【書籍化決定】種付けおじさんIN戦国 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
本能寺……法華経に属する寺で、戦国時代度々焼き討ちをされる過去を持っている場所であるが、その都度京の町人達の協力で復興してきた特殊な寺であった。
その日、俺は信長様と共に本能寺に入り、信長様は食事後に敦盛という舞を踊られた。
「人間五十年、下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり」
人間の世の五十年という歳月も、天界(下天)の時間と比べれば、夢や幻のように儚いものである。
この意味が込められた一節を信長様は得に好んだ。
元を辿れば源平合戦のとある兵士の心境の変化を舞として踊るのが敦盛であるが、前半は戦で功を挙げようと頑張る気持ちが強く、そして後半になると相手の少年が自分の息子と同じ年だった事が分かり、幼いながらに命を散らせる儚さと後悔から絞り出されたのが先ほどの人間五十年の一節である。
信長様の周りで控えていた小姓達や俺は拍手をして舞を踊った信長様を褒め称える。
信長様も上機嫌であったが、食後に急に踊ったせいか少々立ちくらみがすると言って、今日は俺と蘭丸のイチャイチャは無しで寝所に籠もってしまった。
俺も床に付くが、周囲が何やら騒がしい。
「久しぶりに危機察知の能力がビンビンに反応している!」
俺は襖を開けると、遠くよりこちらに向かって殺気立っている集団が見えた。
「ちぃ、結局本能寺の変は起こるのか……あの旗印……塙直政の軍勢か?」
俺は手元に置いてあった愛刀の肉刀を持ち、信長様の元に向かう。
「蘭丸か!」
「は! 又兵衛殿、この騒ぎはいったい……」
「塙直政が謀反を起こしたらしい。信長様は」
「今起こしに向かうところです」
「よし、一緒に来い」
信長様の部屋に入ると、信長様は既に外の騒動に気がついていたらしい。
「馬と蘭丸か。騒ぎを起こしているのは信忠の軍勢か?」
「いえ、塙直政の旗印が確認できました。塙直政の謀反でございます」
「ふむ……で、あるか……蘭丸、小姓共は」
「は、既に臨戦態勢を整えております。時間稼ぎはできるかと」
「すまぬな馬……いや又兵衛……死地に付き合わせてしまって」
「いえ、この程度の死地は桶狭間で経験済みです。あの時も百人程度で今川の軍勢に突っ込みましたから」
「その時は千秋の軍勢に所属していたのだったな……まったく、塙の奴は何をトチ狂ったのか……余を倒してもアヤツに味方する者などほぼ居ないであろうに」
「わかりませんが……とにかく生き抜かなければ始まりません。私が血路を開きますので、その間にお逃げください」
「ふふ、この期に及んで頼もしいな。蘭丸」
「は!」
「脱出できる場所を探せ、馬の意地を無駄にするでない」
「は!」
俺は蘭丸から弓を借りると、寺の屋根によじ登り、弓を構える。
「さてさて、どれだけ倒せるか……津田又兵衛の武勇とくと見よ!」
種付けおじさんの能力を込めてこちらを囲んでいる塙の軍勢に矢を放つ。
飛び出した矢は白い光を放ちながら進んでいく。
そして敵に触れた瞬間に、当たった箇所が膨らみ、そして全身が巨大な肉棒へと変化すると、白濁液を周囲に振りまく。
白濁液に触れた兵士達は、みるみる体が縮んでいき、非力なロリっ娘へと性転換及び幼児化が進行する。
「ひい、又兵衛様の妖術だ!」
「聞いてねぇぞ! 又兵衛様に逆らうなんて!」
塙直政の現在の支配地域は大和国……そこは松永久秀が統治していた時期もあり、戦で妖術を使いながら敵兵を壊滅させたのは、大和に住む兵士達にとって俺は神に等しい存在なのである。
俺に歯向かうということはどうなるか……人としての尊厳はまず残らない。
俺が居ると分かった瞬間に一部の兵士の士気は落ちるが、それでも大軍の流れは止まらない。
「警告はしたぞ!」
俺は次々に矢を放っていき、当たった兵士は巨大な肉棒に、そして噴水の様に噴き出す白濁液に触れた兵士達は次々に幼女化していく。
その状態で白濁液を浴び続けると、今度はお腹が膨らみ始める。
「地獄絵図だな」
パパパン
しかし、俺が寺の屋根から矢を放っている事がバレたのか、今度は塙の軍勢も矢や鉄砲で応戦してくる。
ヌルリ、ヌルリ
「俺に飛び道具は効かん!」
全身から汗のように流れ出すローションにより、矢や弾が当たってもヌメリで滑ってダメージは入らない。
「ちい、先に矢が無くなったか」
俺は屋根から飛び降りると、門の前に飛び降りる。
信長様の小姓達は門が開かないように抑えつけていたらしいが、木の壁や柵の間から槍で刺されたり、弓で射られ、またたく間に無力化され、壁が打ち壊されて、寺の境内に敵兵が侵入してくる。
「でいりゃぁ!」
転がっている槍を侵入してきた兵士に向かって投げつけると、十数人が串刺しになって、周りを巻き込みながら倒れ伏す。
「津田越前守又兵衛! 貴様らここが織田信長様が居ることを知っての狼藉か! 知って押し入って来たのであれば……」
俺はスパンと、一振り肉刀を振るう。
すると、俺を取り囲んでいた兵の首が吹き飛び、胴体から噴水の様に血が噴き出し、血の池を作り出す。
「ここが地獄の一丁目だ。全員殺すぞ」
「盾だ! 盾であの化け物を押し潰せ!」
何処かで聞いた声がする。
俺は先ほど首を刎ね飛ばした兵の頭を掴み、ハンドボールを投げるように、声のする方に投げつける。
すると馬に乗っていた武者の胴体に投げた頭がめり込み、砕けた頭蓋骨が散弾の様に武者に突き刺さる。
恐らく即死だろう。
武者までの距離は60メートルほど離れていたが、そんな距離でも狙って殺せる俺に兵たちは槍を構えるだけで近づこうとしない。
「その間合いは俺の射程圏内だぞ」
俺は一瞬で槍の柄を掴むと、グルンと手首を返した勢いで、持っていた足軽を地面に叩きつける。
その兵は首が変な方向に曲がっている。
槍を奪うと、横に薙ぎ祓う。
すると雑兵が紙切れの様に槍に触れた瞬間に肉塊に弾け飛ぶ。
「安い槍は駄目だなぁ……一回振るっただけで壊れる」
振るっただけで、握っていた柄の部分以外折れて無くなったので、柄の部分を敵兵に投げつけると、甲冑を貫通し、胴体に大穴が空いて兵が倒れた。
「「「うぉぉぉぉ!」」」
盾を構えた兵が俺に向かって突っ込んでくる。
俺は左手の親指と中指を擦り付けて音を鳴らす。
「時よ……止まれ!」
種付けおじさんの能力……時間停止。
周りの動きが数秒止まる。
俺は愛刀の肉刀を振るっていき、盾兵の列を突破する。
「そして時は動き出す!」
再び指を鳴らすと、盾を持っていた兵士達はサイコロステーキの様に細切れとなり、走った勢いのままに崩れ落ちて血の池の広さを広げる。
「な、何がおこっただ!」
「わ、わかんねぇが! 盾持ちの兵士達が一瞬で細切れに!」
「やっぱり神様に逆らってはいけなかったんだ!」
「俺は無理だべ! 又兵衛に槍を向けるなんて!」
「あ、おい、おらを置いていくな」
「無理無理逃げるべ!」
遂に士気が崩壊し、俺の周りに居た兵士達は逃げ出し、前に進む兵とモミクシャになって大混乱が発生。
「信長様は!」
信長様の気配を探ると、まだ寺の中に居る。
「逃げ出さなかったか……ならば、俺が背負ってでも!」
俺は寺の中に入り、信長様の元に行くと、仁王立ちしながらも信長様を守り、矢を無数に受けて絶命している蘭丸に、腹を切って内臓がこぼれ落ちている信長様が居た。
「の、信長様……」
「馬か……」
息絶え絶えになった信長様が苦しそうに呟く。
「逃げようと言ったじゃないですか」
「この数では無理だ……ちょうどよかった……余の首を落とせ……この首を塙ごときにやるつもりはない……はよう落とせ!」
信長様は最後の力を振り絞って俺に伝えてくる。
しかし、俺は信長様の覚悟を無碍にした。
俺は信長様の握っていた小刀をはじき飛ばすと、信長様に抱きつき、腹に思いっきり俺のイチモツを捻り込む。
そして思いっきり射精。
すると信長様の体はみるみる縮み、赤髪の少女がそこに居た。
あまりの出来事に信長様は目を丸くしていたが、俺は近くにあった籠の中に信長様を入れると、俺の着ていた着物で結びつけ、俺は全裸かつ信長様の入った籠を背負っての敵中突破を開始するのであった。