【書籍化決定】種付けおじさんIN戦国   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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松永マリアを連れて美濃に帰国

 近くの町で女性用の着物と籠を調達した俺とマリアは伊賀の道を通って伊勢に向かう。

 

「おお、女の体とは言え体力はこっちの方がありそうじゃな。節々の痛みが全くない」

 

「あまり早く歩くと転ぶぞ」

 

「わかっておる兄弟。心配するでない」

 

 そう言いながら、マリアは周囲に視線を配る。

 

「何者かに見張られておるな」

 

「伊賀の忍び衆でしょ。俺が居るから安心しろ……おーい、見張りご苦労」

 

 忍びの気配がする方に声を掛けると、のそっと忍びが1人出てきた。

 

「又兵衛様、この道は危ないから使わない方が良いと前にも言いましたよね。我ら伊賀衆が結界を張っている地域と」

 

 布で顔を隠し、ザ·忍者という風貌の男は俺に忠告してくる。

 

「逆に、君達が結界を張ってくれているから、わかっている人は通りやすいんだよ。それよりどうだい? 景気は?」

 

「又兵衛様のお陰で織田との大口契約を結べているので、里の者達皆感謝しています。武田戦でも、忍び衆を敵の忍び衆とぶつける戦い方をしなくて助かりました。消耗が洒落にならないので」

 

「俺も忍び衆は失いたくないからな。虎丸と龍丸は悪かったな」

 

「いえ、彼らは武士になることを望み、武士として死ねたので本望でしょう。彼らの子供達は、いかがするので?」

 

「勿論俺の家臣として育てる」

 

「それを聞いて安心しました」

 

 忍びは道案内すると先導役を買って出て、俺とマリアを案内してくれる。

 

「忍びに好かれておるのぉ……」

 

「嫁の中には忍び出身の者も居ますし……何より彼らも人なので、誠意を持って当たれば、相手からも誠意で返してくれますよ」

 

「それができる者がどれだけおるか……」

 

 マリアはケケケと怪しく笑う。

 

 久秀の時の癖であるが、性別が変わっても笑い方は抜けないのだろう。

 

 無意識で行なっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 伊賀を抜けた俺達は伊勢の浜辺に来ていた。

 

 せっかくだから美味しい物を食べようと……領主は織田家の人なので、挨拶をして、浜辺で素潜りしたいと言うと、そんな事をしなくても食材を持ってきますよと言ってくれたが、これは自分で採るから美味いのである。

 

 調味料だけ譲ってもらうと、俺は褌姿になり、海にダイブ。

 

 海ではアワビが採れる採れる。

 

 まぁまんこそっくりの見た目をしているアワビは種付けおじさんとの相性が良いから取れるわな。

 

 他には海のミルクこと牡蠣も採れる。

 

 まぁここらへんは釣りでは取れなかったが、素潜りなら採れるだろうと思っていた。

 

 そして目玉は伊勢海老だろう。

 

 これは種付けおじさんは関係無いと思うが、生息地が伊勢湾なので素潜りしていると海老が底を這っている。

 

 それを鷲掴みして引き上げて、材料は揃った。

 

 アワビと牡蠣は焼いて食べるのが一番。

 

 伊勢海老は刺身にして踊り食い。

 

 生命力の強い伊勢海老は体を半分以上刺身にされても生きていることがあり、今回の個体も生命力が強く、刺身にしても動いていた。

 

 焼きアワビも良いが蒸し焼きにしてもアワビは美味い。

 

 塩と酒をかけて鍋で2時間ほど蒸し焼きにすると、全体に火が通って保存も効くようになる。

 

「うん! 牡蠣とはこれほど美味いのか!」

 

 結構な食通でもあった久秀ことマリアも採れたての牡蠣やアワビを食べるのは初めてらしく、下処理を終えたアワビを焼いていくと、陰部みたいに見える部分がうねうね動く。

 

 そこに溜まり味噌をちょろっとかけて食べるとこれがもう美味い。

 

「これは美味いのぉ……採れたてを食べるのは初めてじゃったからいい経験じゃ」

 

「だろ? 牡蠣も焼けたぞ」

 

 網で焼いていた牡蠣も焼き上がり、貝柱を外すとチュルンと牡蠣の身をマリアは食べる。

 

「んん! まろやかで爽やかな味わいが後まで続く……これも美味であるのじゃ」

 

 最後に伊勢海老の刺身は

 

「プリップリで、口の中で肉厚な身が躍るのじゃ!」

 

 とご満悦。

 

 楽しんでいただけた様で何よりである。

 

 伊勢で食事をした俺達は北上し、織田領内を通って岐阜城へと向かった。

 

「またここに来ることになるとはな」

 

「マリアは控室で待っていてくれ。俺は信長様と面会してくる」

 

「わかったのじゃ」

 

 

 

 

 

 

 

「そうか、久秀の奴は城を捨てて逃げたか」

 

「はい、俺と面会した後に逃げたと思われます。行き先は堺か、更に西か……」

 

「ふむ、まぁよかろう。あやつの持っていた茶器の1つでも奪ってやりたかったが……」

 

「それならば久秀殿からこれを」

 

 それは松永久秀が自作し、愛用していた茶杓であった。

 

 マリアになった久秀自身も、何の成果も無いと格好がつかないだろうと俺のことを気にして、コレクションの中でも譲っても良い物として茶杓を俺に渡してきた。

 

「九十九髪茄子と平蜘蛛は駄目じゃ!」

 

 九十九髪茄子という茶器と平蜘蛛という茶釜は駄目らしい。

 

 片方でも城1つ……いや、数万石の価値がある茶器であり、絶対に渡さんと息巻いていた。

 

「まぁ何も奪えないよりはマシだな」

 

「面目ない」

 

「いや、これで松永の戦線が片付いたから良しとしよう。もう年の暮れだ。今年は厄年だったな馬よ」

 

「は! 来年は今年の失敗を巻き返せるように頑張りたいと思います」

 

「うむうむ、将軍も今回の敗北で民意を失った。次でトドメを刺す」

 

 信長様は足利義昭の決起に対して速攻で処理し、大軍で足利義昭の籠る城を取り囲み、降伏させていた。

 

 ただ今回は追加で将軍の行動を制限する命令書を叩きつけ、幕府を解体するまでは行かなかったが、信長様は今回の決起で、足利義昭に呼応する勢力の見極めを行い、同時に決起した連中は軒並み叩き潰した。

 

 一時期苦しめられた三好三人衆も信長様に成敗され、1人は自害、1人は討死、1人は逃走し、足利義昭の元に逃げ込んで命だけは助かったが、四国の三好勢力は完全に崩壊。

 

 松永久秀の勢力も、松永久秀が居なくなったことで崩壊し、松永久秀の息子が代理として降伏をし、所領は大きく削られた。

 

 大和の領地には信長様の子飼いの諸将が加増されて穴埋め。

 

 俺は今年は武田侵攻を食い止めたりと頑張ったけれど、いつものように蹴散らすまではいかず、朝倉倒したら越前半国の約束もあるので金をもらって終わりであった。

 

「貧乏くじを引かせてしまったな」

 

 信長様も気にしてくれていたらしく、評価が終わった後にそう言ってくれた。

 

「お市様を娶った旦那なので、武田を倒すくらいの武功をもたらしたかったです」

 

「武田を倒す機会はまた訪れよう。その時には今年以上の活躍を期待するぞ」

 

「は!」

 

 こうして信長様への報告は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「また側室増やして! 今度は異国の人!?」

 

 家に帰るとお約束になりつつある雫の癇癪から始まった。

 

「今回の嫁は凄いぞ……この人松永久秀殿だ。今はマリアと名乗っているが」

 

「マリアなのじゃ! よろしく頼む」

 

「そんな分かりやすい嘘をついて! 松永久秀殿ってよぼよぼのおじいちゃん武将じゃない! それが何で南蛮人風の美少女になってるのよ!」

 

「雫殿、それは兄弟の神通力によるもので……」

 

「神通力って、確かに又兵衛は人よりちょっと凄い力があるかもしれないけど、男を女にするような力は……無いとは言い切れないわね……」

 

 するとお市も顔を出し

 

「新しい側室の方ですか! 負けませんよ!」

 

 と何やら対抗意識を燃やしていた。

 

「随分とにぎやかな家じゃな」

 

「良妻賢母を集めましたからね。マリアが茶器を集めていた様に、俺は良い女を集め、育てるから」

 

「ほほぉ、言うではないか。イチモツがなくても女性を満足させる手だては色々あるのじゃぞ」

 

「俺とやるだけだとマンネリするから、マリアの手腕で嫁達と遊んで欲しいな」

 

「腕がなるわい」

 

 その日の夜は俺だけでなく手マンや胸を刺激するマリアの技術で嫁達はイクのだったが、最終的にマリア含めて俺のイチモツでノックアウトするのだった。

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