ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS戦姫絶唱シンフォギア ユニバース大戦 作:ボルメテウスさん
「父さんっ!母さんっ!」
レッドバスターの悲痛な叫びが夜の路地裏に響き渡る。父母ノーワン——巨大な二枚貝のような形状を持つ怪物の表面に浮かび上がった二つの顔が苦悶の表情を浮かべていた。
「待ってて、今すぐ助けるから!」
レッドバスターが猛然と飛びかかる。だが父母ノーワンは貝殻のような半透明の外殻を開くと、その内部から粘液質の触腕が伸び、レッドバスターを捕らえようとする。
「危ねぇ!」
間一髪で俺がレッドバスターを突き飛ばした。触腕が虚空を掴む。
「邪魔しないで!これは私の戦いよ!」
「違う!」
俺は叫んだ。
「あれはただのノーワンじゃない。二人を取り込んでる——同時に攻撃したら、どちらかに傷がつく!」
父母ノーワンは不気味に笑うような音を立てた。
「そんな」
「これまでのノーワンとは違う」
そうしながら、角乃は、そのまま吠を見る。
「あんた、あいつを知っているようだけど、やっぱり」
「・・・あぁ、ノーワン・ワールドに迷い込んでいた時に、知り合った。その時に」
思い出すのは、ノーワン・ワールドで出会った時。
突然、ノーワン・ワールドに迷い込んだ時、俺やクオンと同じように多くの人間が巻き込まれていた。
その中で、知り合ったのがあの人達だ。
あの人達は、俺と同じぐらいの子供がおり、子供に会う為に生きると言った。
その時に、あのノーワンに取り込まれた。
「や……やめろ……!」
レッドバスターの喉から悲鳴に似た声が迸る。
父母ノーワンの貝殻の奥底から響く低音が嘲笑に変わる。
「愚かな子供よ……もう両親の声など聞こえぬか?」
その時──
「お前の両親はとっくに死んでおるのじゃよ」
「──っ!!」
心臓が凍りつく。血が逆流するような衝撃。
「遅れたお前のことを……深く恨みながらな」
偽りの怨嗟の声が轟く。
「嘘……そんなわけ……ない……!」
膝から崩れ落ちそうな絶望が彼女を襲う。
「あの時、お前が遅れなければな……」
ノーワンの残酷な声がさらに追い打ちをかける。
「私が……あの日……遅れてしまったから……」
記憶がフラッシュバックする。
雨の中、傘を持って必死に走った自分。
そんなレッドバスターに。
「下らねぇ事を考えている暇があるんだったら立て!!」
「っ」
俺は、奴に叫ぶ。
「吠、ちょっと」
「てめぇがそんな下らない事を考えている場合か!!生きているか、死んでいるかなんか、どうでも良いんだよ」
「あなたっ」
俺の言葉に対して、他の2人は言うが関係ない。
「今、目の前で会いたかった両親がいる!そして、あの人達もお前とずっと会いたかった!それで、助ける可能性が僅かでもあるんだったら助けるだけだ!」
「っ!」
その言葉にレッドバスターはハッとなる。
そして。
「そうだ。俺があの人達に会った時、「帰って娘と一緒に暮らしたい」と言っていたぞ。会いたいと。遅れた事を恨んでいるどころか心配していたぞ!」
「父さん……母さん……」
涙腺が緩む。レッドバスターの瞳が潤み、光が宿る。
「私だって……!帰って、謝って……一緒に暮らすつもりだったのに……!」
拳を握り締め、震える声で叫ぶ。
「まだ遅くない。希望はある!」
俺が叫ぶと同時に、父母ノーワンが再び両親の顔を露わにし、苦し気な息遣いを漏らす。
「ほら見ろ!あの顔色!生きている証拠だ!」
「っ……っ!」
「奴らはお前らの命を玩弄してるだけだ!」
両親は呼吸をしている。絶望の淵から引き上げられるように、レッドバスターが立ち上がる。
「やっと会えた……今度こそ……守る……!」
レッドバスターの瞳に強い意志の光が灯る。背中からはかつての悲壮感は消え失せていた。
「・・・良い事を言うじゃねえか、二代目」
「・・・熊手、何の用だ」
そこを見ると、何時の間にか熊手がいた。
「別に、ただノーワンが現れたと聞いたから来て見たが、どうやら救世主である俺の力が必要なようだな」
「・・・誰?こいつ?」
「前回の指輪争奪戦の優勝者らしいぞ」
「はぁ!?また、変な奴が現れたわね」
「全くだ、けれど、今は」
そうしながら、俺達は眼前にいるノーワンを睨む。
「あの気に入らねぇ奴から、あの人達を助けるだけだ!」
そうしながら、その場にいる全員がノーワンを睨む。
母父ノーワン(フジノーワン)
2人の人間を取り込んだノーワン。フジツボのような身体を持っており、貝殻に顔、貝の中に顔の二つの顔を持っている。まさしく親子が一体化しているような姿をしており、自称、母父ナンバーワンを名乗っている。特性上、2人の人間を取り込む事が可能で、片方が死んでも活動する事が出来る為、その身を守る為にまさしく盾にする。また、母父と名乗っているが、それはどちらかと言うと毒親という意味の方が強い。