ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
先程まで戦っていたファイヤキャンドルとブーケ。
各々の専用機に乗り込みながら。
「女王様の所に帰りましょう、テガナグール様」
ブーケは自身の専用機であるカレンデウスから、そうグーデバーンに話しかける。
だが。
「その名は捨てた。僕は今日から、グーデバーンだ!」
それと共に、グーデバーンは拳を突き上げて、宣言する。
「僕は熊手さんといる!」
「そうはいかねぇ」
しかし、その事を認めないように、ファイヤキャンドルはキングキャンデラーを操縦しながらグーデバーンに言う。
「王子、力ずくでも連れて帰るぜ!」
それと共にキングキャンデラーの手にある剣は炎を燃やしながら、構える。
「仕方ありません。多少、力尽くでも良いと女王様も言っていましたから」
ブーケもまた、カレンデウスを操作しながら、両手の銃を構えていた。
「グーデバーン!俺達の力、見せてやれ」
その宣言に合わせるように、グーデバーンはボクサーのように構えていた。
互いの静寂の中で、最初に動き出したのはカレンデウス。
「先手必勝!!」
ブーケの掛け声と共に、カレンデウスの両腕から無数の銃弾が発射される。
銃弾は、空中で複雑な軌道を描きながらグーデバーンに向かって降り注いだ。一発一発が着弾すると爆発する仕掛けになっている。
「はっ!そんな華やかな攻撃じゃ、この鋼鉄のボディには効かんぜ!」
熊手の指示を受けたグーデバーンは、巨体に似合わぬ素早い動きで銃弾の雨を回避する。その動きは重量級のロボットとは思えない軽快さだった。
「やぁっ!」
グーデバーンが大きく跳躍すると、地上に降り注いだ銃弾が次々と爆発し、巨大なクレーターを地面に作っていく。
だが──
「はっはァ!まだまだだぜェ、王子!」
ファイヤキャンドルの挑発的な声が響く。既にグーデバーンの動きを読んでいたかのように、キングキャンデラーは巨体を滑らせるように移動し、グーデバーンの着地点に立ちふさがっていた。
キングキャンデラーが手にした炎の剣を横薙ぎに振るう。巨大な刃が轟音を立てて空気を切り裂き、グーデバーンの胸部装甲に向かって迫る。
「その程度の攻撃、見切れない俺様だと思うか」
熊手の言葉と同時にグーデバーンの巨体が高速で回転する。まるでドリルのように旋回する巨体は、キングキャンデラーの剣を弾き飛ばし、そのまま素早い拳の連打を繰り出した。
ドゴォッ! バキィンッ!
金属と金属がぶつかり合う鈍い衝撃音が響き渡り、キングキャンデラーの装甲に無数の凹みができる。
「ちっ……なかなかやるな……!」
ファイヤキャンドルが歯噛みする中、ブーケは冷静に状況を判断していた。
「ファイヤキャンドルさん!ぐっ」
彼女の警告も虚しく、キングキャンデラーはグーデバーンの猛攻を受けて後退する。
それを見ていたカレンデウスは即座に銃口をグーデバーンに向けて連射した。今度は誘導性能の高い弾頭が放たれる。
「余所見は厳禁だぞ」
熊手の低い警告が響く。
「何をっ」
ブーケが疑問に思った瞬間──
グーデバーンの背後から巨大な影が飛び出した。それは白熊の形をした小型の飛行メカだ。
「クマクマ~!お待たせクマ~!」
その白熊型メカは空中で急旋回し、カレンデウスに向かって口から青色のレーザーを放った。
「なっ……!」
ブーケの驚きの声と共に、カレンデウスの機体表面に次々と穴が開いていく。高出力のレーザーは装甲を焼き切りながら進み、機体の中枢部に迫っていた。
「お前らが相手にするのはグーデバーンだけじゃないんだよ」
熊手の声と共にグーデバーンが更に激しい攻撃をキングキャンデラーに叩き込む。巨大な拳がキングキャンデラーの胸部を直撃し、機体全体が大きく揺れる。
「ぐわぁっ!何だあの白熊は……!」
ファイヤキャンドルが歯を食いしばる間にも、グーデバーンの連続パンチがキングキャンデラーの装甲を砕いていく。
「熊手さんっ、この…えっと、人なのか?」
「俺様の相棒、ベアックマ。グーデバーン、お前の仲間だ」
「オイラは悪魔の取り立て人・べアックマ~!そういうお前は?」
「ぼっ僕は、グーデバーン!熊手さんの左腕です!」
「おぉ、なるほど!だったら、オイラに乗るんだクマ!」
「うっうん!」
グーデバーンは一瞬躊躇したが、即座に熊手の指示に従い、ベアックマに向かって移動する。
同時にベアックマが巨大化を開始。小型の飛行メカから、グーデバーンを乗せることが可能な大型トランスフォームマシンへと姿を変える。
「レッツ・ライドオンクマ!グーデバーン!ベアックマ……50!!」
グーデバーンがベアックマの背部コクピットへと乗り込むと同時に、両者のシステムが連動する。
「俺様、俺様の左腕、俺様の相棒。三位一体の無敵の戦車!」
融合した二体の機体が重厚な変形音を響かせながら合体する。白熊型の上半身とグーデバーンの下半身が見事に結合し、背中には巨大なジェットエンジンが露出する。
グーデバーンベアックマ50は轟音と共に大地を蹴り出し、猛然と加速し始めた。
その重量は通常の機体を遥かに超えているが、合体システムにより重力制御が強化され、巨大な質量を感じさせない機動性を実現していた。
「なっ……」「くっ」
キングキャンデラーとカレンデウスが一斉に反撃を試みる。炎の剣を振りかざし、残存する銃器を全てベアックマ50へと向けた。
だが──
ベアックマ50の巨体が大地を揺るがすほどの速度で駆け抜けると、周囲の空気は摩擦熱で陽炎のように揺らめいた。キングキャンデラーの斬撃もカレンデウスの砲撃も、その圧倒的な速さの前に空を切る。
「決めるぞ!俺様突進!ブリザードタックル!」
熊手の声と同時にベアックマ50の口から青白いエネルギー波が放たれる。極低温のエネルギー波がキングキャンデラーとカレンデウスを包み込み、瞬時に機体全体を凍結させていく。
「ぐっ……これが王子の力……か」
ファイヤキャンドルが苦しげに呻く声が機内スピーカーを通して響いた。
凍りついた両機体に向かってベアックマ50が猛然と突進する。重量と速度が完全に相乗された一撃が両機に直撃し、機体はまるで積み木のように吹き飛ばされた。
「すぐに女王様に報告しなければ……!」
ブーケが冷静に脱出システムを作動させる中、ファイヤキャンドルも続いて脱出ハッチを開いた。二人の姿が機外に飛び出すと同時に、損傷限界を超えた両機体が爆発炎上する。
「俺様達の勝利だ!」
熊手の雄叫びと共にベアックマ50が雄々しく拳を天に突き上げた。その巨体から立ち上る白い蒸気は勝利の証だ。
グーデバーンのコクピットで熊手は満足げに笑みを浮かべる。
「ふぅ……なかなかやるじゃないかグーデバーン」
「熊手さんのおかげです!」
機体内部に響く若い声に熊手は小さく頷いた。