妄想科学NVL CHAOS;INNOCENCE   作:師走F

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第9話:狂気は彼を追い詰める

 ◆

 

 420 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 続報(゚∀゚)キタコレ!!

 

 渋谷 物流倉庫内で腐敗した遺体が発見された模様

 http://news23.hkt.jp//news//202607020001.html

 

 421 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 これネオジェネじゃね?

 

 422 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 ハッピートリガーでも顔面レモンでもない第三の手口か

 

 423 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 マ?どんな?

 

 424 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 いや記事読めよwww

 

 425 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 死因は雑菌による感染症

 体に傷をつけた状態で、不衛生な環境に何時間も放置されたと思われる

 

 426 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 じゃあコンテナにずっと監禁されたの?エグイ。。。

 

 427 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 ちびネズはあった?

 

 428 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 あれはデマだっただろ

 

 429 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 今のとこ情報は出てないし、まあないんだろうな

 

 430 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 ちなみにブルバではもう名づけられてるらしい

 http://bluebird.jp/rennewPiPi/20250701009.html

 

 431 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

風呂キャンかい、ワイwww

 

 432 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 なんかすっかりSNSにとって変わられた感じするな

 ニュージェネの時は、ここで命名議論とかしてたのに

 

 433 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 そりゃ今時、@ちゃん使ってるようなインターネット老害も俺らくらいだろ

 

 434 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 そこまで減ってないぞ

 SNSの方が規模がバカでかいってだけ

 

 435 名前:名無しさん@渋谷 2025/7/2

 

 不衛生な空間でじわじわ殺されるってどんな気分だったんだろうな

 

 ◆

 

 翌日、体調不良を理由に俺は仕事を休んだ。

 

「大丈夫?」

 

 床に寝転がってぐったりしている俺に、ノワールは心配そうに声をかけてくれた。

 

「だいじょばない」

 

 ハッピートリガー#3発目に続いて、またしてもネオジェネ事件に関わることになるなんて。

 なんで俺ばっかりこんな目に。

 

「……もしかして、これも300人委員会による攻撃なのか?」

 

 俺は起き上がって考える。

 

 一昨日、グリムを名乗る男から電話が来た。

 その翌日に、俺の職場で遺体が発見された。

 

 俺が要求に従わなかったから、俺を脅すために事件を起こしたとすればすべて辻褄が合う。

 

 だとしたらすぐに樋上さんに連絡して、対策を打たなければ。

 

 ピーンポーン

 

「ひっ!」

 

 その時、普段鳴ることのないチャイムの音を聞き、俺は飛び跳ねる。

 

 ピーンポーン

 

 二度目の音、俺がドアスコープから外の様子を伺うと、外にはスーツ姿の男女二名が立っていた。

 

「あ、あの、どちら様ですか?」

「すみません。我々渋谷署の者でして」

 

 俺がドア越しに尋ねると、彼らは警察手帳を見せてきた。

 警察が何で俺の家に、と一瞬動揺しかけたが、

 

「昨日、鈴代様の職場で遺体が発見された事件について、お話をお伺いできればと思いまして」

 

 続く言葉を受けて、すぐに納得した。

 

「ちょ、ちょっと待ってください」

 

 俺はすぐにノワールの元へ戻る。

 

「青い人だ。とりあえずどっか隠れてろ」

「うん。分かった」

 

 ノワールは手慣れたもので、すぐに押し入れの中に飛び込んだ。

 俺も急いで玄関に戻り、鍵を開けて外に出た。

 

「あ、どうも」

 

 俺がおどおどしながら挨拶すると、二人は笑顔で返してくれた。

 

「では、いくつか質問させていただいてもよろしいですか?」

 

 俺は大人しく頷く。

 

「あなたは6月18日から25日の間、どこにいましたか?」

「……あの、なんでそんなにアバウトなんですか?」

 

 アリバイ調査をされるだろうことは、前回の取り調べでも分かっていたことだが、あまりにも幅が広すぎて思わず聞き返してしまった。

 

「遺体の腐敗が進みすぎていて、正確な死亡推定時刻が分からないので」

「ああ。なるほど。えーっと、18日から23日までは仕事です。24日は休みで、適当にその辺ぶらぶらしてて、25日はまた仕事です」

「お休みの日は、おひとりで」

「まあ、はい」

 

 本当は株式会社The Truthのビルに行っていたが、この警察官が委員会の息がかかった存在でないとも限らないので伏せておいた。

 

「では続いて、行方不明の間島健吾さんについてはご存じですね」

「まあ……へ?」

 

 俺はまたしても警官に聞き返してしまった。

 

「あの、すみません、今、間島さんが行方不明って言いませんでしたか?」

「えぇ。職場の皆さんには知らされていないようでしたが、間島さんは、二週間ほど前から行方が分からなくなっていまして」

 

 それじゃあつまり、あの遺体の正体は……

 

「大丈夫ですか?」

「あ、す、すみません……」

「気分がすぐれないようでしたら、また別日でも」

「い、いえ、大丈夫です。続けてください」

 

 正直気分は最悪だが、余計なことをして、取り調べを長引かせるのもコスパが悪い。

 

「そうですか。では、鈴代さんは間島さんによく職場で叱責を受けていると聞きました。間島さんに対する率直な印象をお願いします」

 

 なんだその質問。

 それはまるで、俺が間島を殺したかのような言い方じゃないか。

 

「……別に、特になんとも」

 

 俺は怒りを押し殺して、平静を装って答える。

 

「そうですか」

 

 その後、特に当たり障りのない問答を繰り返したが、正直よく覚えていない。

 

「ありがとうございました。ご協力感謝いたします」

 

 そう言って、二人の警官は立ち去った。

 

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