林檎と青い青春を   作:時計台のカワウソ丸

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にんにくえあ様誤字報告ありがとうございます。

お待たせして申し訳ありません。私です、毎日部活と合宿で最近死にかけてましてこんなに遅くなりました。
あとなんと今回は文章量が二倍です。いつもが少ないだけなんですけども、えぇ。
その……他人からの視点って案外難しいですね。


先生視点

 

あれはユーリに依頼を出す三日前の事だ。

その日、私はユウカと一緒に仕事の山を見あげていた。

 

「……わぁ」

「……先生、どうやったらこんなにも溜め込めるんですか?」 

 

ユウカはこの仕事の山を見あげながらそう呆れた声で、語りかけてくる

いやいや違うのだ、この時期に、あの時間帯で、あの場所で、あんなに素晴らしいフィギュアが各学園で突然発売されたら買うしかないじゃないか!

だから2日ばかりシャーレを開け、キヴォトスを飛び回り帰って来たらこんな有様になっていたのだ。

私は悪くない! 悪くないったら悪くないのだ!

 

私はユウカが書類の山に気を取られているうちに手に持っていた領収書をこっそりと引き出しの中に入れる。

見つかった瞬間ユウカによる説教コース待った無しである。嗚呼神様! どうか見つかりませんように!

 

「はぁ、先生とにかくやりましょう」

 

勝った! 神様ありがとう!

 

「あと先生、いま隠した物後で見せてくださいね」

 

ヒッ!

 

そして少し仕事が一段落した時私は正座をしていた。

 

「先生、またこんなに無駄使いして! 五千円以上の買い物をする時は相談してくださいって言ったじゃないですか!」

「うぅごめんよ、ユウカ」

 

あぁ角が見える。なんだか先生としての威厳が破壊されている気がする。

……元からそんなにないか

 

「ハァ、もう先生たら、フィギュアを買うために2日間もキヴォトスを飛び回りその結果、こんなに仕事を貯めたんですか?」

「ほんとごめんねユウカ〜まさかここまで貯まるとは思わなくてぇ〜」

 

まぁ飛び回る前から溜まってはいたけどこの2日でここまで溜まるとは思ってもいなかった。

 

はてさてこの仕事の山に目を向けよう。

……うん、これ無理じゃないか?

 

「……これ終るかな?」   

「さすがにこれは――今日だけじゃ厳しいですね」

「そうだよねぇ、うーん」

 

これはまた徹夜コースだろうなぁ。三日で済めば良いけど多分これ三日じゃぁ収まらないだろうなぁ……

 

「取り敢えずやりましょう」

「うん……そうだね」

 

私は憂鬱になりながら席に座った。

 

 

「あの、先生そろそろ上がらせてもらいます」

「うんお疲れ様」

「あと先生、明日はその……」

「うん、わかっているよ、むしろ今日来てくれただけでありがたいよ、気を付けて帰ってね」

「あの! 明後日はこれますから〜!」

 

時は午後の6時小走りでシャーレから出るユウカを見送りながらエナジードリンクの蓋を開ける。

はっきり行ってここからが正念場だ。今から寝たら起こしてくれるユウカは居ない。アロナは……昼ならともかく深夜は多分寝てしまうだろう。

 

「頼むぞぉ相棒」

 

そうエナジードリンクに語りかけながらエンターキーを押した。

 

朝、小鳥の声が鳴いている。机の上には相棒の残骸が3本ほど転がっている。

 

「お、終わらない……」 

 

わかっていたことだが普通に終わる気配がない。仕事の山は「何かしたか?」と言いたげな表情でそこに健在していた。

 

「……アロナどのくらい終わった?」

「えっと、大体このぐらいですね」

 

シッテムの箱の画面からアロナがグラフでどのぐらい終わったか表してくれた。

私はアロナの頭を撫でながら、頭の中で過去の自分にラリアットをかます妄想をする。

まぁ今の私が過去に戻ったとしても同じ行動をすると思うけど。私はそういう人間なのだ。

 

 

ふと、体がニコチンを求めていることに気づく。

そういえば今日は珍しく誰も来なかったはずだ。ここらで一度ニコチンをキメるべきかもしれない。

 

アロナにこちらを見ないように言ったあと、ソファに置き、窓を開け消臭剤とミントタブレットを用意し煙草に浅く軽く掠らせる様に火を付ける。

 

「すぅ……ふぅぅー」

 

口から窓の外に吐き出される白炎を眺め、頭が冷えるのを感じる。生徒に見つかったら教育に悪いし、誰も来ない日とか早朝にしか吸えないのだ。

 

吸い終わった吸い殻を火皿に押し付け、消臭剤をまき散らかし、ミントタブレットを噛んで、体を伸ばす

 

「さて、がんばりますか〜」

 

誰も居ない部屋でそう呟きながら新しい相棒の蓋を開けた。

 

時計の針が2回ほど回ったころ、そこは死屍累々だった。転がっている相棒は3本から8本になっている。 

 

「……眠い」

 

とてつもなく眠い、とんでもなく眠い。私の弱いところが「仮眠をとったほうが効率良いんじゃね?」とか言ってはいるがそれで効率が良くなることなんてほとんどないのだ。

私の学生時代の課題の期限直前の歴史がそう証明している。

  

あれ、そういえば今日ユウカが来る日だったな。

そうなるとこの相棒達は処分したほうが良いだろう。

 

「じゃあね、太郎と愛子とえっと……以下省略たち」

 

私はそう相棒に別れを告げた。

 

相棒に別れを告げて一時間経った頃ユウカがシャーレに入ってきた。

 

「おはようございます先生」

「あぁおはようユウカ」  

 

ユウカは私の目元を見て、

 

「先生、大丈夫ですか? 少し仮眠をとったほうが良いんじゃ?」

「ん? あぁいや大丈夫、……ただユウカはこんな感じの大人になったら駄目だよ」

 

ユウカはなんともいえない顔でこちらを見つめてくる。

これは学生のほとんどが体験するものだ。どうにかユウカにはこういうことは知らない大人になって欲しものである。

 

まぁそれはそれとして目の前の仕事の山、今は相棒達の犠牲により仕事の丘になってはいるが、まだ終る気配は見せてなかった。

 

私が仕事の丘を睨みつけながら、相棒その9を召喚しようかなと思っているとユウカが口を開いた。   

 

「あの、先生良いですか?」

「うん、何?」

「あの、これはさすがに私達だけじゃ厳しいと思うので、便利屋を頼んだほうが良いと思うんです」

 

ほう、便利屋その手があったか、現在、生徒たちが自主的に私の手伝いをしてくれるけど、私のせいで生徒の時間を奪っていることに変わりはないから、いつも申し訳ないと思っていたのだ。お金はあるしさすがに重要な仕事とかは任せられないけども見られても困らないものなら任せられるだろう。

 

「良いねそれ、誰かお勧めとかある?」

「誰がお勧め、ですか、えっと私の知り合いでも良いですか? ユーリさんって言うんですけど」

「全然良いよむしろ大歓迎」 

 

ユウカの知り合いなら信頼は出来るだろう。

 

私はさっそくユウカに電話をお願いした。電話越しの会話でも、ちゃんと事務作業ができるとわかって安心する。

さっそくユウカに変わってもう。えっと確か名前は……

 

「君がユーリでいいのかな?」

 




続きを早く出せるように頑張ります。

感想と評価をもらえると私が踊り狂います。

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