【書籍化決定】種付けおじさんIN戦国   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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家族の皆と海水浴

「海だぁ!」

 

「うひょー!」

 

 一乗谷から馬に揺られること約1時間……三国港近くの瀧谷寺に到着した。

 

 赤ん坊達は侍女や雇っている乳母達に任せて、1泊2日の海水浴と洒落込む事にしていた。

 

「住職、1泊だけであるが、寺に泊まらせてもらうぞ」

 

「いえいえ! 津田様にはお世話になっておりますので、是非お使いください」

 

「感謝する」

 

 瀧谷寺の住職に前々から手紙は出していたが、海に遊びに出ても大丈夫と判断した子供達だけでも20人近く居るからな。

 

 それに護衛の家臣を含めると100人近くの大所帯になってしまう。

 

 領内だから大丈夫だと思うのだが、家臣達が

 

「又兵衛様だけが行くんだったら野盗が出ても問題ないのですが、お子さん達の事を考えると護衛は必要でしょ」

 

 と、言いくるめられてしまい、護衛が付いていたのである。

 

 あと嫁達や子供達の多くは馬車に乗って移動していた。

 

 道の整備が進んだことと、ゴムタイヤが普及したことで、大八車からリヤカーへ運搬する荷車が変化していたが、それに伴い、人の乗り物についても変化が起こっていた。

 

 越前内の人の行き来を素早くするために、前から駅を設けて、そこに馬を配置し、乗り換えて素早く移動するという仕組みが越前を統治し始めた頃より、忍び達の協力で実現していたが、道が舗装された為、馬の代りに自転車が駅に置かれる様になり、馬の供給に余裕が出てきた。

 

 それを利用して便利な乗り物として馬車を導入したのである。

 

 勿論山が多い日ノ本では馬車を運用できる場所は限られているのだが、スタミナ豊富で力強い津田家の馬達は馬車を引くのに適していた。

 

 ある程度の坂道はスイスイ登るし、駅が設置してある道は比較的広々とした道が敷かれているので、馬車の運用も可能。

 

 更に自転車やリヤカーの開発で培った技術を応用して、乗り心地を改善した結果、越前から能登の途中と越中の途中まで行き来する乗り合い馬車が運行できるようになっていた。

 

 勿論領主である俺の屋敷には直ぐに動ける馬車が何台も整備されており、今回はそれを全車両動かして家族旅行にこぎ着けたのである。

 

 本来なら籠を用意してゆっくり移動するというのが普通だが、そんなにちんたらしていたら、海水浴を楽しむことができないので、移動時間を短縮するための馬車移動であった。

 

 まぁ嫁達は一応乗馬は皆出来るのであるが、腹に子供が居る嫁もいるので、そういうのは馬車に乗ってもらっていた。

 

「家族を連れて海水浴とは贅沢だな!」

 

「(前田)利家か! そう言うお前も嫁と子供を連れてきているじゃないか」

 

「こうやって家族で海水浴できるなんて、立場が立場だから中々できなくなってしまったからな。一応又兵衛の護衛ということになっているが、楽しませてもらうからな」

 

「おう!」

 

 瀧谷寺にて家臣の一部は寝泊まりするための準備の為に別行動とし、残りの者達は浜辺へと向かった。

 

 ちなみに海藻やタコが大繁殖しているのは瀧谷寺近くの海であり、九頭竜川の終着点なので、秋には鮭が登ってくる入口付近の浜辺で遊ぶ事とする。

 

 さてお待ちかねの嫁達の水着である。

 

「これ本当に水着なのですか? 肌の露出が凄いのですが……」

 

「市、海女の人達なんてふんどしもしくは裸なんだから、これも十分に水着だよ」

 

 俺が用意した水着は、下着職人の綿受と胸が大きいうちの嫁達でも胸が痛くないようなラバー水着を作った結果、Vレグと呼ばれる乳首と陰部を僅かに隠すAVやエロ漫画でしか見たことが無いような水着が仕上がっていた。

 

 ちなみに子供達はスクール水着みたいな水着を着用させた。

 

「ちょっと! 又兵衛! 前に見せてもらったのより隠す面積小さくなっているじゃない!」

 

「そう言いながらもちゃんと着てくれるよな雫は」

 

 太ももがムチムチしている雫はVレグを着用した結果、完全にAV女優みたいな姿になっていた。

 

「まぁこういうのも乙というものじゃな! 眼福眼福」

 

「マリア、若返ったんだから爺くさい事を言うんじゃない」

 

 マリアこと松永久秀や銀子こと上杉謙信もちゃんとVレグを着用していた。

 

 一番胸がデカい玉なんかは、大きめのサイズだったのにゴムが胸や股に食い込んで、乳輪や陰毛が丸見えで、滅茶苦茶エロい事になっていた。

 

 若い家臣達の一部は顔を真っ赤にして股間を抑えている……あいつらには海女さんを充てがって抜いてこいって伝えに行くか……。

 

「父上! これ膨らませて!」

 

「おう! 任せろ!」

 

 海で遊ぶとなれば浮き輪は必須。

 

 子供達には川で水泳の訓練はさせていたが、海で泳ぐとなると、流れが違うので油断はできない。

 

 子供達全員分の浮き輪を自慢の肺活量で膨らませていき、20分もかからず嫁達の分の浮き輪を含めて30個近くを膨らませきった。

 

「じゃあ体操をするぞ! しないと足をつるからな!」

 

「「「はーい!」」」

 

 子供達に囲まれて準備体操をしていくが、うちではラジオ体操を含め、体操をすると怪我しにくくなるという共通認識が出来ていた。

 

 なんなら信長様も政務で肩が凝るからどうすれば良いと聞かれてラジオ体操を教えて、習慣化すると、肩こりの痛みが取れたと喜び、他の家臣達にも広めていたので、織田家に関わっている者はラジオ体操ができるようになっていたり……。

 

 俺達が体操をしていると、麦わら帽子を被り、釣り竿片手に釣り人スタイルでバッチリ決めている人物が居た。

 

 そう近国とその年の近い弟達である。

 

「近国、お前らは泳がないのか?」

 

「僕ら訓練で海で泳ぐ事結構あるので、今日はせっかくの休みなのでゆっくりさせてもらいますよ父上」

 

「おう、そうか! ここらへんは色々な魚が居るからな! きっとたくさん釣れるぞ!」

 

「そうだと嬉しいですね!」

 

 体操も終わり、海水浴が始まった。

 

 家臣達が子供達1人1人に付いて見守っているので安心できるので、俺自身も海を楽しむ事にする。

 

「ハッハッハッハ!」

 

 小麦色に焼けた裸をローションオイルでテカらせて、海に飛び込むと、バタフライで水飛沫を上げながら高速水泳していく。

 

「父上ってやっぱり化け物なんですね……水飛沫が10尺(3メートル)くらい上がってますよ」

 

「水飛沫って言うより水柱だな。水を蹴る度に柱ができてるよ……」

 

「まぁ戦場で敵に回ることが無いから良しとしようや……お、かかった」

 

「兄上早いですね……」

 

 近国が竿を引っ張ると、水中から2メートルを超える巨大な魚が釣れた。

 

「おお! スズキですか?」

 

「幸先良いですね!」

 

「お前の竿も引っ張ってるぞ」

 

「おっと!」

 

 俺の事を化け物と言っている近国とその弟達であるが、彼らも熊を殴り殺す津田家の伝統をクリアしているし、2メートル超えのスズキを腕力だけで軽々釣り上げているのも十分に化け物と言えると思うが……。

 

「むむ! 水中から俺に突っ込んでくる何か!」

 

 俺に高速で突っ込んできたのはカジキマグロであり、水中から放たれた矢の様に泳いでくるが、俺は角を掴むと、思いっきり顔面を平手打ちして、脳震盪を起こさせ、痙攣しているさなか、水上に持ち上げ

 

「とったぞー」

 

 と、懐かしの番組の様な叫び声をあげるのだった。

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