【書籍化決定】種付けおじさんIN戦国   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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種付けおじさんの能力、TS美少女化!あと墨俣築城

 火薬……というより火薬を作るために必要な硝石を作るやり方は、まず雨風がしのげる小屋を建てる。

 

 そこの床に穴を掘り、畑の土、蚕の糞、よもぎの葉を混ぜて数年放置……醸成させた土と灰汁を混ぜて化学反応させると硝石を生み出すことが出来る。

 

 この方法は乾燥した糞を排出する蚕が適しており、人糞や尿などであれば湿気ってしまったり、臭いが溜まってしまい、製法には適さないとのこと。

 

 あと雨でも成分が流されてしまうため、必ず屋根のある場所でやりましょうとはじめの親父さんに言われた。

 

「こんな方法で火薬ができるのか……」

 

「まぁ出来上がるのに5年はかかるんだがな」

 

「5年……5年かぁ……」

 

 火薬の値段を下げたいが、5年もかかるとなると話は変わってくる。

 

 その時俺弾薬調達担当じゃなくなっている可能性が高いし……。

 

 結局製法は教えてもらったものの、伊賀の里と火薬の購入契約をするに留まり、一応信長様に製法を書いた紙を提出するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 ある日、信長様から東美濃にて野盗が蔓延っていて、物流を阻害しているから討伐してこいという命令を受けた。

 

「霧丸、虎丸、龍丸……根城を突き止められるか?」

 

「分かりました。数日時間をください」

 

 うちの忍び衆に頼み、居場所を突き止めさせると、本当に数日で複数箇所の野盗の根城を突き止めてくれた。

 

「又兵衛様、野盗なのですが、どうやら5組居るようで、1つの大きな野盗ではないことが判明しました」

 

「ふむ、1つずつ潰して行くしかないな」

 

 というわけで、忍びの家臣達20名を引き連れて根城に向かうことにした。

 

 まずは廃寺を要塞化させて住んでいる野武士の部隊で、俺は高い木に登ると、砦の内部を確認していく。

 

「いかが致しますか」

 

「反対側に10名配置。俺が矢を射掛け、こちらに攻撃してくれば俺の側に控える10名で迎撃、逃げるようであれば、反対側に待機していた10名が足止め」

 

「分かりました。配置につかせます」

 

 準備が整ったのを見てから、俺は持ってきた強弓を引き絞り、矢を射掛ける。

 

 約200メートルは離れていたが、砦の中に居た野盗で特に偉そうな者を真っ先に射抜く。

 

 ドスッと偉そうな奴の喉仏に命中し、ジタバタと苦しんでいる。

 

 周囲の野盗達は慌ててそいつの周りに集まるので、続けて矢を連射していく。

 

 あっという間に10名近くの野武士達が動かなくなり、指揮系統が断絶した野盗達は矢の放たれた方向から反対側に逃げ出す。

 

 すかさず俺の周りに待機していた10名に突撃を指示。

 

 俺も木から飛び降り、砦に突撃し、反対側で待ち構えていた忍び達と野盗が戦っている背後から斬り込んだ。

 

「被害は」

 

「かすり傷が数人居る程度で命に関わるような者は居ません」

 

「よし、治療後に次の野盗をしばきに行くぞ」

 

「「「おう!」」」

 

 

 

 

 

 5つ目の野盗も討伐する頃には、弓による狙撃だけで片付いたこともあり、俺や部下含めてかすり傷はあれど、大怪我した者は誰一人居なかった。

 

 ただ実験してみたい事があったので、死にかけの野盗を集めると、俺は手で触れて力を込めた。

 

 すると野盗の引き締まった肉体は女性の様な柔らかい肉体に変わり、致命傷と思われた傷もみるみる治っていった。

 

「又兵衛様、これは!?」

 

「神通力の類だ。少し黙ってろ」

 

 忍び達は驚愕していたが、気にせずに続ける。

 

 力を込め終わり、胸に手を当てると、心臓の鼓動は安定している。

 

 野盗だった者の着ている物を引っ剥がすと、股間にあったハズの棒は無くなり、穴に変わっていた。

 

「種付けおじさんって任意の相手をTSさせて孕ませることも出来たよなって思ったけど……これほどとは……」

 

 俺はもう一度力を込めて、男性に戻そうとするが、どうやら男性を女性にすることは出来ても、その逆には出来ないらしい。

 

「幾らか実験するか」

 

 俺はまだ生きていて、意識のある者に対してもやってみた。

 

「ひ、ひぃ! や、やめてくれ! 不気味な術で女になりたくねぇ!」

 

 男は泣き叫んでいたが、体はみるみる女性に変わってしまい、肉体が急激に変化した影響で気絶してしまった。

 

 死んだ人間にもできるのかと思い、試してみたが、流石に死んだ者には適応されないらしく、変化はなかった。

 

 とりあえず生きていた7名の野盗はTSさせたが、野盗をやっている様な連中だ。

 

 肉体が女に変わっても悪さをするかもしれないし、ただただ苦痛の時間を引き延ばすだけだと思い、俺はTS野盗達の首を刎ねて、埋葬させた。

 

「又兵衛様、これで野盗の根城の制圧は完了でございます」

 

「うむ、俺は信長様に任務達成を報告してくる。お前達は村に帰ってくれ。報酬は俺が帰ってからで良いか?」

 

「ありがたき幸せ」

 

「うん」

 

 俺は美少女化の能力が使えることを確認したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 梅雨真っ只中のある日、部下の忍びが血相を変えて俺の家に飛び込んできた。

 

「どうした! 何があった!」

 

「京にて事変……13代将軍足利義輝公、御所にて戦死。犯人は三好家の者達と」

 

「な!?」

 

 え? 将軍って暗殺されるものなの? 

 

 この時代そんなに荒れてるの? 

 

 俺はその情報が真実であるか確認し、それが真実であると判明するとマジかぁという気分になった。

 

 俺の知識だと足利将軍家はもう少ししたら江戸時代になるので、その時のゴタゴタで徳川家康に将軍が移り変わっていくと思っていたし、織田信長様が室町幕府を滅ぼしたって頭の片隅にあったので、そう言う事件が起こるのはもう少し先であると考えていたが……まさかまさかの将軍暗殺。

 

 こりゃ京周辺は更に荒れるぞ……と思いながらも、俺が出来ることは無いので静観していると、信長様から緊急の招集がかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 小牧山城にて家臣達が集められ、信長様は開口一番将軍暗殺の件に触れたのである。

 

 家臣達の中にはここで初めて暗殺を知った者も多く、少しざわついたが、信長様は

 

「ことここに至り、美濃制圧と言っている場合ではない。斎藤龍興との和睦も考えながら、まずは京への道を確保せねばならん。そのためには墨俣に拠点を築き、大垣城攻略をせねばならん」

 

 墨俣と聞いてピンと来る人は来ていると思うが、これが歴史だと実在が怪しまれてはいるが、墨俣城建設の理由である。

 

 稲葉山城攻略ではなく、京に向かうための街道確保の為の拠点……それが墨俣城である。

 

 まずは佐久間信盛が築城を行うように命令される。

 

「必ずや信長様の期待に応えてみせまする」

 

 そう言って、自信満々に城の築城が行われたのであるが、これに失敗。

 

 次に柴田のオヤジ殿が指名され、俺もオヤジ殿の手伝いをしたいと立候補。

 

 柴田のオヤジ殿が大将に指揮下に組み込まれて、弓兵100名を率いることになるのだった。

 

「オヤジ殿、作戦は!」

 

「そんなもの攻撃してくる斎藤軍を撃退よ! 率いるのが竹中半兵衛ならまだしも、斎藤龍興であれば儂は負けん!」

 

 竹中半兵衛は約束通り斎藤龍興に稲葉山城を返却しており、竹中半兵衛は自身の城を弟に任せて隠遁生活を送っていた。

 

 美濃三人衆も既に斎藤龍興をほぼ見限っており、信長様に連絡を取り合っていた。

 

「又兵衛! お主の武威を儂に見せてみよ!」

 

「はい!」

 

 というわけで墨俣築城をしながら斎藤家の迎撃を行うことになり、墨俣築城を開始して数日後、斎藤家が攻撃を仕掛けてきたので、俺は川の中州から渡河してくる斎藤家の敵兵や武将を狙撃しまくり、50人以上討ち取る。

 

 すると斎藤軍が逃げ出したので、柴田のオヤジ殿は全軍で追撃を指示。

 

 墨俣の更に北の十四条と呼ばれる少し開けた土地まで斎藤軍を追い詰めて決戦となり、柴田のオヤジ殿お得意の権六無双を発動し、オヤジ殿が前衛部隊を鼓舞して突撃し、斎藤軍はみるみる溶けていった。

 

 流石織田家最強の武将のオヤジ殿であり、俺も負けじと槍を振るい、5人突き刺しを達成。

 

 暴れに暴れて、十四条決戦と呼ばれる戦いには勝利したものの、墨俣に少数の兵しか置いていなかった事が仇となり、斎藤軍の別働隊により築城途中だった墨俣城は焼き払われ、築城は失敗。

 

 信長様より柴田のオヤジ殿は築城失敗を軽く怒られたものの、首級を500以上挙げていたため、野戦で勝ったことは褒めて、次は優先順位を間違えるなよと注意が入った。

 

 ただそれに参加して大活躍した俺や利家、佐々成政といった若手連中は信長様から滅茶苦茶褒められた。

 

 プロ野球で例えると柴田のオヤジ殿は9回3失点で試合はちゃんと作ったが敗戦投手、ただ若手達はホームランやファインプレーで躍動でポジる要素満載の負け試合といった感じか。

 

 ただ失敗は失敗。

 

 次に誰がやるかというのでなかなかやりだす者が現れずに1ヶ月が経過してしまい、信長様の怒りゲージがみるみる溜まっていく。

 

 それこそ毎晩俺を城に呼んで夜の相手をさせたり、話し相手をしていないと怒りで自ら築城するって言い出しかねない状態であったが、秀吉殿がここで立候補し、信長様からやれるものならやってみろと怒り任せに命令。

 

 ただ秀吉殿は事前に川衆を味方につけていた為に、川の上流で事前に木材を加工しておき、川で木材を流して、墨俣で組み立てることで即興の城を築城し、墨俣築城に成功した。

 

 信長様は大いに喜び、秀吉殿を墨俣城の城主に任命すると、墨俣周辺約1万石の領土を与えられるのであった。

 

 出世レースは秀吉殿が再び一歩前進したのである。

 




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