『ZOooMBieee・・・ Lady?Fight!』
青年、吾妻道長はまたも運悪く遭遇してしまったヴィランに対応していた。今度はバスジャック犯である。
「おい、投降するか俺に倒されるか選べ」
「はぁ?大人しく投降されるやつがどこに居るんだよ」
「・・・それもそうだな」
『POISON CHARGE !! TACTICAL BRAKE!!』
ブゥウウンッブゥウンッブゥウウウウンッ!!
「グハァッ!!」
ガシャァアアンッ!!
「請求はアイツに頼むぞ」
「は、はいぃぃ!!!
「ほんと、この世界は治安が悪いな。まぁ、退屈はしないけどな」
『ヴワァアアッ!!ZOMBIE STRIKE !!』
ゾンビブレイカーによる攻撃でフロントガラスを突き破りながらバスジャック犯を外へ叩き出し、自身も外に出ると、ゾンビバックルの鍵を回して必殺技を発動する。
「やめー」
左手の巨大な爪、バーサクローが禍々しく光輝くとそのままヴィランに対して切りつける。
「グハァッ!!」
胸部に巨大な爪による斬傷を受けてヴィランは痛みに耐えきれずそのまま気絶する。
「また君か・・・」
すると、後ろから声が聞こえる。道長が振り替えると、そこにはターボヒーローインゲニウムが立っていた。
「ターボヒーロー、相変わらずの速さだな」
忌々しげに道長はそう言うと、ブーストバックルを取り出す。
「ちょ、ちょっと待てよ。なぁ、また逃げられるとこっちも困るんだよ」
「知ったこっちゃないな」
『Boost!Lady?Fight!!ブーストライカー!!』
「俺は火の粉を振り払ってるだけだ、それ以外なにしろと?」
「ヒーローに通報するとか、色々あると思うんだけどな」
「その色々に自己防衛は入ってないのかよ?」
「それを言われると耳が痛いよ」
「一応俺は正当防衛をしてるだけだ。罪に問われるいわれはない」
「まぁ、確かにそうなんだけど」
申し訳なさそうな顔をしながらインゲニウムはヴィランを拘束する。
「まぁ、それじゃあ、ご協力感謝します。バッファさん」
「じゃあな」
ブゥウウウンッ
インゲニウムは道長が去っていくのを少しもったいなさそうな顔して見送った。
「彼、いいヒーローになれると思うんだけどなぁ・・・」
『でも、やる気なさそうですし、あの感じだと仮免受かるのかどうか』
「でも、彼、ヴィランを倒す時、必ず民間人から遠ざけてから倒すんだよ。少々粗っぽいけどね。それに、この前なんて瓦礫に挟まってた民間人を個性で助けてたし」
『救助活動も出来るんですね、彼の個性』
「そうなんだよ!!だから、惜しいなぁって」
『確かにそうですねぇ。まぁ、またいつか会いそうな予感がしますけどね』
「そうだね。それじゃあ、パトロール再開するよ。ヴィランの処理頼んだ」
『了解しました』
インゲニウムはオペレーターに後処理を頼むと、パトロールを再開した。
バスジャック犯騒ぎの後、ホームセンターでトイレ掃除用品を購入し、帰路に着こうとした道長。
「なっ!?今度はなんだ!?」
すると、目映い光が突如現れ、道長を連れ去っていく。
光が晴れると見覚えのある空間と見覚えのある真っ白な人物が現れる。
「やっほー、久しぶり」
「テメェか。今さらなんのようだ」
案の定真っ白な人物は神であり、どうやら呼び出されたようだ。
「いやね、なかなか面白いことになってきてるなぁって思ってね。いろんなヒーローとの関係も築けてるじゃないか!」
「ヴィランとやらが毎回俺の前に現れるんだ嫌でも関わりを持つことになる。それで、本題はそれじゃないだろ」
道長がそう言うと、ニヤリと神は笑うとパチンと指を鳴らす。
「今回の本題はこれだよ!じゃじゃーん!!君はこれからジャマ神グランプリに挑戦してもらいまーす!!」
「ジャマ神グランプリ?」
パンパカパーンという音と共に看板が現れ、ジャマ神グランプリも書かれたネオンの看板が現れる。
「そ、あの世界の特異点と君を強制的に関わらせるまぁ、言うなれば君を物語の中のイレギュラーになってもらうためのグランプリ」
「はぁ!?テメェ、余計なことを「ミッションをクリアすると」
神が遮るように道長の言葉を遮るようにジャマ神グランプリのミッションをクリア報酬について説明し始めた。また神が指を鳴らすと、神の背後に無数のお金と手元に黄色と黒の箱が現れる。
「生活費と新しいバックルです!どう?魅力的じゃない?ただ君は無敵の防御と最強の攻撃力でヴィランを倒せば、生活費と新戦力をゲット!僕も、あの世界に新しい刺激が加えられて面白い!どう?かなりWin-Winじゃない?」
かなり魅力的な報酬に、道長は少し悩む。だが、時給の悪いバイトを何個も掛け持ちするよりかは楽かと思ったのかため息を着くも渋々了承することにした。
「それで、最初はどうすればいい?」
「それじゃあ、早速始めようか。ジャマ神グランプリ最初のミッションはこれ!」
一枚のカードが渡される。そこには、脳無を討伐せよ!とミッション内容が書かれていた。
「脳無?なんだそりゃ?」
「行ってみればわかるよ!!さぁっ!変身して!!」
ため息を着きながら、道長はゾンビフォームジャマ神に変身する。
「それじゃあ、転送開始!!」
また目映い光に包まれると、テーマパークのような場所へ転移していた。
「え、誰?」
声が聞こえ、振り返ると、そこには奇抜な格好をした高校生たち、かなりの数のヴィラン、気持ちの悪い脳がさらけ出されているヴィランに押さえつけられている地味目なヒーローがいた。
「おいおい、またヒーローのお出ましか?」
反対側から声が聞こえ見ると、手を身体中にくっつけたヴィランとおぼしき青年と黒い霧状の体を持つヴィランがいた。
「なるほどな。おい、そこのヴィラン。脳無ってやつはどいつだ?」
「はぁ?なんで答えてやんなきゃいけないんだよ。まぁいいや、脳無。始末しろ」
青年がそう言うと、地味目なヒーローを押さえつけていたヴィランが動き出した。
「そいつか」
バッファはゾンビブレイカーを握り直すと、脳無に向かってゆっくりと歩き出した。
「はっ、そんな余裕こいてて大丈夫なのかよ?」
青年はニヤリと笑みを浮かべながらバッファにそう問いかける。
バッファはそれを無視して脳無に近づいていく。すると、脳無がいきなり目の前に現れ、強烈なパンチを繰り出した。
「避けて!!」
ボブヘアーの女の子がそう叫ぶが、バッファは無視して棒立ち。
女の子は顔を手で覆い、バッファの悲痛な最後を見ないようにする。
「はっ?」
しかし、いつまで立っても強烈な打撃音が聞こえてこない。そのかわり、青年の力の抜けた声が聞こえてきた。見ると、脳無の拳は紫色のエネルギーバリアによって防がれていた。
『POISON CHARGE !! TACTICAL BRAKE!!』
ゾンビブレイカーのカバーを足で蹴ってスライドさせると、脳無の腕を脇に挟んで拘束すると首もとに思い切り振るった。
ドガァアアアンッ!!
脳無は吹っ飛ばされていき、壁に激突した。
「ふんっ」
鼻で青年を笑うと、壁に激突した脳無へとまた歩を進め始めた。