キズナまるっと!THEプリキュア   作:MOZO

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Chapter 3

 

「キズナリンカー、オン!」

 

 きずなはキズナリンカーの左側面のスイッチを押すと、∞マークの電飾が色とりどりに発光する。

 

「プリタマシー、セット!」

 

 キズナリンカーのソケット部分にプリタマシーを装填。

 

「キュアブラック!」

 

 上段のソケットにキュアブラックのプリタマシーを填めると、ブラックがイメージとして出現した。

 

「キュアラブリー!」

 

 次いで下段のソケットにキュアラブリーのプリタマシーを填めると、ラブリーのイメージも出現する。

 

「プリキュア・キズナユナイト!」

 

 掛け声と同時に、二人のイメージが光の螺旋となってきずなを取り囲んだ。

 茶髪はオレンジ色となり所々ピンクの差し色が入り、ポニーテールも腰まで伸びボリューム感が増して稲妻型のチャームが付いた髪止めで結っている。瞳の色もピンクに変化。耳にはハート型のピアスを付ける。

 コスチュームはピンクを基調としたセパレートタイプのワンピースドレス。トップスは肩口と裾に黒いフリル、胸元には黒いリボンにハート型のブローチを付属。腹部は黒地にひし形の穴が空いており、へそを露出。腰にハートのバックルが付いたベルトを巻き、黒いフリルの付いたスカートを着用する。

 腕にフリル付きのフィンガーレスグローブを装着し、右手首にリボン型のリストバンド【プリティシェイクバンド】を装備。

 脚には黒のロングソックスとピンクの厚底ブーツを履く。

 キズナリンカーをベルトのポシェットに収納し、変身は完了。

 

「熱く痺れるビビッドガール! キュアリンク・ラブライトニング!」

 

 ポーズを華麗に決め、ハート型の電流が弾けほとばしる。

 キュアリンク。二人のプリキュアの力を宿した新たな戦士が、ここに誕生した。

 

 * * *

 

 奇跡が起きた。失われたプリキュアの力が一人の少女の勇気によって蘇ったのだ。今まで泣いていた女児も涙はいつしか止まっていた。

 

「えぇー! あたし、本物のプリキュアになっちゃった!」

 

 華やかな姿へと変身したきずな━━リンク自身がいの一番に狂喜乱舞する。

 

「意味わかんないし・・・。プリキュアが復活するとか、あり得ないだろうが!」

 

 動揺と困惑からエンビータは喚き散らす。

 ヴィランキングが自らの肉体を犠牲に一人残らず滅ぼしたプリキュアが新たに生まれたなどあってはならない事態だ。

 

「ワルモーン、ワルジャー。今の内にアイツをぐちゃぐちゃに叩き潰せ!」

 

 変身したてのリンクを排除するべく、ワルモーンとワルジャーが突撃してくる。

 

「来たプネ!」

 

 プネリンが敵を察知すると、リンクは気合い十分に左手に右の拳を打ち付ける。

 

「よーし、まるっと片付けてやる!」

 

 リンクは右足をグッと踏み込み、ワルモーンたちに向かって地面をえぐるほどの力で跳躍。

 が、プリキュアになったことで身体能力が跳ね上がっていることを失念していたリンクは勢い余ってワルモーンたちの間を通過してステージへ突進していく。

 

「どどど、退いてぇ!」

 

「こっち来んなぁ!」

 

 無論減速することはできず、直進するリンクはエンビータが飛び降りると同時にステージに激突。

 

 ズドドーン! ガラガラガシャーン!

 

 ステージ上のセットがけたたましい音を立てながら崩壊。プネリンと女児は目を丸くして唖然とする。

 

「あっちゃ~、ステージ壊しちゃった・・・」

 

 瓦礫を押し退け、土埃を払いリンクが顔を出した。守るべきステージを自分が破壊してしまっては元も子もない。力の配分を考えなくてはと猛省した。

 一方、無様な体勢でステージ下に落ちたエンビータは怒りの炎を更にヒートアップさせた。

 

「あったま来た! 絶対にボロ雑巾みたくズタボロにしてやる!」

 

 ワルジャーたちがリンクに飛び掛る。リンクは足下に倒れてあった鉄柱を持ち上げると、大きく振りかぶった。

 

「おりゃああああああああ!」

 

 フルスイングした鉄柱にぶつかり上空へと打ち上げられたワルジャーたちは黒い煙となって消滅する。残存するワルジャーも仕掛けてくるが、強力なパンチとキックで難なく打ち負かしていった。

 ただ一体となったワルモーンはキュアアイドルの技『アイドルグータッチ』を模したパンチを打ち出す。

 対して、リンクも渾身の力でパンチを突き出し、二つの拳が激しく衝突する。

 

「力比べなら、キュアブラックの方だって負けてないんだからッ!」

 

 プリキュア随一の戦闘力を誇るブラックの力を発揮させ、拳にパワーを込める。ジリジリと押し返していき、思い切り殴り付け拳を弾いた。反動でワルモーンはよろめきながら後退りする。

 

「何やってんだ、さっさとぶちのめしちまえ!」

 

 エンビータの喝が飛び、ワルモーンは体勢を立て直して再び突進。幾度も殴り掛かるが、リンクは軽いフットワークで躱していく。

 僅かな隙を突き、ワルモーンの懐へ飛び込んでいった。

 

「だららららららららららぁ!」

 

 リンクがワルモーンのみぞおちにパンチを連打。続けて鋭いドロップキックを打ち込む。フラついているところへダメ押しに右肩へ踵落としを食らわせた。度重なる大ダメージにワルモーンは地に伏せる。

 勝負を決する時。リンクの胸から光の玉が現れ、自身の姿が描かれた黒とピンクの左右ツートーンカラーのプリタマシーに変化。プリティシェイクバンドの中央のソケットに装填。三回手首を振った後、眩く光だす。

 

『プリキュア・リンクインパクト!』

 

 両手からピンクの電流を放出させ、ハートマークを大きく描き、エネルギーの塊を形成、両手で力強く押し出す。ハートのエネルギーはワルモーンに直撃。

 

「マイリマシタ~・・・」

 

 ワルモーンはハート型の結界に包まれ、体内のアクダマシーが消滅。元のキュアアイドルの着ぐるみに戻った。

 

「キュアリンク、オマエの顔は覚えたぞ。次に会う時は必ず泣かせてやるからな!」

 

 悔しげに歯ぎしりしながらエンビータは黒いワームホールの中へと退散していき、公園は平穏を取り戻した。

 

「思った通り、キミにはプリキュアの素質があったプネ」

 

 立ち尽くしているリンクにプネリンがフワフワと近付いていく。

 

「キミにお願いがあるプネ。どうかプリキュアのみんなを助けて━━」

 

「うっしゃー! あたし、本当の本当にプリキュアになれたんだぁー!」

 

 異常な興奮状態のリンクにプネリンの声はまったく耳に入って来なかった。

 

「これってさ、夢じゃないよね? ねぇねぇねぇ?」

 

「だーかーらー、話を聞くプネェー!」

 

 堪忍の限界を迎えたプネリンの叫び声が、どこまでも木霊していくのであった。

 




あとがき

どーも、MOZOと申します。
今回久しぶりの投稿となりますので少し忘れている箇所、至らぬ点がもかもしれません。執筆しながら感覚を取り戻していきたいです。
本作では、現在放映中の『キミとアイドルプリキュア♪』が20組目のプリキュアとなることを(勝手ながら)記念して、オリジナルプリキュアを題材に挑戦してみました。また、昨今ではウルトラマン、仮面ライダー、戦隊ヒーロー等が歴代戦士の力を行使して変身する作品が多々ありますので、「じゃあ、プリキュアにもあっても良くね?」と考えに至り執筆したという次第です。
最近、仕事が忙しくなかなか執筆する時間が取れないこともあってナメクジ並みの不定期投稿となると思いますが、悪しからず。無理しない程度の気力で活動していこうと思います。
皆様が楽しめる作品を心掛けていきますので応援よろしくお願いします。感想がありましたら、お気軽にお寄せください。
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