【書籍化決定】種付けおじさんIN戦国 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
冬も終わり春が始まった。
暖かく、過ごしやすい日々になり始めた今日このごろ、今年の田んぼの苗の準備を行っていく。
各地の村長達に俺の精液を振りまいて浸水した種籾を各地に配り、新しい農法を熟知している代官を派遣して、農業指導を行っていく。
そして今年もやります川上での精子の放流。
今年からは俺が祀られている寺が豊作祈願だと言って川上で精子を撒くことを儀式化し、各村の村長が見ている前で川に大量の精子をばら撒いた。
ちなみに、村長達に見られても勃起はしないので、勃起させてもらうため、雫に手コキをしてもらって、川が真っ白になるくらい大量に射精を行った。
「領主様……人じゃねぇ」
「妖怪だべな」
「いや、神仏の使いらしい」
俺の射精量を見て、色々言われているが、気にせずに俺は射精を終えて、神仏に豊作を祈願し、ふたなりブリッジ怪人みたいな木像を村の男共が抱えて各村を練り歩いて祭りは終わった。
奇祭ともいえる祭りが終わった頃にじゃがいもを植える作業もしていく。
精液の入った桶に付けた後に、日光の当たる場所で発芽を促し、芽が出たら、半分から4ぶんの1に切り分けて切り口を下にして植えていく。
今年は20反ほどじゃがいもを植えていき、大量に収穫できることを祈るのであった。
田植え作業はしなくて良いって言っているのに、お市も参加して、皆で田植え作業をしていった。
お市は初だが、他の嫁達は毎年やっているので慣れたのか、凄まじい早さで田植えをしていくが、俺も気合を入れて、田植えをガンガン進めていく。
今年は年長組の子供達にも田植えを手伝ってもらい、田植えが終わったら、今年は巨大化した沢蟹を田んぼに大量放流を行った。
日本ではやらない農法であるが、中国とかだと上海蟹を放流することで田んぼの泥をかき回して雑草が生えるのを抑制し、害虫を食べて、更に糞が肥料となる。
効果は合鴨や鯉の農法とほぼ一緒。
田んぼが終われば食べることも含めてね。
日本でやらないのは日本の気候に上海蟹が適応してないことと、外来種なので生態系への影響が大きいからなので、巨大化した沢蟹は在来種の進化系? なので影響が少ないだろうというのと実験がてら行ってみることにしたのである。
ちなみに蟹は性行為における体位の一種でもあるので、種付けおじさんとの関連も深い。
鯉よりは種付けおじさんと相性が良いのである。
種付けおじさんと相性が良い動物としては他にも豚が凄い勢いで増えていた。
種付けおじさんの所で育った穀物を食べて成長したため、雌豚としてどんどん進化していき、猪の要素は世代を重ねるごとに消えて、家畜化が進行していた。
豚は半年で子供が産めるくらいの大きさに成長し、1回の出産で10匹から12匹の子豚を産む、それでいて15年は生きるのでどんどん増えていき、今では300匹ほどの豚が飼育されていた。
これでも去年50匹は屠殺して食卓に並んだのだが、春になって子供が産まれてくる季節なので更に増えるだろう。
将来的には毎日食卓に豚肉が並ぶ日も訪れるだろうか?
もしじゃがいもが大量に収穫できたのであれば、食いきれないじゃがいもは豚の餌行きだろう。
ちなみにじゃがいもでできる物と言えば片栗粉を作ることが出来る。
片栗粉が多くあれば男の夢であるオナホールを作ることも可能だ。
海藻で作られるローションは実は既に熱田で売られているので、オナホールと組み合わせることで女を知らない男子達を夢の世界へ旅立たせることが出来るのである。
そう考えるとじゃがいもも種付けおじさんと相性の良い作物と言えるかもしれない。
「……できているな」
忍びの霧丸達と的場を連れて、硝石を製造していた納屋を掘り起こすと、ちゃんと硝石が作られていた。
「硝石、硫黄、木炭を適切に配合することにより火薬は製造することができます。この量の硝石であれば数万発分の火薬に匹敵するでしょう」
「又兵衛流石だね。僕も硝石を作っているとは思わなかったよ」
的場は俺のことを褒めるが、製造するのに7年もかかってしまっていた。
「とりあえずこの硝石は全て火薬に加工し、製法を改善して別の領地でも火薬の製造ができるようにしよう」
「「「「おう」」」」
掘り起こした硝石を袋に詰めていき、この製法を信長様にも書状で報告を行うと、信長様からサンプルを出すように言われ、硝石の一部を提出するのであった。
田植えが全て終わった頃、信長様は柴田のオヤジ殿達家臣と5万の兵を率いて伊勢長島の一向一揆を殲滅するために軍事侵攻を開始した。
柴田のオヤジ殿は農民の集まりに織田の精鋭が負けるわけ無いと笑っていたが、伊勢長島の一向一揆には石山本願寺から派遣された僧兵や指揮官、織田に敗北し伊勢長島に逃げ込んでいた侍達が大勢居て、彼らが軍事指揮を行うことで、織田軍の攻撃を弾き返し、戦線は膠着化。
信長様は他にも戦線を抱えているため、伊勢長島にずっと居座る事は出来ず、1ヶ月もすると信長様は仕切り直すために撤退を行うが、この撤退を察知した伊勢長島の一向一揆は、撤退する織田軍を追撃、猛攻。
柴田のオヤジ殿も負傷し、多くの武将が戦死するという森可成様が戦死した志賀の陣以来の大敗を経験することになり、一向一揆に負けた事で、織田軍は大したことが無いのではないかという朝倉と同様の弱兵の軍団であるというレッテルを周辺勢力が認知し、一番動いたのが信長様に担ぎ上げられていた足利義昭であった。
信長様の威信が低下するのを見て、幕府の権威回復の絶好の機会と思い込み、周辺勢力にお手紙をばら撒いたのである。
中身は季節の挨拶等の当たり障りの無い内容であるが、信長様が足利義昭が諸国と連絡を取る際に必ず信長様もしくは織田家の許可を取るようにという約束を堂々と無視したのである。
しかもこの季節の挨拶を曲解したのが武田信玄であり、彼は足利義昭のお手紙を信長様から救援して欲しい足利義昭の要望であると言い切り、今川領土の駿河方面への攻勢を強め、以後徳川と領土を接する事になり、後々徳川領に侵攻し、上洛を目的とした西上作戦に繋がっていくのであった。
信長様は今回の敗戦で威信が低下したことを認め、どの勢力から力を削ぐかの戦略を修正。
「狙うは比叡山延暦寺であるな」
織田家と敵対し、京周辺に30万石以上の寺領を持つ比叡山延暦寺を攻撃目標に定めるのだった。
「いやぁ、参った参った……久しぶりに大敗だったわ」
温泉で俺が介護をしながら湯治しているのは大怪我を負った柴田のオヤジ殿である。
「若くは無いのですから無理してはいけませんよオヤジ殿」
「なに、儂はまだ若いぞ! いたたた」
「傷口が開きますから気をつけてください」
槍で脇腹を突かれ、肩に矢を受ける大怪我であったが、柴田のオヤジの生命力のおかげか、熱が引いて、温泉に入れるくらいには元気になっていた。
「薬を塗りますね」
「おう、頼んだ」
俺が作り出すローションオイルには薬効があるらしく、前に俺も島に斬られた時に、オイルを塗って回復したので、それを更に改良した軟膏をオヤジ殿の傷口に塗り込んでいた。
この時代傷口に馬糞や小便をかけるのが良いとされていたので、オヤジ殿にそれだと膿んで死にますよと伝え、痛くても塩を塗り込む方がマシと教えた。
「蜂蜜で治療するというやり方もありますが、今回は特製の軟膏を譲りますので、小姓の方に毎日塗ってもらってください」
俺は綺麗な布で患部を覆うとオヤジ殿に無理しないように伝える。
「いやぁでも湯治期間はここに滞在出来るから良いな。又兵衛もお市様も居るし」
「相変わらずお市の事が好きですね。オヤジ殿は」
「又兵衛だから許しているが、お前以外にお市様を再婚させるってなっていたら儂が真っ先に立候補していたぞ! それくらいお市様は素敵な御方だ!」
「そう言えばお市様が絞られた牛乳から作った料理を今日食事に出そうと思っていましたが」
「何!? 絶対に食わせろ! 全部食べてやる!」
「全部は食べないでくださいよ……」
1ヶ月柴田のオヤジ殿は湯治の為に俺の領地に滞在したが、終始お市を見てデレデレするのであった。