その後、A組生徒全員の試験が終了した。緑谷と爆豪のひと悶着があったが、おおむね皆合格。だが、上鳴芦戸ペア、切島砂藤ペアが不合格となった。瀬呂が少し怪しいといった具合だ。
「さて、試験が終わったところで、道長。準備しろ」
「は?」
「デモンストレーションと、今のお前の力を知っておきたい。そのため」
「教師陣全員対バッファを行うのさ!!」
「「「おおおおおおおおおお!!!!!」」」
「道長の本気が見れるのか!?」
「あいつどんだけ強いのか気になってたんだよ!!」
知らされていなかった道長は不満そうに根津に詰め寄る。
「おい、聞いてないぞ。誰がそんなことやるって言った!!」
「一応警察から君の力の総評を出してほしいと言われていてね。君の力的に、教師一人一人相手しても、君だとすぐに倒してしまうだろ?だから、我々全員で相手する。と、言うわけさ!!」
「本当にそれだけかよ」
「生徒達にいい刺激になると思ってね!」
「本命はそこじゃねぇのか?」
ため息をつきながら、演習場へ入っていく道長。
「さっさと終わらせる」
「それじゃあ、準備に移ろうか!!」
教師陣は各々の装備、個性のウォーミングアップを始める。相手は、個性相手にはおそらく最強の存在。油断なぞできんようだ。
「先生たち、どう立ち回るんだろう?」
「あの自動防御、アーマーを着ているときにしか発動しないのかな?」
「いや、相澤先生によると、変身していなくとも発動するらしい」
「チートじゃねぇか!?」
「だが、どんな力にも必ず弱点がある、それを先生たちがどう見つけるか、だね」
「それよりも、プロヒーローたちのチームプレイが見れるんだ、しっかりと身にするんだ諸君!!」
A組生徒たちはわくわくしながら、先生たちの立ち回りを考察していた。
「よし、始めますか」
相澤の言葉ともに、教師たちも演習場へ入っていく。生徒たちは、リカバリーガールとともに観戦室へ向かった。
デザイアドライバーを装着した道長が、演習場の中心に立ち尽くす。
『エキシビションマッチ!!レディー、GO!!』
アナウンスとともに、エクトプラズムが大量の分身で攻撃を仕掛けてくる。
「最強ノ防御ヲ持ッテイタトシテモ、コノ物量ハ骨ガ折レルノデハナイカ?」
あっという間に分身たちに取り囲まれる道長。
「「「「ヌ?グワァアアア!!!!」」」」
『HIT!!FEVER ZOMBIE!! 』
フィーバーゾンビフォームに変身した道長が、エクトプラズムの分身達を吹き飛ばしながら姿を現す。
「そんなんで俺を倒せると思ったのか?」
「イヤ、無理ダロウト思ッテイタサ」
バキュンッ!!
突如銃声が聞こえ、ゴッツウォールが発動。スナイプが物陰から攻撃してきたようだ。
「やっぱ効かねぇか」
「銃撃対決でもするか?」
「いや、遠慮しておくさ」
すると、エクトプラズムがガスマスクをつけ始める。と、同時にピンク色の煙が辺りを漂い始める。
「じゃあ、これはどうかしら?」
ミッドナイトがタイツ状のコスチュームを破き、個性を発動させて現れる。
「・・・効いてなさそうね」
「アーマーに空気を浄化する機能があるんでね。そもそも、浄化しなくてもそのガスは俺の防御を突破できない」
「やっぱりね」
「今度はこっちから行くぞ」
『POISON CHARGE !!』
『 TACTICAL BREAK!!』
カバーを蹴りずらし、タクティカルブレイクを発動させ、体を回転させながらゾンビブレイカーを振るい、エクトプラズム、スナイプ、ミッドナイトを同時に攻撃する。
「マズイ!?」
「やばっ!?」
「逃げるぞ!?」
「・・・」
道長はゾンビブレイカーを振るい、斬撃を飛ばしながら三人の後を追う。
ブゥウウンッブゥウンッブゥウウウウンッ!!
「逃げてるだけじゃ俺は倒せねぇぞ」
「ホントに厄介ねあの子!」
「あぁ、だが、諦めたら教師の名折れだろ」
そう言うと、三人は別れ、次の配置に移る。開けた場所から、建物が乱立した場へと走る。スナイプは根津、パワーローダーと合流。二人は建物の構造的に弱い部分及び、建物が崩れたとき、それが連鎖する場所を破壊する。ミッドナイト、エクトプラズムは引き続きバッファの陽動。
『先生たち、何しているんだ?』
峰田が先生たちの行動を疑問に思う。戦闘と関係なく建物の破壊の準備をする理由がわからないのだろう。しかし、教師たちは考えたのである。バッファの絶対防御の弱点を。
(僕が考えるに、道長君の絶対防御は個性を起点に発動しているとみている)
(では、個性を介さない純粋な物理攻撃なら、彼の絶対防御を超えられると?)
(その可能性は十分にある)
根津の個性、ハイスペックは人間以上の頭脳を持つ個性。道長が持つトロフィー、ゴッズウォールの弱点を的確に見抜いていたのだ。
ミッドナイト、エクトプラズムは道長に圧倒されながらも、なんとか、作戦地点へと誘導を終える。
「あとは私にお任せください!!」
セメントスがセメントを操り、バッファを取り囲む。
「こんなんで何とかなると思ってんのか?」
『POISON CHARGE !!』
『 TACTICAL BREAK!!』
道長は、タクティカルブレイクでコンクリートを吹き飛ばす。
「なっ!?」
吹き飛ばされたコンクリートの先には、崩壊した建物の残骸が降り注いでいた。
「あいつらの狙いはこれか」
道長は、バーサークローエネルギーで自分を覆うと、フィーバースロットを操作する。
「いけたか?」
「あ、それ言うと」
『HIT!!MONSTER!!』
フィーバースロットのヒットオンが鳴ると、道長の上に降り積もっていたがれきが巨大な黄色い拳によって吹き飛ばされる。
「なに!?」
「はぁ、まったく、彼は本当に規格外だね。でも、絶対防御とは違うバリアで守ったってことは、あれが彼を攻略する戦法なんだろう、それだけでもいいものになったよ」
「そんなこと言ってる場合ですか!!」
「今度はこっちから行くぞ」
『NINJA!!Ready? Fight!』
道長は下半身をニンジャに変えると、その俊敏性を生かして教師陣に詰め寄る。
「フッ!ハァッ!!」
「クッ、ノアッ!?」
「うぐっ、キャッ!?」
オールマイトを吹き飛ばす強烈なパンチをすんでのところで避けるミッドナイトとエクトプラズム。危険と判断したパワーローダーとスナイプも加勢に入る。
『REVOLVE ON!!』
突如道長はリボルブオンを使用し、ニンジャモンスターへと姿を変える。
ポン!ポン!
ニンジャフォームの力で分身を作り出し、分身たちはフォームを変える。
『MAGNUM!!』
『MONSTER!!』
「噓でしょ!?」
「道長が三人て・・・」
マグナムニンジャの道長は、スナイプにマグナムシューターで攻撃を仕掛け、モンスターニンジャの道長は、ミッドナイト、エクトプラズムを引き離していった。
「お前らは、こいつで相手してやるよ」
セメントス、パワーローダーを見据えると、フィーバースロットとニンジャレイズバックルをベルトから引き抜き、オレンジ色の差し色が入った簡素なバックル、コマンドジェットバックルを取り出す。
『SET!!GREAT!!』
『Ready? Fight!』
取り出したバックルをセットし、ボタンを押す。全身のアーマーがすべて外れ、バックルから仮面に向けてオレンジと水色のエネルギーが流れていき、それがゴーグルに変化し装着され、同じカラーのラインが入った剣がどこからともなく飛んできて道長の真横に突き刺さる。
「ずいぶん軽装ですね」
「だが、油断はできないぞ」
「行くぞ」
道長がレイジングソードを握り、走り出すと、パワーローダーが自慢の爪で岩を掘り起こすと、それを投げ飛ばしてくる。道長はそれをレイジングソードで切り裂き、突き進んでいく。セメントスは、パワーローダーの妨害を強引に突破してくる道長の足止めのためにコンクリートで柱を無数に作り出し、容易に近づかせないようにする
。しかし、それすら切り倒しながら突き進んでくる道長。
それを見たセメントス、パワーローダーは力のないため息を出す。しかし、諦める姿を生徒たちには見せられないため、それでも挑んでいく。
パワーローダーは地面に潜ると、セメントスが作り出し、道長が切り倒した柱を道長に向けて投げる。
「チッ!」
『GREAT STRIKE!!』
片手持ちから両手持ちに切り替え、刃にオレンジと水色のエネルギーを纏わせて投げられた柱を真っ二つに切り裂かれる。
キュィィィン・・・。
ソードに搭載されているトロンゲインからエネルギーが溜まる音が聞こえ、道長がリアクトメーターを見ると水色のエネルギーが輝いていた。
「溜まったか・・・」
ぼそりと道長が言うと、剣の塚に刺さっているコマンドキャノンバックルに手を伸ばし、キャノンスラストレバーを引く。
『FULLCHARGE』
音声とともにロックが外され、レイジングソードからキャノンバックルを外すと、ベルトにセットする。
『TWINSET』
道長の前に、キャノンバックルと同じカラーリングの二対のカノン砲とジェットバックルと同じカラーリングの飛行装置が現れ、それが左右に展開、CANNON、JETの文字を映し出す。
『TAKE OFF COMPLETE
JET AND CANNON
Ready? Fight!』
キャノンスラストレバーを引き、文字を映し出していたカノン砲と飛行装置がメカメカしいアーマーに変化し、装着され、仮面ライダーバッファ、コマンドフォームキャノンモードに変身した。
『な、なにあれ!?』
『『『『超かっけぇええええ!!!』』』』
見学していた男子諸君がメカメカしいバッファの姿に目をキラキラさせながら身を乗り出した。
「行くぞ」
おすすめBGM:ブーストライカー
道長は、両肩に装着されているカノン砲から複数のエネルギー弾を発射しながら二人を襲う。
「ぐッ!」
「うわっ!」
セメントスはエネルギー弾を避け、パワーローダーは自慢の爪でレイジングソードの刃を受け止めるが、力の強いライダースーツによって、つばぜり合いを起こすので必死になってしまい、道長に腕をつかまれる。
「不味い!ガハァアアアア!!」
至近距離でカノン砲を発射され、吹き飛ばされるパワーローダー。
道長がパワーローダーに集中している隙に、エネルギー弾を避けきったセメントスが仕掛けてくる。しかし、それを見ていない道長ではない。
『RAISE CHARGE』
レイジングソードのキャノンバックルが収まっていた部分にあるボタンを押すと、エネルギーが貯まる。
『TACTICAL RAISING』
水色とオレンジが混ざりあった斬撃が放たれ、セメントスがセメントで形作った拳を易々と破壊し、セメントスに直撃する。
「こんなの手に終えませんよ!!」
ドガァアアアンッ!!
攻撃を受けた両者は気絶し、道長に拘束具を取り付けられ、リタイアとなった。
では、先ほど別れたバッファ達を見に行きましょう。
ヒロインどうする?
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いるに決まってんだろ!!
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ダメだ!許可しない!!