【書籍化決定】種付けおじさんIN戦国 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
正確には10人です……多すぎ!
夏も終わり、秋となり、収穫作業に追われる日々も終わった。
俺が広めた千歯扱きや米だけでなく小麦やそばの実の選別に使える唐箕(とうみ)と呼ばれる送風を用いる農具を仕組みを思い出しながら作り、それを用いることで収穫作業もだいぶ楽に進んだ。
そのまま鶏糞で作った肥料や一部の藁を焼いて焼畑して畑の栄養素を整えると、小麦の種を蒔いていく。
「畝を作ってそれをその上に蒔いていき、発芽したら麦を踏んでよく育つように願う!」
そう言うやり方を教え、麦の種をただ蒔くだけでは収穫量が増えないことを村人達に伝えた。
ただ俺は実験的に温泉のお湯を冷やしてから水撒きする畝と俺の精液を水で薄めた液体、卵の殻を柑橘類の果実(今回は柚子)のエキスで化学反応を起こし、溶かしてカルシウムが大量に含んだ液体の3種類を用意してそれぞれの畝に振り撒いて成長を比べてみることにした。
他にも大根だったり種を熱田の薬草園で育てられていたところから手に入れたほうれん草の種、白菜なんかも植えていった。
あとは栗を育てることに挑戦してみることにした。
秋なので、山には栗が大量に落ちており、それを拾ってきて木鉢に植えてみて、種付けおじさんの能力としてクリトリスをいじるから栗いじりに連想ゲームみたいな感じで育たねぇかなぁと思い、精液を薄めた液体を振りまいてみた。
まぁ同じ様にしたキノコが凄い勢いで生えるので、同じ様に出来るかと思ったのが理由である。
「実際今年もすごい量のキノコ……」
「又兵衛様の精液を原木にふりかけて、生えてくるの待つって……又兵衛様は神の使いか何かですか?」
「あはは……」
はじめにそうツッコミを入れられながらも、今年も大量のキノコを収穫し、椎茸だけは贈り物として使えるので、干し椎茸にした後に信長様に贈ったりもしたが、それを見て小姓頭の加藤殿含めた数人の小姓達の嫉妬が凄いことになっていた。
信長様も思うところがあるのか、俺に気をつけろよと言われることがあった。
「でもこれで当分キノコ食べ放題ですね!」
「米の収穫も終わったし、キノコの炊き込みご飯や焼きキノコ、キノコの吸い物と色々作ってやるからな〜」
「楽しみです!」
「又兵衛、城の修繕の仕事を請け負ってくれてありがとうな」
「いえ、森(可成)様に呼ばれればいつでも駆けつけますよ!」
森可成様は中美濃を攻略したことにより中美濃の責任者を任され、中美濃の烏ヶ峰城(今俺が住んでいる加茂村の隣町にある城)を信長様より城主に任じられ、金山城へと名前を変えて、改修作業をしていた。
「しっかし、又兵衛が担当した城壁は随分と早く完成したな? 何かあるのか?」
「何か……そうですね……」
俺の城の作り方としてまず竹や木材で枠組みを作っていき、基礎を作る。
そこに石を敷き詰めて厚みを出していく。
そこに泥で作った土壁の材料を塗っていき、形を作る。
乾燥したら仕上げ塗りをすれば完成である。
「ふむ、聞いた限り普通の塀作りと一緒であるな」
「あ、でも俺最初に岩を持ってくるんですよ」
「ん? 岩?」
「はい!」
枠組みを作る者は忍び出身の手先が器用な者に担当をしてもらい、力自慢達は俺が岩を運んでくるので、それを砕いて石にしていき、それを敷き詰めていくので、石をそのまま運ぶより効率が良いかもしれない。
そして泥を塗っていく際に俺の手腕が発揮する。
他の者に雑に泥を塗ってもらい、俺が手を細かく振動させながら、荒塗りの壁に振動を加えて、壁の密度を増していく。
そうすると壁が引き締まるので、余分な水分がよく抜けるので乾きやすくなる。
最後の仕上げ塗りは丁寧にやって完成なので、岩を運ぶのと壁塗りで少し早く仕上がる感じか?
「塗るのも丁寧だし、本当又兵衛は何をやらせても上手いな」
「ありがとうございます」
「というか、そんな大岩をよく運べるな……」
「鍛えてますので!」
「でも又兵衛、皆が又兵衛の様に怪力だったりするわけではないから兵を率いる時は他人に自分が出来るからとその基準で他にも成果を求めると失敗してしまうからな」
「はい! 部下の力量を見極めて、出来る任務をさせる……ですよね」
「ああ、結局どんなに有能でも1人で出来ることは限られている。いかに集団を上手く使うかが肝だ」
「はい!」
「いい返事だ! どれ、又兵衛次には陣張り(城を作る時の設計や地形を見てどの様な城を建てれば良いかを決める作業)のやり方を教えよう」
「はい! 森様!」
「はい、踏ん張って」
「うーん!」
秋の終わり頃、俺の家では嫁達がお産シーズンを迎えていた。
去年の年明けくらいに種付けしたので10ヶ月だとこのくらい。
種付けおじさんとして嫁達のお腹の状態を確認するのは朝飯前。
なので今日お産が始まるなというのがわかったりもする。
まぁ大抵の場合はお産の準備を整えてからお迎え棒として性行為をして破水させるのであるが……。
この時代のお産だと産婆を呼べるのは上流階級だけで、他の者はお産で血を噴き出すために不浄なものという扱いがあり、出産が始まると小屋に閉じ込めて、旦那はお産が無事に終わることを祈願する……なーんていうのが普通に行われていた。
俺はそんな嫁さんに負担が凄まじいことはさせたくなかったので、お産が始まったら、出産をするために道具を用意している離れに、出産の補助をする人材を集めていた。
まぁ俺が居るときは俺が出産の補助を行い、安産であれば母親の自然分娩がしやすいように汗を手ぬぐいで拭ったり、羊水を捨てたりと、やるべきことをやる。
難産や逆子の場合はお腹を触り、母親が大丈夫なうちに手を突っ込んで子供を引き出すこともある。
俺の嫁達は俺が精気を送り込みまくって安産体型かつ、赤ん坊もお腹の中で正常位になるように向きを整えてから産まれてくれるので、難産になったことは無いが、村人達の中には難産で助けを求めてくる場合もある。
そんな時は俺がお産の手伝いをする場合がある。
ちなみに俺もこの時知らなかったが、男の助産師は記録に残っておらず、信長様に嫁さん達のお産を手伝った事を話したら
「出産場には女しか入ってはいけない決まりがあるが……馬は普通に手伝える知識もあるのであるな」
と、言われた。
これに対して俺の返答は
「お産で苦しんでいる女性がいて、助けられる能力があるのにしきたりや伝統を理由に助けないのは理にかなわないと思われますが?」
と言い切った。
信長様はその言葉に感銘を受けたらしく、確かにそうであるなと頷いていた。
で、子供ができれば赤ん坊の子育て道具が色々必要になる。
例えばベビーベッドなんかがそうだ。
赤ん坊は少し成長すれば寝返りを、数ヶ月すればハイハイを覚えて動き始めるので、結構囲炉裏に落ちて焼け死んだとか外に知らずに出てしまい用水路に落ちて溺死した……なーんて事がザラに起こる。
なので子供の安全を守り、かつ布を効率的に敷き詰める事が出来るベビーベッドは大変ありがたい存在なのである。
俺も赤ん坊が産まれるたびに新しいベビーベッドを作り、お古は他の赤ん坊が産まれた家に譲ることがあるが、前の村では俺の子供が使ったお下がりのベビーベッドを使った赤ん坊は病気にならずにすくすくと成長すると有難がられた。
まぁ流石に自分の子供達以外には種付けおじさんの能力である健康的な赤ん坊に育つというのが適応されていないと思うが……。
まぁ家の子供達は俺のチートの他に、母親達から母乳が大量に出るからそれで栄養失調にならず、他の家の子と比べると成長速度が一回り……いや二回りほど早く大きくなっているのも影響があると思う。
あとは服を編んだり、抱っこ紐を作ったりもし、小さい子供達には箸が使えないので、木のフォークやスプーンを与えたりもしていた。
この年以降結構な期間加茂村で生活をすることになるが、俺は毎年10人の妻を孕ませてボテ腹にし、10人以上の子供が産まれ続けることになり、屋敷は子供の部屋を確保するために順次拡張されていくことになるのだった。
(というか俺の子供だけで小さな学校が作れるくらいになる)