trpgをずっとしてました。楽しかったです。
霧斬朱様、誤字報告ありがとうございます。感謝の意を伝えます
「あのね、なんで私があんたらと仲良く学校に行かないといけないわけ?」
「ほら、仲を深めるためにさ?」
その言葉を聞いて彼女は溜息を漏らしぶっきらぼうに、
「……今日は学校行かないわよ」
「えっ、なんで? あっ――」
先生は何か思い至ったようで、セリカさんに生暖かい視線というのだろうか? そういう微笑ましいものを見るようなものを向けた。それからほんの少しだけ背伸びして、私に小さな声で、
「ねぇ、ユーリ」
「どうかしましたか?」
「これってさ、たぶん。サボりってやつだよ」
「サボり、ですか」
「……なんの話をしてるのよ」
声に少しの苛立ちを含ませたセリカさんの方を向けば、彼女は腕組みをして、足を踏み鳴らし、少しの砂埃を起こしながら、こちらを軽く睨みつけていた。
切り出しちゃっていいのだろうか、と先生に視線を向ければ、少し頷きながら視線を合わせてきた。なら。
「サボり、なんですか?」
「違うわよ!」
「ふふん、安心してセリカちゃん。私の立場からすると止めなくちゃだけど〜、いいよ見逃して――」
「だから違うわよ! あとちゃんづけはやめて……はぁ、あのね。今日は自由登校日だから別に学校行かなくていいのよ」
「それじゃあ……どこに行くんですか?」
「あんたに言うわけないでしょ……もういい? もういいわよね? それじゃ私忙しいから!」
そう言って、彼女は砂埃を立てながら走り去っていった。
「――追いかけよう!」
「追いかけるんですか!?」
先生は彼女の後を追いかけ始めた。慌ててその後を追いかける。
「ひゃぁ! な、なんで追いかけてくるのよ!」
「だってついてけば行く先がわかるから」
「バカじゃないの!? ストーカーじゃん! ついてこないでよ!」
「いいや、教えてもらうまでついていくよ」
「ッ〜〜〜! わかった言うわよ! ……バイトよ ……もういいわよね!?」
そう言い残し、砂ぼこりを上げながら走り去る。
「追いかけるよ、ユーリ!」
「またですか!?」
また先生が彼女の後を追い始めた。
だんだん、先生の息が切れ始めた。
「うぅ……しつこい! いつまでついてくるの!?」
「はぁ、はぁ、ば、バイト先を知るまでは、追いかけるよ」
「意味わかんない! このバカ! ダメ人間! ストーカー! あっち行け! ぶっ叩くわよ!?」
「ぐふぅッ」
多分、ダメ人間のところでまたダメージを受けたんだろう。先生が少しふらついた。その隙にセリカさんがまた駆け出した。
「ちょ、待って!」
同じように走り出した先生の後を追う。けど先生は。
「はぁっ……はぁっちょ、待って!」
もうだいぶ息が切れていた。砂で走りづらいのもあるだろうが、アビドスの強い日差しにより、先生の体力が奪われたのであろう。ふらふらで心配するほど息が切れてる。
もうセリカさんも後ろを気にしながら走ってる。
「……だ、大丈夫、ですか?」
「はぁっ……はぁっ……はぁっだ、大丈夫。けほっけほ!」
「……大丈夫なの?」
「はぁっ……はぁっ……大丈夫だよ、心配してくれてありがとうセリカちゃん」
「……私、先に行くわね」
そう言って、彼女はチラチラとこちらをたまに振り向きながら駆けていった。その姿は十秒ほどで見えなくなる。先生はまた追いかけようとしたけど、流石にもう追いつけないだろうし、あと、そろそろ命に関わりそう。あんまり体力多くないんだから無理しなければいいのに……
「先生……一旦、学校に行きましょうか」
「はぁっ……はぁっ……そ、そうだね。うん」
ふらふらの先生に肩を貸しながら、私は学校に戻った。
私が対策員会の扉をあけ、椅子に座らせる。視線が、私の肩の先生に集まる。シロコさんなんかは「また死体になってる……」って呟いてた。
「先生〜どうしてそんなに疲れてるのさ? おじさんに話してみて〜」
そう言いながら、ホシノさんが水が入ったコップを先生の前に置いた。
先生はホシノさんにお礼を伝えたあと、それを一気に飲み干し、事情を説明し始めた。
「なるほど、つまり先生とユーリさんはストーカーになったわけだ」
話を聞き終えたホシノさんの第一声がこれだ。
あまりにも人聞きが悪すぎる。
「ん〜……セリカちゃんのバイト先ですか」
「セリカ、確かに放課後すぐ帰ったりすることあるね」
「とこに行ったか。みんな知らない?」
先生がそう問いかけたけど、みんな心当たりはなさそうだった。けれど、
「うへ、私心当たりあるよー」
間延びした声で、あっけらかんとホシノさんがそう言った。
「ホシノ先輩、何か知ってるの?」
「あそこかなぁ〜ってのはあるよ〜シロコちゃん」
「それは……どこなんですか? ホシノさん」
「うへ〜、みんな、そんなに知りたい?」
ホシノさんも、アヤネさんも、ノノミさんも、もちろん先生も頷くのを見ると、
「それじゃぁ、みんなでストーカーになっちゃう?」
一拍置いて彼女はそう言った。
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