【書籍化決定】種付けおじさんIN戦国 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「「「あへ〜……」」」
「ふぅ、やはり精液まみれで床に転がる妻達を見ると落ち着くな」
最近は戦や政務ばかりでなかなか嫁達を抱く時間が無かったからな。
今日は午前中に政務の大半を終わらせて、昼以降は嫁達と過ごす時間に充てていた。
「ま、まったく……相変わらず凄いわね……」
「雫もまた孕ませてやるからな。そろそろお腹が空なのに違和感が出てくる頃じゃないか!」
「確かにお腹に赤ちゃんが居る期間が長いけど……そんな妊娠している期間が正常とは思ってないわよ」
「そうかそうか」
雫の汗を拭いながら俺は雫に抱きつく。
相変わらずすべすべしている太ももは素晴らしい。
「全く……」
「うっ!」
俺が雫とイチャイチャしていると、横で転がっていたマリアが腹痛を訴えだした。
よく見ると破水して陣痛が始まっている。
「マリア、お産が始まっているぞ」
「おお、遂にか! ど、どうすれば良いのじゃ?」
「とりあえず横になれ……皆お産の準備だ」
マリアが産気づいたので、出産準備を始める。
手ぬぐいを用意したり、桶を用意したり……。
ゆっくりさせていると分娩が進み、赤ん坊の頭が見え始めた。
「うぐぐ……股が裂けそうなのじゃ」
「俺の男根をいつも突っ込んでいたから裂ける事はないから安心しろ。ゆっくり呼吸を整えて、俺の手を掴め」
「ふーふー……んん!」
手を思いっきり握られた瞬間にニュルンと赤ん坊がマリアの股から飛び出した。
「オギャァ! オギャァ!」
「マリア、よく頑張った。元気な男の子だ」
「男の子……(三好)長慶様の生まれ変わりかのぉ……」
「なんだマリア、名前を決めているのか?」
「ああ、この子の名前は千熊丸……なのじゃ」
「良い名前じゃないか」
マリアのお産も無事に終わり、マリアは嬉しそうに赤ん坊に授乳を始めるのであった。
年が明けて1574年……天正2年。
桶狭間から数えるともう14年も経過していた。
俺も数え年で27歳になり、種付けおじさんとしての能力にもますます磨きがかかってきていた。
そんな正月早々、俺は岐阜城にて信長様に正月の挨拶を行っていた。
「あけましておめでとうございます信長様!」
「おお、馬も元気そうだな。信道や信澄は元気か?」
「はい、信道様は連れてきていますので、後ほどお会いになりますか?」
「うむ、後で時間を設けよう。今日は宴だ。馬も気楽に過ごせ」
「は!」
正月の宴として俺は広間に通され、席に着く。
席順は佐久間信盛、柴田のオヤジ殿、丹羽長秀殿に次ぐ4番目の席順であった。
俺の次に滝川一益、明智光秀、羽柴秀吉と見知った者達が並ぶ。
信長様が上段に座ると、今年度の抱負というか目標を発表する。
「今年は脇を固める。昨年は足利義昭攻めから始まり、朝倉、浅井攻め、伊勢長島攻めと戦が続いていた。ここらで一端足場を固め、英気を養え」
「それは……戦をしないということでしょうか?」
察しが悪い佐久間信盛が信長様に質問するが、信長様は少し不機嫌になりながらも
「積極的に仕掛けぬが、機があるとみれば攻めかけよ。本願寺、武田と敵はまだまだ居る。1つ1つ滅していくのみぞ」
信長様は小姓頭の堀秀政を呼ぶと2つの髑髏を用意させた。
「余に逆らった者はこうなる」
その髑髏は杯に加工されており、信長様はそこに酒を入れていく。
「だ、誰の髑髏でしょうか」
勇気ある家臣の1人が信長様に聞くと、信長様はニコニコしながら
「朝倉義景と浅井長政の首だ」
と言った。
信長様はこの2人に対して相当怒っていたらしく、首だけとなった彼らの顔の肉を削ぎ落とし、中身を捨てて、更に加工までして髑髏杯として用いていた。
死してなお辱めを受けている彼らに家臣達は皆震える。
まぁ俺は気にしないが。
「では頂くとしよう」
信長様が髑髏杯の片方を手に取ると中に入っていた酒をぐいっと飲んでいった。
俺達家臣も目の前に注がれている酒を飲み干す。
それから宴会が始まったが、馬鹿騒ぎできる雰囲気ではないので皆近くの人達と喋り始めた。
「オヤジ殿、久しぶりです!」
「おお、又兵衛か、越前はどうだ?」
「美濃に比べると少々肌寒いですが、市が風邪を引かないように気をつけています」
「そうかそうか。お市様が元気そうならいいのだ」
「オヤジ殿は継室を娶らないのですか? まだまだ下も元気でしょうに」
「これぞという者が居なくてな。まぁ儂には優秀な養子が何人か居るから気にしなくて良いぞ」
「そうですか……」
オヤジ殿には養子が何人かいたし、庶子も何人か居る。
お家断絶になるということは無いだろう。
「又兵衛、こっちこっち」
俺を呼ぶ声がしたので、そちらに向かうと秀吉と丹羽長秀殿が居た。
「いやぁ遂に席順を抜かれてしまいましたな」
「いやいや、これは血縁関係が出来たからで、純粋な実力だと秀吉殿に負けますよ」
「うれしいことを言ってくれるな!」
「藤吉郎、それを言いに来たのではないのだろ?」
「丹羽様、失礼しました。又兵衛、話と言うのは領国経営のことについてだ」
俺、丹羽長秀殿、そして羽柴秀吉。
3人の共通点は領地を接していることと、それぞれ織田家家中だと大領を有している点である。
「正直越前の技術を又兵衛が保護してくれて助かった。信長様は焼く気満々だったからね」
「越前の工芸品はやはり売れますか?」
「若狭は京の通り道だろう。越前産の器とかは京の人が欲しがる物だからね」
そう、丹羽長秀殿の若狭国、秀吉の有する近江北部は越前の産物を消費地である京や尾張方面に流す時必ず中継として通る場所であり、購入して横に流すだけでも利益が出るのである。
特に織田家が朝倉家と敵対していたことで、京や尾張に越前の商品が中々入ってきていなかったので、制限が解除された今、越前産の工芸品は飛ぶように売れていた。
「ただ越前の商品を横流しするだけでは産業が育たぬからな。オイラの近江北部は度重なる焼き討ちで田畑の再生からしなければならないし」
秀吉の場合、浅井家に行ってきた兵糧攻めの田畑の焼き討ちがそのまま跳ね返ってきており、離散した職人を集めるのにも苦労していた。
なので秀吉の場合実質石高が表石高より下回っていたのである。
「丹羽様と秀吉には最新の農法を書いた書物を譲りますので、戦後復興を頑張ってください」
「それは助かる」
「良いのか又兵衛」
2人が良いか聞いてくるが、肥料とかは家畜を大量に有している俺に最初は頼らないといけないと思うから、費用は回収できると踏んだ。
それに越前から加賀方面に進出していくのに、秀吉と丹羽長秀殿の領国が安定していないと一揆が浸透してくる可能性が高い。
そうならない為の投資としては安い物だと俺は思うが……。
挨拶まわりも終わり、再び信長様と話す機会が巡ってきた。
「私は恐らく数年単位で加賀の一揆鎮圧に時間が取られると思いますが……」
「それは仕方がないだろう。余としても時間がかかるのは分かっている。しかし、時間をかけ過ぎれば上杉が動き出すかも知れんぞ」
「上杉謙信ですか」
上杉謙信……渾名は軍神。
武田信玄と幾度となく激突し、関東攻めでは無類の強さで北条を滅亡の瀬戸際まで追い込んでいた。
そんな化け物であるが、足利幕府があった頃は織田家との関係も比較的良かったのであるが、幕府を滅亡に追いやったことで謙信はブチギレており、織田との関係は急速に悪化していたのである。
まぁ武田との関係も悪いし、北条は数年前に同盟を破却されて抗争中と全方位敵みたいな状態なので、まだ本格的に織田との関係破綻には至ってなかったが……。
「信長様から見て、上杉は討伐対象なのでしょうか?」
「上杉の強さは謙信公に依存しておるからな。謙信公が居なくなればどうとでもなる。武田は潰さねば東国へ進出できぬが、上杉は共存可能か見極める必要がある……馬、難しいと思うが、上杉との外交も任せるぞ」
「かしこまりました」