
ガリュードの嘲笑と共に、テガジューンも応戦する。左腕を大きく振りかぶり、テガソードデカクロウを迎え撃った。両者の巨体が激突するたびに、地面が揺れ、周囲の建造物が崩れ落ちる。
その戦いはまるで神話の世界の出来事のように壮絶だった。
「さぁ、我が婿よ、結婚式を始めようじゃないか」
そう、テガジューンはテガソードデカクロウに手を向ける。
「結婚?お前ら、付き合っていたのか?」
「そうではない。だが気をつけろ、テガジューンと私の婚姻が成立すれば、世界は終わる……!」
その言葉を聞いて、吠は操縦桿を握る力が強くなる。
「終わらせてたまるかっあいつらがいる世界を」
吠の決意と共に、テガソードデカクロウの左腕のデカクロウが唸りを上げる。今度はテガジューンの右腕に狙いを定め、巨大な爪が唸りを上げて襲いかかった。
「さぁ……行くぞっ!!」
吠の叫びと共に、テガソードデカクロウのデカクロウがテガジューンの右腕に食い込んだ。だが――。
「ハハッ……軽いねぇ!」
ガリュードが笑みを浮かべると同時に、テガジューンの右腕が紫電を纏い始めた。まるで生き物のように蠢くそのエネルギーが、デカクロウを押し返していく。
「くそっ……!」
吠は必死に操縦桿を操作するが、テガジューンのパワーは圧倒的だった。デカクロウが徐々に押し戻され、ついには弾き飛ばされてしまう。
「そらっ!」
その隙を突いて、テガジューンの左腕が猛然と襲いかかる。巨大な拳がテガソードデカクロウの腹部に直撃し、轟音と共に装甲がひしゃげた。
「ぐあっ……!」
衝撃でコックピットが激しく揺れる。吠は歯を食いしばって耐えるが、額から冷や汗が流れ落ちる。
「吠っ……!」
テガソードが心配そうに声をかける。
「平気だっ……まだ……まだやれるっ!!」
吠の言葉と共に、テガソードデカクロウが反撃に出る。左腕のデカクロウを再び展開し、今度はテガジューンの脚部を狙う。その動きは前よりも俊敏で、まるで野生の狼のようにしなやかだった。
「ハハッ……なかなかやるね!」
ガリュードが笑みを浮かべながら、テガジューンの脚部を巧みに動かしてデカクロウの攻撃を回避する。しかし、その動きには明らかに余裕があった。
「だけど……まだまだだね!」
テガジューンの背部から突如として複数のミサイルが発射された。それらが螺旋を描きながらテガソードデカクロウに向かって飛来する。
「吠っ!防御だ!」
テガソードが叫ぶが遅かった。ミサイルの雨がテガソードデカクロウに直撃し、爆炎と煙が辺りを包み込む。
「くそっ……!」
煙の中から姿を現したテガソードデカクロウは、すでに満身創痍だった。装甲の各所から火花が散り、動きも鈍くなっている。
「さぁ……そろそろフィナーレだね!」
ガリュードの声と共に、テガジューンの全身が紫色のオーラに包まれ始めた。
そのエネルギーは次第に増幅され、テガジューンの胸部中央にある×印のレリーフが妖しく輝き始める。
「ぐっ、遠野吠!逃げろ!」
その言葉と共に、テガソードは吠を逃がした。
「ぐっ」
地面に倒れ込む。
なんとか、立ち上がるが、既に変身に解除されている。
そんな吠に、ガリュードは。
「さぁ、僕達も指輪の交換を」
テガジューンから降りたガリュードはその手に吠のゴジュウウルフの指輪を取ろうとした。
だが。
「取らせない!」
だが、それよりも速く、ゴジュウウルフの指輪を取ったのは。
「立花響ィィ!!」
響がゴジュウウルフのセンタイリングを取ると、吠の前に立つ。
「ハハッ……響ちゃんもなかなかやるじゃないか!」
ガリュードは興味深そうに響を見つめる。
「でも……もう遅い!」
その言葉と共に、見つめた先。
そこには、テガソードとテガジューンの間に巨大な拳が現れる。
「破滅の王子の誕生だァッ!!フハハハ……ハハハハッ!!」
それを合図に、世界は光に包まれる。