【書籍化決定】種付けおじさんIN戦国   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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改元問題

 俺が堺でルイス・フロイスに根掘り葉掘り情報を引き出されている頃、京では堺に居る俺の方まで信長様と足利義昭様が喧嘩をしている情報が耳に入ってきた。

 

 年号の改元問題である。

 

 この時代の年号は天皇陛下のご即位に合わせて変える……というのでは無く、大きな災害、社会的な出来事等で変える変えないが起こっていたのである。

 

 現在の年号である永禄がそもそもどうやって改元が行われたか……これが揉めている大きな原因の1つである。

 

 永禄の改元時の将軍は足利義輝公であったが、その時彼は京から追放されており、本来ここ数百年は朝廷から改元の打診を幕府にして、幕府が協議し、朝廷に献金して改元の儀を行うというのが普通の流れだったが、将軍が京に居ないので、時の権力者であった三好長慶に朝廷が伺い、改元が行われたのである。

 

 なので改元に幕府を通していないのが永禄という年号で、幕臣や足利義昭様は永禄を三好の年号として忌み嫌っていたのである。

 

 なら変えれば良いじゃないかと思うが、逆に信長様はこの永禄という年号に愛着が湧いており、あと天皇を敬う心があった信長様は天皇が改元を求めているわけではないのに幕府の要請で改元を行うのはよろしく無いと真っ向から反発。

 

 ちなみに信長様が永禄の年号を好んでいたのは、桶狭間や美濃攻略、京の占領等織田家が躍進するきっかけが多い年号だったからである。

 

 まぁそれ以上に苦難やら裏切りが多発した年号でもあるが……。

 

 年号関連で思い出したが、ルイス・フロイスと交流することによって西暦と今の和暦の一致をすることに成功した。

 

 今年が1569年……前世のうろ覚えの歴史知識で覚えているのは本能寺の変が1582年、関ヶ原の戦いが1600年、大阪夏の陣が1615年だったはず……。

 

 信長様が殺されるのは嫌だが、それと同等に本能寺の変が起こったら天下統一事業が遅れる。

 

 遅れれば遅れる分だけ、民の安寧から遠のく。

 

 まぁ家族が危険に晒されるかもしれないのが嫌なので、本能寺の変だけは止めなければならないが……首謀者となる明智光秀殿と接触した限り、現段階では裏切る感じでも無い。

 

 能力は抜群、若干KY気味であるが、それでも部下や同族からの評価は物凄く高い。

 

 本圀寺の戦いでも、彼の奮闘が無かったら足利義昭様はどうなっていたことやら……。

 

 種付けおじさんとしての能力もある。

 

 対症療法になるかもしれないが、明智光秀殿が何故謀反に至ったのかを取り除くことが出来れば、それは大きく歴史を変える。

 

『なんと! ワインが湧く壺があると! 又兵衛さん! やっぱり改宗してキリスト教徒になりましょう! 聖人になれますよ!』

 

「宗教の押し売りは嫌だわ! ルイス落ち着いてくれ!」

 

 まぁ仲良くなることには成功し、その過程でとある食べ物をいくつか手に入れるのであった。

 

 

 

 

 

 異国の言語を習得し、ルイス・フロイスのお陰で南蛮商人との繋がりも確保出来た。

 

 年内に任務を終わらせるのは難しいと思っていたが、冬が本格化する前に終わらすことができ、信長様に結果の報告を行なっていた。

 

「これが地球儀、こちらが時をわかりやすくする時計でございます」

 

「うむ……まぁ余もどちらも持っているが時計の模様は気に入った。地球儀は持ち帰れ」

 

「は!」

 

「キリスト教は使えるか?」

 

「個人的にルイス・フロイス殿は信用に値する人物でありましたが、キリスト教はやはり他の宗教同様であると考えた方が良いかと……しかも仏教や神道の様に日本の価値観に合っていれば良いですが、多神教と一神教、と神に対する考え方も大きく違います。扱い方を間違えれば大規模な一揆を誘発する可能性も考えられます」

 

「ふむ、宗教は頭が痛い問題じゃな……ただ今の堕落した僧達を見ていると、外部からの刺激は必須。薬の様に適度に使うに留めよう」

 

「その方が良いかと」

 

 報告だけのはずが、結局その後寝室に呼ばれて、信長様の全身マッサージ(意味深)をさせられることになった。

 

 俺的には帰って嫁達と早くイチャイチャしたいんだが! 

 

「帰蝶様の体調はどうでしょうか」

 

 俺は思考を切り替えて、帰蝶様について聞く。

 

 これまでの祈祷の成果で、帰蝶様と信長様の間には3人ほどお子さんが産まれていたが、男子は峰丸の1人のみ。

 

 まぁそれでもお家としては十分であるが……。

 

 ちゃんと男子を産んだことで帰蝶様の正室としての立場は盤石なものになり、織田家の奥を取り仕切っている。

 

 それこそ織田家家臣の奥様の統制をするほどの徹底ぶりである。

 

 俺も帰蝶様より相手できない人数の奥さんを抱えてはいけませんよと言われるが、全員相手でもノックアウトできるので何も問題は無い。

 

 帰蝶様は俺の性豪っぷりに呆れていることもあったが……。

 

「帰蝶か? 元気ではあるが、月物が来なくなったと嘆いていたな。やはりもう年であろうか」

 

 帰蝶様ももう30後半、早い人だと閉経が始まってもおかしくは無い年である。

 

 まぁ俺が肉棒を突っ込めば一発で回復するのであるが、主君の奥さんと肉体関係になりたいと言ったらぶっ殺されるので絶対に言わないが……。

 

 ただ若年閉経はホルモンバランスが崩れるので、体調不良を起こしやすい。

 

 特に治したとはいえ、不妊期間が長かった帰蝶様はその時のダメージによって閉経が早まった可能性がある。

 

「ただ年の関係もあるのか疲れやすくなったと嘆いていたな。療養の為に尾張の温泉に行かせようと思っていたが」

 

「もし良ければ私の所の温泉にしませんか? 住む場所も整っていますので」

 

 信長様だけでなく、信長様の許可が出た重臣の方が俺の村の温泉に療養の為に訪れることがしばしばあり、温泉の近くに宿が建てられていた。

 

 施設も整っているし、信長様も美濃の方が訪れやすいのでどうかという進言である。

 

「近くにいらっしゃれば、厄よけの祈祷も行いやすいですし」

 

「それもそうだな。よし馬の所に帰蝶を預けよう。頼んだぞ」

 

「は!」

 

 信長様の命令で帰蝶様を預かるのであった。

 

 

 

 

 

「これだけここが心地よいのであればもっと早くに来るのであったな」

 

 療養にいらっしゃった帰蝶様は温泉を気に入り、毎日朝と夕方に入浴するようになっていた。

 

 彼女と共に入浴する侍女達も心なしか艶々している気がする。

 

 それに帰蝶様に本来なら会うことも許されない立場である雫なんかは、帰蝶様に俺の正室としての心構えを教わったのか、帰蝶様に凄い懐いていた。

 

 そういう人心掌握術が、帰蝶様が奥で力を持っている理由だろうが……。

 

 俺も久しぶりに家に帰れたのでハッスルしまくり、嫁達は股から精液を噴き出してノックアウト。

 

 着床したのでまた子供が増えるであろう。

 

 そんな比較的穏やかな冬が始まり、俺は知らないが激動とも言える1570年がいよいよ始まるのであった。

 

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